鬼の舌震

島根県奥出雲町にある峡谷 ウィキペディアから

鬼の舌震map

鬼の舌震(おにのしたぶるい)は島根県奥出雲町にある峡谷。斐伊川支流の大馬木川上流に位置するV字谷で、1927年(昭和2年)4月8日に国の名勝及び天然記念物に指定された[1]。正式指定名称は鬼舌振(おにのしたぶる)。1964年(昭和39年)4月17日には鬼の舌震県立自然公園に指定されている[2]

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鬼の舌震

地名は『出雲国風土記』の一文にある「和仁のしたぶる」が転訛したものといわれている。

概要

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鬼の舌震
鬼の舌震
鬼の舌震の位置

一帯は粗粒黒雲母花崗岩からなっており、それらが長年に亘って浸食されたものである。谷底には無数の甌穴、巨岩が至る所に露出しており、得も言われぬ奇観を呈している。

両岸は樹木に覆われ、イヌブナシデナツハゼカエデ等の広葉樹林となっている[2]。また、河川は清流で知られ、オイカワウグイなどが泳ぐほか、ヤマセミカワガラスなど清流に棲む鳥類も見られる。

探勝用に遊歩道が整備されており、遊歩道はバリアフリー化されている[2]

近年、下流に出来たダム湖の影響により河床が上がり、峡谷の最下部では以前の景観が失われつつある。

与謝野晶子鉄幹夫妻は昭和5年にこの鬼の舌震を訪れており、その際に詠んだ歌は『碧雲抄』にまとめられている[3]

参考文献

  • 加藤陸奥雄他編『日本の天然記念物』、講談社、1995年3月20日 第1刷 862、864ページ ISBN 4-06-180589-4

脚注・出典

関連項目

外部リンク

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