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ロックスター・ゲームスが発売するコンピューターゲーム、GTAシリーズ第五作及びGTAⅢシリーズ第三弾 ウィキペディアから
『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス』(原題:Grand Theft Auto: San Andreas)は2004年にアメリカのロックスター・ゲームス社からPlayStation 2用としてリリースされたオープンワールド型クライムアクションゲームである。略称は『GTA:SA』または『SA』。開発はロックスター・ノース。グランド・セフト・オートシリーズのメインタイトル第5作目であり、前作『グランド・セフト・オート・バイスシティ』(『VC』)に続いて、シリーズ3作目の『グランド・セフト・オートIII』(『III』)の前日譚となる。1992年のサンアンドレアス州を舞台とし、黒人ギャングの青年カール・ジョンソン(通称CJ)が、裏社会で成り上がっていく経緯を描く。『III』シリーズ作品として、同作や『VC』の主要人物も多く登場する。
ジャンル |
クライムアクション オープンワールド アクションアドベンチャーゲーム |
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対応機種 |
PlayStation 2 PlayStation 3 ゲームアーカイブス PC(Windows) PC(Mac(アメリカ他のみ)) Xbox Xbox 360 kindle Windows Phone Amazon Fire TV (以下リマスター版として) PlayStation 5 PlayStation 4 Xbox Series X/S Xbox One Nintendo Switch Windows 10 iOS Android |
開発元 | ロックスター・ノース |
運営元 |
ロックスター・ゲームス カプコン(過去) テイクツー・インタラクティブ(現在) |
販売元 | テイクツー・インタラクティブ |
プロデューサー | レスリー・ベンジーズ |
ディレクター | レスリー・ベンジーズ |
プログラマー |
オベ・ヴェルメイ アダム・ファウラー |
音楽 |
ダン・ハウザー ジェームズ・ウォーラル DJ Pooh マイケル・ハンター |
シリーズ | グランド・セフト・オートシリーズ |
人数 | ストーリーモード:1人(非リマスター版のCS版は1-2人) |
メディア |
PS2、PC(Windows)、Xbox、XBOX 360 いずれもDVD-ROM1枚組 PS3 Blu-ray Disc それ以外 ダウンロード販売 |
運営開始日 |
PS2 北米版:2004年10月26日 欧州版:2004年10月29日 豪州版:2004年10月29日 北米版SE:2005年9月21日 日本版:2007年1月25日[1] 日本廉価版:2007年7月12日[1] 北米版SE:2005年月日 PC(Windows) 北米版:2005年6月7日 欧州版:2005年6月10日 豪州版:2005年6月10日 Xbox 北米版:2005年6月7日 欧州版:2005年6月10日 豪州版:2005年6月10日 Xbox 360(xbox originals) 2008年10月20日(配信終了) PlayStation 3 (PSN) 北米版:2012年12月11日 欧州版:2012年12月12日 日本版:2015年8月26日 HDリマスター版 iOS 2013年12月12日 kindle,Android 2013年12月19日 Windows Phone 2014年1月27日 Amazon Fire TV 2014年5月15日 Xbox 360 2014年10月26日 2015年6月30日(ディスク版) PS3 2015年12月1日 2015年12月17日 ※「SE」はセカンドエディション |
対象年齢 |
CERO:Z(18才以上のみ対象) BBFC:18 ESRB:M(17歳以上)(再発版:AO[注 1]) OFLC(オーストラリア):MA15+ (アップデート版:RC、再発版:MA15+) OFLC(ニュージーランド):R18 PEGI:18 USK:16(16歳未満提供禁止) Cut version USK:18(18歳未満提供禁止) Uncut version |
コンテンツアイコン | 暴力・犯罪 |
ダウンロードコンテンツ | あり |
エンジン | RenderWare |
売上本数 | 2,750万本[2] |
動作環境 | |||||||||||||||||||||
