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『十和田要塞1991』(とわだようさい いちきゅうきゅういち)は、荒巻義雄による小説である。『要塞シリーズ』第2部で、『ニセコ要塞1986』の続編である。『ニセコ要塞』では北海道で戦いが繰り広げられたが、本作では東北地方を中心として、引き続きスミノフ軍対IBM軍/日本列島防衛軍の戦いが描かれる。また、この作品の舞台となる戦場世界は「コード1991」と呼称される。
戦闘機乗りの生存期間が2年間に満たないといわれた激戦を生き抜いたエース。
前ニセコ要塞総司令官であり、今作では十和田要塞の総司令官の任を負う。松村が不在の際、北日本方面軍総司令官の代行を任せられ、彼の帰還後は正式に任命された。
前コードでは千歳空軍基地総司令官であったが、北日本方面軍総司令官に任命され東北地方北部及び北海道島方面の指揮を執る。
神菜の友人であり、諜報活動に従事している。
ステルス戦闘機「雷光」を中心とする航空機設計の天才。後に日本列島防衛会議が設立されると、中央総本部の本部長に就任する。
海峡要塞の発案者であり、揚陸作戦艦「海鬼」を設計した異才。
十和田要塞の作戦部部長として就任したAD組の閣僚で、軍籍も列島軍に移されている。ゲーム理論の専門家であるが、データ偏重の考え方のため弾田と意見が合わないことも多かったが、時を経るごとに感情を表すことも増え、十和田要塞の総司令官代行を任されるほどになった。
ガウス参謀官の後任として赴任したやり手の女性参謀官。松村に特別な感情を抱いている。
スミノフ軍きっての戦略家であり、敵将の能力を素直に認めるなどスミノフ軍の中でも有能な将軍である。タナルスキー解任後は、日本列島攻略作戦の指揮を直々に執り、列島軍を苦しめた。しかし韓半島派遣軍総司令官のカポネンコとの不仲から、軍管区の命に背いて無謀な作戦を強行し逮捕された。その後軍法会議にかけられ、イワン直々に死刑判決を下された。
部下の信頼も厚く知将という評価を受けていたが、函館攻防戦での敗北で解任される。
解任されたタナルスキーの代理として北海道島方面軍総司令官を務めたが、列島軍の"五稜郭"作戦によってすぐに死亡する。
スミノフ軍最年少の将官。有能であるが故に、上官から妬まれることになり、最終的には亡命を決意する。
コマロフの前任の千歳空軍基地総司令官。尊大かつ自己中心的な性格で、その性格をIBM軍に突かれて大損害を受ける。
政治将校の経歴を持ち、様々な陰謀を駆使して今の地位に付いた男。
松村を篭絡させるため、アリサ・ターナーの姿で送り込まれた。任務終了後はIBM軍の総本部に潜り込ませる予定であったが、松村らに見破られ高度人格機能を落とされた。
ラナ・ニュートンの姿で弾田の下へ送り込まれた。十和田要塞攻撃の際に内部で自爆させるため、体内に小型核爆弾がセットされている。やはり正体を見破られ、高度人格機能を落とされた。その後は神菜発案の"くの一"作戦で逆にソコラン中将を篭絡し、最期は自爆して八戸に設置されたイワン砲と共にソコランを葬った。
八甲田山に造られた一大山岳要塞。イワン砲の大規模砲撃と空襲により放棄されるも、スミノフの数少ない電子技術者を道連れに自爆した。
津軽海峡防衛の任を負った要塞であり、山腹にはトンネルで連結された砲台が多数設置されている。要塞員は全員が砲兵である。
イワン砲によって施設の大半が壊滅、孤立したのち作戦「死霊」によって敵に大打撃を与える。脱出に成功した要塞員は200名以下。
七里長浜への敵上陸を阻止するため、地対艦ミサイルにて上陸軍の洋上撃破を任を負う要塞。作戦「海蛇」によってスミノフ軍に包囲され落城するも、要塞員六百余名が脱出に成功
OTHレーダーを擁す要塞。
前作から引き続き北海道島防衛の要として登場。今作では、戦場の核汚染が予想されるため、要塞員は全員AD組になっている。後に神々の取引により開城されることになる。
ニセコ要塞の目としてレーダーサイトが置かれていたが、イワン砲6基1,400発の命中弾を受け壊滅。
レーダーサイトを擁し、道南部の監視の任を負う要塞。イワン砲四百発の命中弾を受け壊滅、要塞員三百名も全員戦死する。
青函トンネル防衛のため、荒巻技術一将が製作した奇想要塞。低コストをはかるために元は廃棄するはずだった青函連絡船を改造しており、外装も塗装などが剥げた状態になっている。船体の周囲には、発泡スチロールの一種でできたブイが張り出され、魚雷が命中しても突き刺さるだけになっている。艦橋は多層鋼板やハニカム構造などの併用によって、完全防護されている。機関は取り外されているが、核発電室があり、自動制御装置と推進器を使い位置をコントロールできる。
当初八雲町周辺の防衛線を守備していたが、師団長が経験不足ということもあり、敵の上陸を許し孤立の危機に陥ったが、山都一将が総指揮を取ることによって、危機から脱出し敵に大打撃を与えることに成功した。
首都防衛の要地新潟と佐渡島の防衛を担う部隊。佐渡島救援の際に、搭乗していた輸送船団がサイボーグ・スペツナズの自爆攻撃によって沈められ、壊滅する。
定時の人員は900余名という小部隊だが、佐渡島防衛戦にてスミノフ軍一個師団とサイボーグ・スペツナズ101体を相手に二週間もの間戦い続け、敵師団を壊滅させることに成功した。
列島陸軍唯一の核戦力保有部隊。スミノフ軍への精密攻撃や核攻撃などで活躍するも、逆に核攻撃を受けて壊滅する。地対地ミサイルを保有しない列島軍は、その後地上戦で更に苦戦することになる。
列島軍の切り札ともいえる秘密兵器。高度50,000メートルを軌道周回しており、そこから艦載機の震電91を発進させて防空任務を行ったり、人工衛星の代わりを果たしたりしている。
小型イージス艦を旗艦とした内海型防空艦隊。陸奥湾がスミノフの影響下に置かれた後は、東京湾で首都圏の防空に携わる。
艦長 榎本武男三将
列島軍の誇る超巨大潜水艦。武装、機関、エレクトロニクスなど、どれをとっても元来の潜水艦とは一線を画す。燃料補給の必要がないことやその巨体故の搭載量を生かして、一度潜水したら三年近く作戦行動を続ける能力がある。
蒼天とは逆の超小型潜水艦。だが同型艦三隻を合わせた戦力は蒼天にも匹敵する。
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