フェロニッケル
ウィキペディアから
ウィキペディアから
フェロニッケル(英語:ferronickel)は、鉄合金(フェロアロイ)の一種で、鉄とニッケルの合金の事である。製品とされるものの構成比はニッケル20〜40%、鉄80〜60%とされる[1]。その製品の7割がステンレス鋼の原料に使われる[2]。
2000年代中期の中国では、低品位のニッケル鉱石から電気炉等によって製造されるニッケル含有銑鉄、通称「ニッケル銑鉄」(英語:Nickel pig iron、略称:NPI)を格安で増産し、ニッケル銑鉄は世界のニッケル需要の4分の1を賄うまでになった[2]。このニッケル銑鉄はステンレス鋼を作る時に使用される純度の高いニッケルの安価な代替として利用されている[3][4]。
ロータリーキルン電気炉(Rotary Kiln Electric Furnace)は、8〜15%のニッケルを含んだ高品位ニッケル銑鉄の効率的な生産が可能であることから、中国で盛んに導入されている[4]。
合金名 | 主組成(wt%) | 特長 | 用途例 |
---|---|---|---|
マルエージング鋼 | Fe-18〜30Ni(Co,Mo) | 強度・靱性などに優れる | 航空宇宙・軍事分野に使われる特殊鋼、輸出規制品 |
コバール (フェルニコ) | Fe-29Ni-17Co | 室温付近での硬質ガラスの 熱膨張率と近似した性質 | 蒸着用マスク、集積回路リードフレーム材 |
インバー (不変鋼) | Fe-36Ni | 熱膨張しにくい | 精密機器、センサー[5][6] |
エリンバー (恒弾性合金 または弾性不変鋼) | Fe-38Ni-12Cr | 温度で弾性変化しにくい | 時計やセンサーのぜんまいばね、ばねなど |
42アロイ | Fe-42Ni | 室温付近での硬質ガラス、 アルミナ・セラミックの熱膨張率と近似 | 集積回路リードフレーム材 |
パーマロイ | Fe-80Ni | 透磁率が大きい | 磁気センサ・継電器 |
ブラスト材として販売する場合、使用後廃棄物処理法を遵守し処理されることを確認しなければならない[15]。
日本鉱業協会では、「非鉄スラグ製品の製造・販売管理ガイドライン」を2016年 2月25日に改正して公開した[15]。
これには、フェロニッケル スラグ を取り扱うことができる事業者名が明記された。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.