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2004年10月26日にPlayStation 2北米版が発売され、その後もWindows版、Xbox版と様々なプラットフォームで発売された。従来、GTAシリーズは暴力などの過激な内容やゲームを好むプレイヤー達の人格から世論の槍玉に上がりやすかったが、特に本作では恋人と性行為を行える「ホットコーヒー問題」が持ち上がり、連邦取引委員会が動いたり、本件が原因の法案が提出されるなど、アメリカで大きな社会問題を引き起こした。
日本語版はホットコーヒー問題によって発売が延期され、大幅に仕様変更された上で2007年1月25日にPlayStation 2で発売された。2013年には、スマホ向けアプリとして完全移植(+α)版も発売された。2015年12月17日にはPlayStation 3版が発売された[4]。
2021年11月11日、本作を含む3作品のリマスター版として『グランド・セフト・オート・トリロジー』が発売された。最新機種の性能を生かし、オリジナル版と比べてグラフィックが向上、無規制で発売された[5]。2023年1月20日、Steam版の配信が開始され[6]、同年12月にはスマートフォン版も配信が開始された[7]。
1992年、アメリカ合衆国サンアンドレアス州。5年前(1987年)、弟の死をきっかけに故郷グローブストリートを離れ、東海岸のリバティーシティで暮らしていた元ギャングのカール・ジョンソン(通称CJ、シージェイ)は、母親が何者かに殺されたという一報を受け、ロスサントスへの帰郷を決める。帰着早々、CJは因縁ある汚職警官フランク・テンペニー達に見つかり、彼らが犯した警官殺しの罪を擦り付けられ、以降、彼らの汚れ仕事を請け負うことを強要される。ようやく実家のグローブストリートに戻ってきたCJであったが、兄のスウィートが率い、かつて自身も所属していたギャング団「グローブストリート・ファミリーズ」は、ドラッグと抗争の末に弱体化の一途を辿っていた。
スウィートに裏切り者扱いされ責められるCJはファミリーを立て直すと言い、古参メンバーであるビッグスモークやライダーらと協力してファミリーを再結集させ、敵対組織バラスやバゴスと争い、奪われたシマを取り返す。テンペニーからドラッグの密売などを手伝わされつつも、CJはファミリーのために精力的に働き、ドラッグを一掃して組織は往年の輝きを取り戻していく。また、妹ケンドルの恋人でヒスパニック系ギャング「バリオス・ロス・アステカ」のリーダー、シーザーとも出会い、親友となる。
CJの働きによってグローブストリート・ファミリーズは過去最大規模となり、スウィートはバラスの主要メンバーを襲撃し、一気に抗争を終わらせることを画策する。そんな折、シーザーに呼び出されたCJは、ビックスモークやライダーが、テンペニーやバラスの一味と一緒にいることを教えられ、さらに彼らはCJの母を殺害した犯人が乗っていた車を隠していた。ビックスモークらの裏切りを知って激怒するCJであったが、同時に兄のバラス襲撃も罠だと気づき、急いで救援に向かう。間一髪で兄を助けることには成功したものの、テンペニーの差し金で現場にやってきた警察に2人とも逮捕されてしまう。テンペニーが裏で支配する中、ファミリーの実権を握ったビッグスモークとライダーはバラスとの同盟を宣言し、再びグローブストリートはドラッグが蔓延するようになる。
ロスサントスを牛耳るため、邪魔なCJとスウィートを逮捕させたテンペニーであったが、CJに利用価値を見出し、彼のみロスサントスから追放という形で釈放する。監獄にいるスウィートを人質としてテンペニーは、自身の裏仕事の手伝いや自身への汚職捜査の妨害などを行わせる。それら仕事の一方で、CJは再びファミリーを取り返すために、田舎で資金やコネを得るため奔走し、シーザーや彼の従姉妹カタリーナ、ヒッピーのトゥルース、チャイニーズマフィアのウージーと出会う。最終的にカタリーナの新しい彼氏(『III』の主人公)とのカーレースに勝利してサン・フィエロのガレージの権利証を手に入れ、田舎より脱出する。サン・フィエロにて新たにジェスロやドウェイン、さらにゼロを加えてガレージ経営をしつつ、スモークらが提携しているドラッグ組織の正体を探るCJとシーザーは、サン・フィエロを拠点とするロコ・シンジケートが関わっていることを知る。CJは幹部のジジー・Bに近づいて組織の情報を得ると壊滅させるために幹部らを襲撃し、ジジー・Bとティーボーン・メンデス、さらには裏切り者ライダーの殺害に成功する。また、逃走を図ったリーダーのマイク・トレノが乗ったヘリコプターを撃墜させ、彼らの麻薬工場も破壊する。
