ワックスエステル
蝋(ワックス)の、化学上の表現 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
ワックスエステル(Wax ester)とは、蝋(ワックス)の化学的な表記。
![Thumb image](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/67/Triacontanyl_palmitate.png/640px-Triacontanyl_palmitate.png)
炭素数10から12以上の長鎖脂肪酸と、同じく8以上の脂肪族アルコールがエステル結合した、長い鎖状の分子構造を持つ[1]。
栄養学的な脂肪、つまり長鎖脂肪酸が3価アルコールのグリセリンにエステル結合したトリアシルグリセロールと異なり、ヒトは消化できず油脂瀉下を引き起こすことがある一方、皮脂腺で作られる脂質の主成分[2]でもある。
クジラや深海魚(オレンジラフィー、バラムツ、アブラソコムツ、クロマトウダイ、ヒョウマトウダイなど)に多く含まれ[3]、浮力調節とエネルギー貯蔵を兼ねていると考えられている。 アシネトバクター属の細菌では、エネルギー貯蔵に用いられている[4]。 カイアシ類やミドリムシなどのプランクトンでも見られ、一部では化石燃料の代替研究が行われている。
植物では、ホホバの種子から得られるホホバオイルが利用されている[5]。皮膚に塗布した時の使用感は、ホホバオイルとオレンジラフィー油では違いは分からない[6]。