筋細胞
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筋細胞(きんさいぼう、英: muscle cell, myocyte)は筋肉を構成する細胞であり、筋芽細胞と呼ばれる胚性前駆細胞から発生する[1]。Myocyteという語は心筋細胞または平滑筋細胞を指す場合に用いられ、これらはどちらも小細胞である[2]。骨格筋細胞は長く線維状で多くの核を持ち、筋線維と呼ばれる[2]。
筋芽細胞は筋形成(英語版)の過程で融合して合胞体と呼ばれる多核細胞となり、骨格筋を形成する[3][4]。骨格筋細胞と心筋細胞は筋原線維(英語版)とサルコメア(英語版)を持ち、横紋筋組織を形成する[5]。
心筋細胞は心腔の壁面に心筋を形成し、細胞の中心に1つの核を持つ[6]。心筋細胞は隣接する細胞と介在板によって連結されており、目に見える単位で連結されているものは心筋線維(cardiac muscle fiber)と呼ばれる[7]。
平滑筋細胞は食道や胃の蠕動運動などの不随意運動を制御する。平滑筋には筋原線維やサルコメアがないため、横紋筋ではない。平滑筋細胞は1つの核を持つ。分化型と脱分化型の平滑筋細胞に大別され、この分化メカニズムは未解明である。