スウィートのことを心配しつつ、さしあたって報復に満足していたCJは、突如、謎の人物よりラスベンチュラス郊外の砂漠に呼び出される。その正体は死んだはずのトレノであり、実は彼は政府機関のスパイでロコ・シンジケートを隠れ蓑に諜報任務を行っていたという。トレノは仕事に支障が出たとCJを非難しつつ、スウィートを助ける代わりに、その滞ったという政府の仕事をCJに請け負わせる。一方、ウージーはラスベンチュラスのカジノ事業に乗り出し、CJを共同経営者に据える。そしてその邪魔となるイタリア系マフィアらを弱体化させ、さらに巨額の利益を得る。また、CJはかつて自分のせいで落ちぶれた人気ラッパー、マッド・ドッグを自殺未遂から救出し、彼の信頼を得る(マッド・ドッグは自分が落ちぶれた原因がCJのせいとは知らない)。
一方、様々な妨害工作も実らず、テンペニーは警察の内部調査によって追い込まれ始めていた。テンペニーはCJに調査官の殺害を命じるが同時に密告者であった部下のヘルナンデスも殺害する。さらには口封じのためCJの命も狙うが、これは失敗し、CJはテンペニーの腹心プラスキーを返り討ちにして殺害する。
マッド・ドッグの復帰に合わせ、CJは彼のマネージャーとなり、バゴスに乗っ取られた彼の元の拠点を取り返す形でロスサントスに帰還を果たす。さらにトレノも今までの仕事ぶりに感謝し、約束通りスウィートを釈放する。大カジノの経営者かつ人気ミュージシャンのマネージャーとして成功を収めたCJは、スウィートにもはやギャングは辞めて自分のビジネスに参加するよう誘うが、彼はグローブストリートに拘り、CJを非難する。仕方なくCJは兄を守るため、再びギャング抗争に身を投じ、バラスらのシマを奪い、再びファミリーを再建していく。
この頃、テンペニーにはついに汚職で起訴されるも裏で手を回し、不起訴となる。この結果にロスサントスの市民は納得せず、街で暴動が発生する。その中でCJはついにビッグスモークの居場所を突き止め、要塞化されたバラスの拠点に籠もる彼を襲撃し、裏切りの落とし前をつけさせる。直後、テンペニーが現れ、死んだビッグスモークの金を奪って街からの逃走を図る。消防車で逃走するテンペニーを、CJとスウィートが追いかける激しいカーチェイスが始まり、その末にテンペニーはグローブストリート近くの橋から車ごと転落し致命傷を負う。そしてテンペニーはCJに捨て台詞を吐くと息絶える。
最後、CJはグローブストリートの実家にて仲間たちやギャング・ファミリーたちとパーティを開き、勝利を祝ったところでゲームは終了する。
本作の舞台は1992年のアメリカ西海岸の架空の州「サンアンドレアス」である。州内には3つの大きな都市(「ロスサントス "Los Santos"」、「サンフィエロ "San Fierro"」、「ラスベンチュラス "Las Venturas"」)があり、その他にも山岳地帯や砂漠など、シリーズ中で2013年に発売された『グランド・セフト・オートV』に次ぐ、広大な範囲を持つ。
本作はプレイヤーの自由度が大幅に上昇しており、個々のプレイスタイルによって個性的なCJを操作することとなる。また、マップが広大になった分、遊ぶ要素も増えており、達成度を100%にするために要する時間は前作の倍以上ともいわれる。
本作の売りの1つである車両(乗り物)も新たに多く追加された。一般車両(普通自動車)以外には、自転車やキッズカートといった物から、大型自動車(タンクローリー・トレーラー)、重機(ブルドーザー・ダンプカー・ミキサー車)、農業機械(トラクター・コンバイン)といった物まで多種多様となっている。航空機についても、それまでは軽飛行機とヘリコプターのみだったが、大型ジャンボジェットや戦闘機の操縦が可能となっている。サンアンドレアス州を一周する経路を持つ列車も存在する。その他、変わり種として背部に装着して空を自由に飛びまわる「ジェットパック」が追加されている。
新たな要素としては、特定の改造ショップに入ることで色やパーツなどを任意にカスタマイズすることが可能である。単純に外見を変更する以外にも車高を下げたりニトロを搭載するなど、加速性能や操作性を向上させたりすることができる。ペイントショップの仕様は従来と同様。
また、本作は各種乗り物の運転・操縦のスキル値が存在し、これを上昇させることで操作性を向上させることが可能となっている[注 2]。通常の運転によってスキル値は上昇するが、各地にある4種の乗り物の学校(自動車・バイク・飛行機・船舶)での課題をクリアすることによって、スキル値を大きく上げることも可能。
基本的に歩いたり、話していたりする。殴ったりすると反撃して来たり、逃げたりもする。今作では、女性の方が反撃してくる(ギャングを除いた一般市民)種類は普通の市民からヤクの売人、売春婦やたまにいきなり車両を奪う犯罪者、敵のギャング、など様々である。
本作はプレイヤーの能力・外見に対しての自由度が大幅に上昇している。
