セリウムヒンガン石
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セリウムヒンガン石(セリウムヒンガンせき、 Hingganite-(Ce))は、2007年に発表された日本産新鉱物で、国立科学博物館の鉱物学者宮脇律郎などにより、岐阜県中津川市の蛭川地域から発見された[1]。 化学組成はCe2□Be2[SiO4]2(OH)2で、単斜晶系。淡褐色のガラス光沢を持つ結晶として産出し、モース硬度は5-6。
ガドリン石スーパーグループのガドリン石サブグループ・ガドリン石グループのヒンガン石(Hingganite)の主要元素がセリウムとなっている。1981年に最初に記載されたイットリウムヒンガン石(Hingganite-(Y))[2]が中国黒竜江省から産出し、付近の大興安嶺(Da Hinggan Ling)に因んで名付けられたため、和名は、ヒンガン石を興安石と書くこともできるが、殆ど用いられていない。ヒンガン石は、2023年現在で上記二種の他にネオジム、イッテルビウムを含むものが記載されている[3]。