お守り(おまもり、御守り、御守)とは、厄除け(魔除け)、招福(開運、幸運)、加護などの人の願いを象った物品(縁起物)である。護符、御符[1]とも呼ばれる。外来語で言うとアミュレット、タリスマン、チャーム、テフィリンなど。
日本の神社や寺院で配布されるお守りやお札は鎌倉時代から存在するが、これらは道教の符録を日本化して利用したのが始まりである[2]。
護符の種類・形状
さまざまな形態の護符がある。
自然系
動植物や自然になんらかの超常的な力を見出してお守りとする。
- その他(山など)
架空生物系
宝石・金属系
イコン系
神や宗教者を像として形作ったり、図画にして用いる。
お札系
ご利益のある文言や図画を書き記したもの。50音順に示す。
コイン系
コイン、もしくはコインの形状のものをお守りとみなす。
アクセサリー系
50音順。
その他
- 自作 - 部活/スポーツの仲間とお揃いで作る場合など[11]。フェルトやレジン、ミサンガをビーズ、プラ板などで作られる。その際によく使用されている言葉は、漢字1文字~4文字が一般的[注釈 1][要出典]。
- 千羽鶴 - 折り紙を用いて神聖な鶴の形を作り、それを千個作ることでなんらかの願掛けとする。折鶴自体は古くからあり、当初は必ずしも千個ではなかった(千は日本において「とても多い」の漠然とした意味)。
- 武器 - 戦闘や護身、狩猟のために使われた刀剣や弓矢などの武器は、慶事の縁起物や弔事の魔除けとして登場する[12]。
- ヘラクレスクラブ - 英雄ヘラクレスのこん棒を模したお守り。ローマ人の間で流行したものだが、ゲルマン人側ではドナー(トール)のこん棒というお守りがある[13]。
近年の傾向
近年の傾向として、厄除けと開運の御利益が同時に得られるとして、日本三大厄除け開運大師の、埼玉厄除け開運大師の通称で知られる龍泉寺、兵庫県の門戸厄神東光寺、広島県の大聖院などの寺院が人気を集め、このうち龍泉寺の「大開運守」は2020年にはヤフーの全国最強開運お守り10選で1位に選ばれるなどした。龍泉寺の2024年の初詣大祈願祭の人出は前年50万人から70万人に増えた[14]。
参考文献
脚注に使用したもの。主な執筆者、編者の順。
- 下出積与『道教と日本人』講談社〈講談社現代新書〉、1975年、187-191頁。
- 世界のお守り研究会 編『集めてみました開運世界のお守り』講談社、2009年1月、39頁。ISBN 9784062151832。
- 中山伸一『世界大百科事典』 31巻(改訂新版)、平凡社、2014年12月1日。
- 平凡社 編『神道大辞典』 1巻、平凡社、1941年、286頁。doi:10.11501/1913333。NDLJP:1913333。
- 北信郷土叢書刊行会 編「一、六文錢紋付品」『北信郷土叢書』(巻十一)北信郷土叢書刊行会、昭和10年、860頁。doi:10.11501/3434646 。
- 鎌原桐山「朝陽館漫筆」巻之36(文化9年)
- 片岡志道「越奥戦争見聞録」承前
- 岡川美矩「家童示訓」
- 本荘市 編「千葉元胤作扇面図脇差拵揃金具一括(10個)」『本荘市史』《文化・民俗編》本荘市、2000年3月。doi:10.11501/9541165。NDLJP:9541165 。全国書誌番号:20062179
- 外国語の書籍
- (中国語) 陰陽學 : 趨吉避凶的實用絶學 : 闡發易學精義宏揚中華文化 (增修本 3版 ed.). 劉訓昇. (1979-07)
脚注
関連項目
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