服装の自由度が大幅に向上した他、床屋で髪型を変えたり、身体にタトゥーを入れることが可能になった。また、従来のスタミナ値・肺活量に加えて、体脂肪量・筋肉量も新たに追加され、食事や運動の頻度によってこれら値が増減し、CJの能力・外見にも影響を与える。関連して空腹度(正確には最後に食事してからの経過時間)も存在し、定期的に食事をしないと体脂肪量・筋肉量の減少の他、最終的にライフも減っていってしまう。空腹によるライフ減少の結果ライフがなくなった場合は死亡する。セーブを行うか死亡などで病院からリスタートすると空腹はリセットされる(食事としてはカウントされない)。逮捕されても空腹はリセットされない。
この他、ギャングメンバーを従えるリスペクト値や、ガールフレンドを作るために必要なセックスアピール値も存在する。
基本的には前作のシステムを踏襲しており、武器(アイテム)の種別が同じ場合は1種しか持つことができない。サイレンサー付き拳銃、短銃身ショットガン、熱追尾式ロケットランチャーなど新たに追加された武器も存在する。この他、アイテムとしてスプレー缶、消火器、パラシュートなどが追加されている。ガールフレンドへのプレゼント用として、花束とディルドも存在する。
本作は、武器にも種別ごとのスキル値が存在し、武器の使用回数を重ねるなどしてスキルを上げることで連射速度・装填速度・命中精度を向上させたり、GTAシリーズ初二丁持ちといったことが可能となる。
アクションについても大幅に増えている。ジャンプして壁や金網によじ登るといった基本動作の他に、各地のジムなどで覚えられる格闘攻撃が存在する。また、ナイフを装備した状態で相手の背後から忍び寄って攻撃すると、反撃されることなく一撃で殺害できる「ステルスキル」が発動する。
フィールドサイズは前作『VC』の約5倍と広大である。従来、それ1つでマップ全体であった規模の都市部は3つ存在し、その他に山岳地帯、砂漠、農村なども存在する。ゲームシステム上は都市を中心とした「ロスサントス (Los Santos)」「サンフィエロ (San Fierro)」「ラスベンチュラス (Las Venturas)」の3つのエリアに分けられるが、都市間の森林地帯や都市部に含まれない町村を主に指して、さらに5つの郡(カウンティ)に分けられる。
広大になったが、本作においてはゲームエンジンの変更によって、前作でマップの移動の際に表示されていたデータロードがシームレス化され、自然な状態でのマップ移動が可能となっている。反面、建物に入る際にはロードが必要となった。
「サンアンドレアス」自体は、初作『GTA』に登場するが、州ではなく都市であった(本作で言うサンフィエロのような街)。また、その名称は、それぞれの都市のモデルとなったロサンゼルス、サンフランシスコ、ラスベガスを横断するサンアンドレアス断層に由来している。
本作は、ストーリー上ギャングが重要な要素となっており、それに伴って本作特有の(あるいは本作から追加された)システムがいくつか存在する。
主人公には先述のようにリスペクト値が新たに追加された。これは主にメインミッションをクリアすることで上昇する。リスペクト値が上昇すると、その値に伴って護衛(仲間)として連れて行ける(グローブストリートの)ギャングメンバー[注 3]の数が増える(最大7人まで)。この機能によって、グローブストリートのメンバーに話しかけることでその場で仲間として連れ歩くことが可能である。また、待機といった命令を行うことも可能となった。彼らは敵対ギャングのメンバーを見つけると自動的に攻撃を仕掛けるため、後述の縄張り争いなどで役立つ。
また、特筆すべき点としてギャングの縄張り争いがある。ロスサントスには各地に点在する形でギャングの縄張りが存在し、マップ上にはそこを支配しているギャングのギャングカラーが表示される。縄張りを増やすことによって収益が増加し、拠点(CJの実家)でアガリを得ることができる(前作の物件ミッションでの収入に近い)。また、一定量の縄張りが最終ミッションの開始条件となっているなど、ストーリー上でも重きをなしている要素である。縄張りは奪うだけではなく、奪われる可能性もあり、他ギャングの進撃によって抗争が始まった場合は基本的にその縄張りへ急行する必要がある。全ての縄張りを獲得すると完全制圧となり、敵対ギャングは以後は新規に出現しなくなる。
ロスサントスの前作でいうパッケージ集めは、ギャングタグの書き換えとなっており、コンプリートによる単純なパッケージ特典以外にも仲間の武器が強力になったりする。
本作ではガールフレンドを作ることができる。ガールフレンド候補は6名おり、それぞれに好みなどの個性が存在する。複数の女性(最高は全員)とまとめて付き合うことも可能だが、殺すと二度と会えなくなる。また、デート内で条件をみたせなかったりガールフレンドへの暴力や放棄でデートを失敗し続けたり、長い間デートをしなかったりすると愛情度が減り、愛情度が完全になくなったら二度と会えなくなる。
