烏帽子岳 (飛騨高地)
岐阜県高山市と郡上市にまたがる飛騨高地の山 ウィキペディアから
岐阜県高山市と郡上市にまたがる飛騨高地の山 ウィキペディアから
烏帽子岳(えぼしだけ)は、岐阜県高山市と郡上市[注釈 1][2] にまたがる飛騨高地の標高1,625.2 mの山[3][4]。
約160万-110万年前のカラブリアン(前期更新世後半)に活動していた複成火山(火山名「烏帽子・鷲ヶ岳」)で、安山岩溶岩,降下火砕物などからなる[5].当火山は火山活動を休止して久しく,周辺河川の侵食により火口などの火山地形はほとんど残されていない[6]。山名の由来は,南麓の郡上市の気良や二間手などからの山容が烏帽子のように見えることとされる[4][7]。1586年(天正13年)1月18日に発生した天正地震により、帰雲山西斜面の崩壊および帰雲城の埋没と同時に当火山東麓の水沢上(現:郡上市明宝奥住水沢上)でも大規模[8] な地すべりが発生した[9]。これは水沢上地すべりと呼ばれ、西俣川に崩落した土砂が河道を閉塞し天然ダムを形成し集落が水没している[4]。宇治川の戦いに登場する名馬磨墨は、南麓の産といわれている[4]。山頂には二等三角点(点名「奥住」、標高1,625.20 m)が設置されている[1]。山頂の北東1.2 kmの稜線上のピークに四等三角点(点名「床辺山」、標高1,552.48 m)が設置されている[1]。北麓は一般的にめいほう高原と呼ばれ、めいほうスキー場,めいほう高原キャンプフィールド,牧場などの施設がある[10]。ぎふ百山の一つに選定されている[11]。
一般的に登山が盛んな山岳ではないため登山道は開設されておらず[7]、無雪期にはヤブをこいでの登頂となる[4]。積雪期にめいほうスキー場のリフトを利用し、山スキーや雪山登山されることがある[7]。
飛騨高地の南部に位置する[3]。山頂の南0.6 kmにある標高点1,595 mのピークは気良烏帽子岳と呼ばれている。
周辺の主な山を下表に示す[3]。一色川を隔てて鷲ヶ岳と対峙し[4]、鷲ヶ岳の東2.5 kmに位置する[3]。
以下の庄川と長良川の支流の源流となる山で、それぞれ日本海側の富山湾と太平洋側の伊勢湾へ流れる[3]。木曽川水系高山市側の日本海側と郡上市側の太平洋側の分水嶺となる山である[3]。吉田川(木曽川水系の長良川の支流)の源流となる山である[3]。
山域の東側に国道472号が通り、北側に岐阜県道452号惣則高鷲線が通り、西側に東海北陸自動車道が通る[3]。
山麓や周辺の主な施設を以下に示す[3]。
残雪期の山頂部から、北アルプス、御嶽山、中央アルプス、白山などを望むことができる[7]。 ウィキメディア・コモンズには、烏帽子岳から眺望に関するカテゴリがあります。
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