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ワ州(ワしゅう、英語: Wa State, 中国語: 佤邦, ワ語: Meung Vax)はミャンマーのシャン州にある自治区である。ミャンマー政府による呼称はシャン州第二特区。東面と北面は中華人民共和国雲南省と接する。いわゆる「黄金の三角地帯」の中核をなし、かつてはアヘン製造を主要産業としていた。首府はパンサン。パオ・ユーチャン(鮑有祥[1])を最高司令官とするワ州連合軍に支配されており、ミャンマー中央政府の実効支配が及んでいない[2][3][4]。
隣接する中国とは、古くから関係が深い。現地にはワ人およびコーカン人が住んでおり、公用語は中国語からの借用語が多いワ語のほか、中国語(雲南語)がしばしば使われる。通貨は中国の人民元が使われ、ミャンマーの通貨であるチャットは用いられない[2]。
1949年に中国国共内戦で負けた中国国民党の残党の一部がワ州に流入するも、後に中国共産党及びミャンマー政府軍の共同作戦でタイの北部へ撤退した。
1968年から1989年まで、ワ州は中国共産党が全面的に支援するビルマ共産党の支配下になった。今でも行政区分や官僚組織の面でワ州が中国の統治方式を踏襲しているのはそのためである。
1989年、ビルマ共産党内で軍内クーデターが勃発した。鮑有祥をはじめとする軍隊はビルマ共産党を脱退し、ワ州連合党を結成してワ州を統治した。詳細はワ州連合軍を参照のこと。
タイ、ラオス、ミャンマーの国境地帯に広がる黄金の三角地帯の中核をなし、最盛期には全世界の4割前後のアヘンがワ州で生産されていた。ワ軍は農民からアヘンを税として徴収するほか買取も行い、ヘロインを精製して得た利益によって強大な武力を維持した。国連薬物犯罪事務所の調査によれば、このケシ栽培およびアヘン製造は1980年代末ごろから減少に転じ、外交圧力もあって2005年には事実上終息したとみられていたが、その後ケシに代わり栽培されていた茶、ゴム、果物の価格下落とアヘン価格上昇が重なった影響を受け2007年ごろから再び活発化している[5]。
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