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イラクの首相 ウィキペディアから
ハイダル・アル=アバーディ(حيدر العبادي, 転写:Haydar(Haidar) al-ʿAbādī, 原語発音:ハイダル・アル=アバーディー、英字表記例:Haider Al-Abadi、1952年4月25日 - )は、イラクの政治家。2014年から2018年まで同国の首相を務めた。イスラーム・ダアワ党副書記長として、政党連合・勝利連合を率いる。宗教はイスラム教シーア派。
日本の報道では大半が「(ハイダル・)アバディ首相」と表記・発音しており、外務省では「アバーディー首相」と表記されている[1][2]。また、専門家や一部メディアは、定冠詞のアルを略し「ハイダル・アバーディ」と表記している[3][4]。
イラク、バグダード出身。1975年にバグダード工科大学で電気工学を学んだ後、1981年にイギリスマンチェスター大学にて電気工学博士号を取得した[5]。
1967年にダアワ党に入党した。反政府活動に参加していた兄弟のうち2人がサッダーム・フセイン政権下で処刑された。その後、2003年の米国主導のイラク侵攻まで、エンジニアリング業界のコンサルタントとして英国で働く一方、亡命イラク人達によるダアワ党指導者を務めた。フセイン政権崩壊後は2003年から2004年まで通信大臣を務め、戦争によって破壊された電話システムを再構築し、初の携帯やインターネット契約をもたらした[6]。
2014年8月11日、過激派組織ISILの勢力が拡大する中、新たに選出されたフアード・マアスーム大統領により次期首相に指名された。
その後、9月8日に内閣を発足させた。3人の副大統領ポストには、互いに政治的ライバル関係にあるヌーリー・マーリキー前首相とイヤード・アッラーウィー元首相、ヌジャイフィ元国民議会議長を並べ、「挙国一致体制」を演出した[8]。
2018年5月12日に執行された議会選挙でアバーディ率いる政党連合・勝利連合は329議席中42議席と議会内第3勢力にとどまった[9][10]。同年9月にバスラで発生した暴動事件を受け、議会第1勢力のサイルーンと第2勢力のファタハ同盟はそろってアバーディに辞任を要求[11]。10月にバルハム・サリフが新大統領に選出され、アバーディは10月25日に首相を退任した。
首相在任中の2018年4月4日から5日まで訪日している[12]。
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