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オオセッカ(大雪加[9]、Locustella pryeri)は、鳥綱スズメ目センニュウ科センニュウ属に分類される鳥類[10]。
オオセッカ | |||||||||||||||||||||||||||
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オオセッカ Locustella pryeri | |||||||||||||||||||||||||||
保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||||||||
NEAR THREATENED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Locustella pryeri (Seebohm, 1884)[2][3] | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
Megalurus pryeri Seebohm, 1884[4] | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
オオセッカ[5][6] | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Marsh Grassbird[2] Japanese Marsh Warbler[7][8] Pryer's grass warbler[7][8] Japanese Swamp Warbler |
中華人民共和国北東部、日本(中部地方以北)、ロシア(ウスリー地方)[5]
タイプ産地は東京(当時の東京府)とされるが、羽田村か六郷村(東京都・現在の大田区)であったと考えられている[11]。大韓民国やモンゴル東部でも少数の記録がある[1]。
より詳細には、夏季に青森県(岩木川河口、仏沼)、茨城県(霞ヶ浦)、千葉県(利根川下流域)などで繁殖し[12]、関東地方から瀬戸内海沿岸にかけての太平洋側で越冬し、雪の少ないアシ原に広く分布していると考えられている(留鳥)[9][13][14]。宮城県の河口域・湿地等で冬季の生息が確認されている[15][16]。
全長11 - 14センチメートル[13]。尾羽は楔形で長い[13][12]。上面の羽衣は褐色で、黒や黒褐色の縦縞が入る[13][5][17][18]。体下面の羽衣は白い[13][18]。体側面は褐色[13][5]。眼上部にある眉状の斑紋(眉斑)は淡褐色[13][19][17]。頬や耳孔を被う羽毛(耳羽)は淡褐色。翼は黒褐色で、羽毛の外縁(羽縁)は黄褐色。雨覆や三列風切には黒褐色の斑紋が入る[18]。
嘴の色彩は黒く、下嘴基部は褐色[18]。後肢の色彩は淡褐色。
種小名pryeriは本種の模式標本を採集したHarry Pryeriへの献名。
センニュウ科 |
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Seebohm (1884) により、オニセッカ属 Megalurus、とりわけシマオオセッカ Megalurus gramineus と色のパターンが似ていることから、Megalurus pryeri として記載された[8]。なおこの属は、唯一オオセッカが日本に生息する種だったためオオセッカ属と訳されてきたが、ここでは混乱を避けるため、模式種オニセッカ Megalurus palustris よりオニセッカ属とする。
ただし彼は Seebohm (1890) ではオオセッカをセンニュウ属 Locustella に移した。そのほか、チャイロオウギセッカ属 Tribura(現在はセンニュウ属の一部)、オウギセッカ属 Bradypterus とする説も現れた。しかしその後、Delacour (1942) が、小型である以外はオニセッカ属の主な特徴を持つとして、オニセッカ属に戻したのが定説となった[8]。
1993年に尾羽や嘴・後肢などの形態から、本種をセンニュウ属に分類する説が提唱された[4][7][8]。これは2004年以降の分子系統でも確認された[20]。 記載されてから1930年代に荒川流域で越冬個体が複数発見されるまでは、11羽の標本しか採集されていなかった[4]。1936年には宮城県蒲生で初めて繁殖が確認されたが、1938年に繁殖地は河川の氾濫により消滅した[4]。
2亜種に分かれる[5][8]。分類はIOC World Bird List v 7.1、和名は永田(1997)・永田(2014)に従う[2][4][21]
Bairlein et al. (2006) はこれらは別種に値するとしたが、Alstrom et al. (2011) では否定された[20]。
海岸や河口、湖沼の周辺にある湿性草原、アシ原などに生息する[13][5][23][18]。
メイガ類・コオロギ類・ササキリなどの昆虫、クモなどを食べる[4][21]。仏沼ではイイズナによる雛の捕食が報告されている。[24]
繁殖様式は卵生。婚姻様式は一夫多妻[6]。ヨシやススキなどの根元にお椀状やドーム状の巣を作る[6]。巣の材質や形状は大きく3つに分かれ枯草からなるドーム状(枯草の多い湿った場所)・枯草の根元にお椀状(中間型・もしくは下生えが乏しい環境)・生きた草からなる大型のドーム状(生きた草が多い乾燥した場所)の形状がみられる。6 - 8月に2 - 6個の卵を産む[6]。メスのみが抱卵し、抱卵期間は約12日[6]。雛は孵化してから約12日で巣立つ[6]。
農地・油田開発、灌漑事業などによる生息地の破壊や水位変化などが懸念されている[1]。中華人民共和国では環境汚染や狩猟による影響も懸念されている[1]。
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