テンジン・ヒラリー空港
ネパールの空港 ウィキペディアから
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テンジン・ヒラリー空港(ネパール語:तेन्जिङ-हिलारी विमानस्थल ラテン文字:Tenzing-Hillary Airport)は、ネパール東端のコシ州のソルクンブ郡のクンブ地方のルクラにある空港である[1]。
旧称「ルクラ空港」。2008年1月に現空港名へと改名された。この名称は、1953年5月29日にエベレストの初登頂に成功し、この空港建設に尽力したテンジン・ノルゲイと、エドモンド・ヒラリーに由来する[2]。
ヒマラヤ山脈の谷間に位置し、標高が高いために大気密度が低く、非常に変わりやすい天候の上、滑走路全長は527mしかなく、その短く傾斜した滑走路は世界で最も高度な操縦技術が要求される空港の1つである。ヒストリーチャンネルで放送された「驚くべき世界の空港」で1位にランクされた[3]。
ルクラはエベレストのネパール側登山口として利用されるために空港の需要は高く、天候不順などの欠航を除き日中カトマンズにあるトリブバン国際空港との間に定期便が毎日運航している。飛行時間は30分から40分と短いが、カトマンズで天候が良好であってもルクラでは降雨が発生することが多く、強風や雲量の変化による視程の変化などは、多くの場合で飛行の遅延や空港の閉鎖などに繋がっている[4]。
この空港での離着陸は非常に高度な操縦技術が求められるため、ネパール民間航空局により厳しい一定基準が設けられている。その基準の一例としては、ネパール国内で1年以上のパイロット経験、なおかつ100回以上の短距離離着陸の訓練を行ったベテランパイロットである必要がある。そこから更に、ネパールの認定インストラクターパイロットと共に、ルクラでの飛行訓練を10回合格したパイロットに対し、ルクラでの飛行・離着陸が許可される[5][6]。
滑走路は1本のみで全長527メートル、幅20メートルで北側に向け11.7%の上り勾配が付いており、標高2800メートル(9100フィート)に位置する。滑走路はアスファルトで舗装されており、ヘリコプターや軽飛行機、又はデ・ハビランド・カナダ DHC-6、ドルニエ 228などの短距離離着陸(STOL)機でしかアクセスすることができない。
その立地から滑走路06は着陸、24は離陸のみに使用されており、ショートファイナルからの着陸復行の成功はまず望めない。また、その地形から滑走路南端は急勾配で610メートル下には渓谷が広がりドドコシ川が東西に流れている。エプロンには4機の駐機場と1つのヘリパッドが有り管制塔から140メートルの場所に位置している。
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