石盤
板状の石でできた書字用の媒体 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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石盤(せきばん)とは、スレートのような硬く平たい岩を薄く切り出した板状の物で、書字用の媒体として利用される。
![Thumb image](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/e8/Schiefertafelmitschwamm.jpg/220px-Schiefertafelmitschwamm.jpg)
書字用の石盤は、4x6インチまたは7x10インチのスレート材が、木製の枠に収められた形式を取る[1]。通常、ろう石でできた石筆で文字を書き、布またはスポンジなどの「石盤拭き」と呼ばれる物を使って書いた字を消す。石盤の下部に紐が付いていて、石盤拭きを無くさないように結んである物もある。この形式の石盤が使われるようになった正確な時代は解っていないが、日本には明治初年に初等教育の開始とともに、従来の寺子屋の「筆と紙」に代わる小学校での教材として海外から導入された。
石盤は日本をはじめとする世界中の学校において20世紀初めごろまで使われており、特に田舎や過疎地に設置された複式学級の子供たちが書方や算術を練習するために学校や家で使っていた。また、石盤は商品の配送状況を追跡するために産業労働者によって使われたり、海での地理的な位置を計算するために船員によって使われることもあった。何枚かの石盤を「本」のようにまとめたり、石盤の表面にまっすぐな線をエッチングして整った文字を書くためのガイドにすることもあった[2]。