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イタリアの映画作品 ウィキペディアから
『愛の嵐』(Il Portiere di notte, 英題: The Night Porter)は、1974年のイタリアのドラマ映画。 リリアーナ・カヴァーニが倒錯した愛とエロスを見せる一編。ルキノ・ヴィスコンティが絶賛したと言われる[1]。
愛の嵐 | |
---|---|
Il Portiere di notte | |
監督 | リリアーナ・カヴァーニ |
脚本 |
リリアーナ・カヴァーニ イタロ・モスカーティ |
原作 |
リリアーナ・カヴァーニ バルバラ・アルベルティ アメディオ・パガーニ |
製作 | ロバート・ゴードン・エドワーズ |
製作総指揮 | ジョゼフ・E・レヴィン |
音楽 | ダニエレ・パリス |
撮影 | アルフィーオ・コンティーニ |
編集 | フランコ・アルカッリ |
配給 | ヘラルド、彩プロ(ノーカット完全版) |
公開 | 1975年11月1日、1997年3月22日(ノーカット完全版) |
上映時間 | 117分 |
製作国 | イタリア |
言語 |
英語 イタリア語 |
1957年、冬のウィーン。とあるホテルで夜番のフロント係兼ポーターとして働くマクシミリアン(マックス)は、戦時中はナチス親衛隊の将校で、現在は素性を隠してひっそりと暮らしていた。ある日、客としてアメリカから有名なオペラ指揮者が訪れる。マックスはフロントに現れた指揮者の妻を見て困惑する。彼女、ルチアは13年前、マックスが強制収容所で弄んだユダヤ人の少女であったからだ。ルチアもまた驚きの表情を隠せなかった。
ルチアは夫に早くウィーンを発とうと促すものの、出発の直前になって何故か一人で留まることに決める。自らの出身地でもあるウィーンの街をさまよいながら、彼女は強制収容所での異常な体験を追憶していた。収容所に入れられた当初からマックスに目をつけられ、彼の倒錯した性の玩具として扱われたこと。周囲の冷たい視線を浴びながら、着せ替え人形のように順応せざるを得なかったこと―。
一方で、弁護士のクラウスやバレエダンサーのバートら、元ナチ将校の面々がホテルの一室に集まっていた。彼らは戦後のナチ残党狩りを生き延びるために、ナチス時代の所業を互いにもみ消し合い、時には証人の抹殺まで行っていた。そんな彼らの会合の中で、図らずもルチアの存在が取りざたされる。会合を盗み聞きしていた彼女は、身の危険を感じ今すぐ出発することに決めた。
部屋で苛立ちながら荷造りをするルチアのもとに、マックスがやってきた。彼はいきなりルチアを殴りつけ、詰問する。「どうして今さら、目の前に現れたんだ!」しかしマックスは、彼女の腕に残る囚人番号の入れ墨に、思い出したように唇を寄せる。2人は激しくもみ合ううちに、熱い息を吐き、けたたましく笑いながら交わっていた。たちまち13年間の空白は消え、ルチアとマックスは再び倒錯した愛憎の嵐へと叩き落とされたのだ…。
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | |
---|---|---|---|
日本テレビ版 | VHS無修正ノーカット版 | ||
マクシミリアン | ダーク・ボガード | 土屋嘉男 | 佐古正人 |
ルチア | シャーロット・ランプリング | 新橋耐子 | 塩田朋子 |
クラウス | フィリップ・ルロワ | 加藤和夫 | 小島敏彦 |
ハンス | ガブリエル・フェルゼッティ | 寺島幹夫 | 村松康雄 |
アサートン | マリノ・マッセ | 千田光男 | 金尾哲夫 |
マリオ | ウーゴ・カルデア | 峰恵研 | 水野龍司 |
シュタイン伯爵夫人 | イザ・ミランダ | 加藤道子 | |
ヤコブ | カイ・ジークフリート・シーフィルド | 石森達幸 | |
不明 その他 | 大塚国夫 兼本新吾 細井重之 松村彦次郎 藤本譲 沼波輝枝 中島喜美栄 | ||
演出 | |||
翻訳 | |||
効果 | PAG | ||
調整 | |||
制作 | ザック・プロモーション | ||
解説 | |||
初回放送 | 1978年2月1日 『水曜ロードショー』 |
※2016年10月28日発売のブルーレイには、日本テレビ版の日本語吹き替えが収録
主人公マクシミリアンの人生はオーストリア現代史を体現している。
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