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ニューヨークの公園 ウィキペディアから
ブライアント・パーク(Bryant Park)は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン区にある公園である。タイムズスクエアとグランド・セントラル駅の中間に位置する。ミッドタウンのオフィスビルに囲まれた中で緑の多いこの公園は周辺の企業に勤める人や観光客の憩いの場となっており、年間を通じて多くの人が訪れる。またここでは定期的にコンサートなど色々な催しが行われている。ニューヨーク公共図書館はこの敷地内にある。
公園の敷地は6番街、5番街、40丁目、42丁目に囲まれている[1]。そのため41丁目の通りはこの公園によって東西に分断されている。広さは39,000平方メートル (9.63エーカー) 。この敷地内の5番街側にはニューヨーク公共図書館があってその建物がこの公園の実質上の東側境界を成し、6番街側が正面入り口となっている。公園の地下はニューヨーク公共図書館の書庫になっている。ニューヨーク市所有の公園であるが運営は非営利団体のブライアント・パーク・コーポレーションがニューヨーク市公園局に協力して行っている。
色々な行事が定期的に開催されているが、主なものに
がある。
ブライアント・パーク・コーポレーション (Bryant Park Corporation、略称 : BPC) は、この公園の運営を行っている団体である。1970年代のニューヨークが荒廃していた時期、ここは麻薬の売人、売春婦、ホームレスの溜り場となってしまい、一般人の立ち入れない危険な場所になっていた。この状況を改善するために、1980年にブライアント・パーク・リストレーション・コーポレーション (Bryant Park Restoration Corporation、略称 : BPRC) が設立された。その後2006年に団体名は現在のBPCに変わった。設立当初はロックフェラー兄弟財団から資金援助を受けていたが現在は公園周辺の企業や団体からの資金と催しの収益によって運営されている。BPCは公有の公園を私的に運営する団体としてはアメリカで最大の資金規模を持っている。
BPRCは割れ窓理論に基づき落書きの消去、壊れた備品の修復などのプログラムを厳格に実施し、警備員を配置し不法行為の防止を図った。これにより一定の成果が得られたが、さらに1988年から1992年にかけて公園を閉鎖し、社会学者ら意見を取り入れた4年がかりの大規模な改修を行った。それまでの公園地面は道路より高く、また周囲は生垣に囲まれていて道路から隔離された場所になっていたが、地面を掘り下げて生垣は撤去した。これで外の公園と道路との互いの見通しが良くなり公園の利用者に安心感を与えることができた。その上で道路から見通しの良い新しい公園入口を作りフランス風庭園として遊歩道、街頭、木々、花壇などを整備した。また、この公園ではベンチではなくイスを置くことにした。これは社会学者ウィリアム・H・ホワイトの自由に場所と向きを変えられるイスを置によって利用者のエンパワーメントを強化できるという主張に従ったものである。今日ではこの公園だけでなくアメリカ中にこのイスの採用例が見られる。さらに2002年、公衆無線LANをニューヨークの公園としては初めて提供開始した。2006年には長い間閉鎖されていた公衆便所を設備を一新して使用再開した。
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