コザック配列
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コザック配列(Kozak sequence)は、真核生物のmRNAに出現する共通配列であり、主に翻訳の開始に関与している。ただし厳密な共通配列ではなく、不一致のあることも非常に多い。脊椎動物では (gcc)gccRccAUGG と表され、なかでも開始コドン (AUG) の3塩基上流のR(プリン塩基・アデニンまたはグアニン)と開始コドンの次のGが重要な役割を果たすと考えられている。リボソームが翻訳を始めるためにはコザック配列(不一致のあるものも含む)が必要であり、リボソームによって認識された部位からタンパク質の翻訳が開始される。コザック配列は、リボソーム結合部位 (ribosomal binding site; RBS)、つまりmRNAの5'キャップや内部リボソーム導入部位 (Internal Ribosome Entry Site; IRES) とは異なるので混同しないこと。