戦争レクイエム
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『戦争レクイエム』(せんそうレクイエム、英語: War Requiem)作品66は、イギリスの作曲家ベンジャミン・ブリテンが1962年に発表した管弦楽付き合唱作品である[1]。テクストにはラテン語によるカトリックの典礼文と、第一次世界大戦に従軍し25歳の若さで戦死したイギリスの詩人ウィルフレッド・オーウェン(1893年~1918年)による英語の詩が使われており[2]、第二次世界大戦における全ての国の犠牲者を追悼する[3]とともに、戦争の不合理さを告発し世界の平和を願う作品となっている[4][5]。
3人の独唱者と混声合唱および児童合唱、大小2つのオーケストラにより演奏され、所要時間は約1時間25分[6]。「第1章 レクイエム・エテルナム(永遠の安息)」、「第2章 ディエス・イレ(怒りの日)」、「第3章 オッフェルトリウム(奉献唱)」、「第4章 サンクトゥス(聖なるかな)」、「第5章 アニュス・デイ(神の子羊)」、「第6章 リベラ・メ(我を解き放ちたまえ)」の6つの楽章で構成されている[7][注 1]。なお、第6章「リベラ・メ」で使われているラテン語のテクスト「リベラ・メ」と「イン・パラディスム(楽園にて)」は、それぞれ「死者のためのミサ」が終わった後の「赦祷式」と、柩を墓地へ運ぶ時のためのものであり、本来は「レクイエム」の典礼文には含まれない[8][注 2]。