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秋吉理香子のミステリー小説 ウィキペディアから
『暗黒女子』(あんこくじょし)は、秋吉理香子のミステリー小説。双葉社の『小説推理』において、2012年12月号から2013年3月号まで連載されたのち、2013年に出版された。
暗黒女子 | ||
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著者 | 秋吉理香子 | |
発行日 | 2013年6月19日 | |
発行元 | 双葉社 | |
ジャンル | ミステリー | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
ページ数 | 264 | |
コード |
ISBN 978-4575238259 ISBN 978-4575518955(双葉文庫) | |
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ミッション系の女子高である聖母女子高等学院を舞台に、同校の女子生徒で生徒たちの憧れの存在であった白石いつみの不可解な死を巡って疑いの目を向けられた文学サークルのメンバーらが朗読で各々犯人と思う人物を告発する物語。
2017年に映画化作品が公開(後述)。
名門ミッション系女子高である聖母女子高等学院で、学園一の人気を誇るカリスマ、白石いつみがスズランの花を手に持って屋上から飛び降りて、謎の死を遂げた。そして学園内では、「白石いつみが主宰していたサークルの中に、彼女を殺した犯人がいる」と噂が流れる。
いつみの親友である澄川小百合は、文学サークルの会長を引き継いで、学期末恒例の闇鍋をしながら、部員たちが自作した「小説の朗読会」を開催し、いつみの死の真相に迫ろうとする。小百合が提案した朗読テーマは、「白石いつみの死」についてだった。犯人を告発する物語を一人ひとり発表していくことになり、次第に5つの物語の中に隠された真実と、不穏な空気が5人の少女たちを取り囲んでいく……。
5人の部員たちの朗読が終わり、澄川小百合の朗読が始まる。だがそれは、「白石いつみによる告白文」であった。教師の北条慎二と恋人関係であった白石いつみは、密会の場として文学サークルを復活させたが、心の渇望を感じていた。そこで白石いつみは、「脇役」としてレベルが高く個性的な部員たちを集め、それぞれの「秘密」を握ることで屈服させることで、自らが「主人公」であることに優越感を感じていたのだ。
白石いつみの告白により、それぞれの犯していた秘密が暴かれていく。海外作品を盗作していた高岡志夜、実家の店を放火していた小南あかね、不特定多数の男性との援助交際をしていた二谷美礼、姉を突き落として代わりに留学をしていたディアナ・デチェヴァ、学校のネットワークに侵入して自分の成績を改竄していた古賀園子。
だが、父親に北条との交際がバレて中絶させられたいつみは、文学サークルの「部員たちによる裏切り」により、自身の妊娠を突き止められ父親に密告されたのではないかと考え、部員たちに復讐することを目論む。そして部員たちを集めた白石いつみは、子供の名前にする予定であったスズランを手に持ち、屋上から飛び降りて自殺してしまう。そのスズランから自分たちの関与が疑われることを避けるため、部員たちはスズランを別の意味にしようと画策していたのだ。
しかし、実は白石いつみは狂言自殺であり、退院後に北条と駆け落ちをしたため、父親がスキャンダルを避けるために死亡したことにしたのだ。白石いつみは闇鍋にスズランの毒を入れて、澄川小百合以外の部員たちを殺害しようとする……。それを知りパニックになる部員たちの前で、これまで白石いつみを扇動していた澄川小百合の告白が始まる。
駆け落ちした白石いつみは、すでに究極のエゴイストではなくなり、平凡な生活に浸って平凡な愛を喜ぶきわめて凡庸な人間になっていた。それに失望した澄川小百合は、定例会前にスズランの毒により白石いつみを殺害。その後の定例会で部員たちが食べていた闇鍋には、「白石いつみの肉」が提供されていたのだ。
その後、自らが「主役」となった澄川小百合は、文学サークルの会長として、新たな部員たちを勧誘するのであった。
兄崎ゆなによる漫画版が描きおろしにて刊行されている。
同名タイトルの映画が、2017年4月1日に公開。監督は耶雲哉治、主演は清水富美加と飯豊まりえ[1]。
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