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満塁(まんるい)とは、野球やソフトボールで、本塁を除くすべての塁に走者が存在している状態をいう。テレビ等での中継ではフルベースという言葉が用いられることもあるが、これは和製英語である。英語では塁が埋まっている状態をbases loadedと表現する。
満塁では1本のヒットで2、3点入る可能性があり、得点機会がそれだけ大きいという点で攻撃側には非常に有利な場面と考えられる。しかし、ひとつの塁に複数の走者を置く事はできない為、打球が地面に落ちフェアボールとなった場合には、すべての走者が塁の占有権を失いフォースの状態となり、進塁の義務が発生する。そのため守備側は、アウトカウントおよび得点の可能性に応じて任意の塁に送球して走者をフォースアウトにできるので、守備側にとっても有利な場面といえる。また、本塁でもフォースプレイになることからスクイズプレイを成功させることも難しくなる。
3人の走者が(しばしば巧妙に間隔を置いて)盗塁を試みる三重盗(トリプルスチール)という戦術もあるが、三塁走者が単独本盗するのと同等以上の難易度の高い作戦である。
満塁時に四死球が出た場合、打者を含む全ての走者に1個の安全進塁権が与えられる。三塁走者は本塁へ進むので攻撃側に1点が与えられる。これを押し出しと言い、この時四死球を選んだ打者には打点が付く。
英語では満塁策を"Intentional walk to load the bases"という。
守備側が上述のような利点を生かすため、三塁に走者がいる場合(三塁、二・三塁、または一・三塁)、意図的に満塁にする戦術を採ることがある。この戦術を満塁策(まんるいさく)という。
投手は故意四球(いわゆる「敬遠」)もしくはそれに近い形で打者に対して四球を与えて、塁を埋めるのが一般的である。『江夏の21球』でも、この作戦が見られた。
特に9回裏の、一打サヨナラで1点も与えるわけにはいかない・何としても延長戦に持ち込まねばならない場面で見られることが多く、その場合は前進守備や外野手の一人を内野に置くなどのシフトが採用されることがあるが、左投げの投手が右打者を敬遠して次の左打者で勝負するといった、単純な相性の問題で行われることも多い。
打者が策に嵌まり内野ゴロに終わればフォースプレーがしやすいために併殺を取ることが容易になるメリットがある一方、デメリットとして、失点のピンチに立つということから守備側の選手に対して重圧が掛かる、四死球での押し出し、野手の失策、暴投や捕手の後逸による本盗をされると1失点、まして長打を放たれれば走者一掃の大量失点もあり得る(サヨナラゲームは9回裏で1点リードされた瞬間に試合終了)。アメリカで60年間蓄積されたデータから取られた統計では[1]、満塁策はメリットよりデメリットが大きく、その意義を疑問視する声もある[2]。
走者満塁で打者が本塁打を打つと攻撃側には一挙に4点が与えられる。これを満塁ホームラン(満塁弾)、あるいはグランドスラムと呼び、本塁打の中でも特に華々しいものとして評価される。
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