ノイジードル湖
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ノイジードル湖(ノイジードルこ、ノイジードラー湖、ドイツ語: Neusiedler See)は、中央ヨーロッパで二番目に大きいステップ湖(ドイツ語版)である。オーストリアとハンガリーにまたがり、ドイツ語ではノイジードル湖、ハンガリー語ではフェルテー湖と呼ばれる(#名称参照)。湖の表面積は315 km2 で、うち240 km2がオーストリア領に、残る75 km2がハンガリー領に、それぞれ属している。1920年のトリアノン条約までは全域がハンガリー領に属していた。
概要 ノイジードル湖(フェルテー湖), 所在地 ...
ノイジードル湖(フェルテー湖) | |
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| |
所在地 |
オーストリア ハンガリー |
位置 | 北緯47度50分 東経16度45分 |
南北長 | 36 km |
最大幅 | 12 km |
面積 | 315 km2 |
最大水深 | 1.8 m |
平均水深 | 1.0 m |
貯水量 | 0.325 km3 |
水面の標高 | 115.45 m |
淡水・汽水 | 汽水 |
プロジェクト 地形 | |
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ハンガリー小平原の窪地にあり[1]、集水域は約1,120 km2である。南北に約36 km伸びており、東西の幅はおよそ6kmから12kmの間である。アドリア海からの平均の海抜は115.45mで、水深は深いところでも1.8mしかない。
過去において、降雨や乾燥が湖の氾濫や水位の減退を惹き起こしてきた。湖の層位は、この湖が出来た紀元前18000年から14000年頃から、少なくとも100回は完全に干上がったことを示している。近現代の歴史上でも、湖の完全な消失は何度も詳細に記録されている。また、南部は第二次世界大戦後、鉄のカーテンが位置し、国境警備隊などごく一部の人しか接近できない場所であったため、ヨシ原をはじめとする自然はよく保存されている[1]。
2001年には「フェルテー湖 / ノイジードル湖の文化的景観」として、ユネスコの世界遺産に登録された。また、オーストリア領内は1977年に[2](2016年に登録抹消[3])、ハンガリー領内は1979年にそれぞれユネスコの生物圏保護区に指定され[1]、1982年と1989年にオーストリア領内とハンガリー領内はそれぞれラムサール条約登録地ともなった[4][5]。