原則として付き合うには、セックスアピール値と相手の男性の好み(体脂肪量・筋肉量、つまりマッチョやデブ)が関係し、条件を満たせば話しかけることによって付き合えるようになる(隠しパッケージのオイスター集めを全て集めると、これら必要条件が無くなり、自由に付き合えるようになる)。付き合うようになるとデートを行えるようになり、デートコースなどを指定できる。この時、相手の好みにあった場所に連れていくと愛情度が上がる。また、愛情度が一定値を超えると、デートの終わりに相手からコーヒーブレイクに誘われるが、これに関係してホットコーヒー問題が起こった(詳細は#コーヒーブレイク(ホットコーヒー問題)を参照)。
ガールフレンドと付き合うと、それぞれに特典があり、本作では従来の特定車両ミッションでの特典だった物が一部この特典に変更されている。基本的に付き合うだけで特典が付くが、さらに愛情度に応じて特殊な車両やスーツも付くようになる(詳細は登場人物の項を参照)。
このシステムは次作『GTAIV』にも受け継がれており、ガールフレンド以外にも親友と遊べる同様のシステムに発展している。
シリーズとしては前作『グランド・セフト・オート・バイスシティ』と同じく『グランド・セフト・オートIII』に関係するものとなっており、その2作(及びその外伝作品)の登場人物も作中に登場する。特に本作においては、それまで不明であった『GTAIII』の主人公の名前が「クロード」であると判明した。
主人公はカール・ジョンソンという名の黒人であり、彼の家族と彼が所属するギャング団を守るため、サンアンドレアス中を駆け回る。
本作も多様な犯罪組織がストーリーに影響を持つ。
ロスサントスには主人公が所属する(同時に物語の舞台ともなる)グローブストリート・ファミリーズを含めて4つのストリートギャングが存在し、互いに縄張りを巡って抗争している。また、全てのギャングがVにも登場する(しかし、グローブストリート・ファミリーズに相当する組織は2013年時点でグローブストリートがバラスの縄張りとなっているためか、単に「ファミリーズ」と呼ばれるようになっている上にVとSAの世界観は別物であるために本作品とVではギャングカラー以外の設定は大きく異なる)。
CJがトライアドのウージーとビジネスパートナーとなるためにストーリー上で抗争に関わることもあるが、基本的にミッション中以外でCJが関わることはない(また、襲われたりもしないが、逆に攻撃すると反撃される)。
いずれもリバティーシティに拠点を持つイタリア系のマフィア。『III』や『LCS』にも登場し、物語の主要な位置を占める。また、本作においてはラスベンチュラスの権益を巡って「カリギュラスカジノ」を基軸に三つのマフィアが争っている(ジョニー・シンダコが入院するまで表立った抗争は無かった)。利害の調整役としてフォレッリの顧問弁護士であったケン・ローゼンバーグがカジノマネージャーとして雇われており、ここにCJとウージーが経営者を務めるトライアドのカジノ「フォードラゴンズ・カジノ」が新規参入し、CJはフォードラゴンズ・カジノを守るためにマフィア抗争の中を暗躍する。
前作と同様に本作も豊富な カーラジオ局があり、例えば2pac、N.W.A.などのギャングスタラップを始めオルタナティブロックやハウスミュージック、その他カントリーミュージックなどで多彩なジャンルの音楽が楽しめる。作中で流れる楽曲は、これも前作と同様にサウンドトラックとして発売されている。また、PC版ではMP3形式またはWMA形式の音楽データを用いることによって、外部から取り込んだ曲をカーラジオで流すことが可能である。
先述のように本作はガールフレンドと付き合えるシステムがあり、親密度を高めるとデートの終わりに相手からコーヒーに誘われる。これにプレイヤーが応じると、カメラが建物の外に固定された状態で、喘ぎ声やベッドの軋みといった性行為を表現する音声が流れる。
SAの性的表現は、このような間接的な物に留めており、ESRBレーティングも17歳以上向けの「Mature」であった。しかし、このコーヒーブレイクは、実はミニゲームとして性行為が行えるプログラムが組み込まれた状態にあり、それは発売にあたって実装されず、機能自体は封印されていたものの、データとして依然として存在していた。また、このミニゲームは、ミニゲームとは言え、キャラクターの全裸や部屋着のスキン(肌)データから、体位の変更といったことも可能な仕様であった。
当時38歳のオランダ人MOD製作者パトリック・ウィルデンボルフ(PatrickW)は、この隠されたミニゲームを発見し、「HotCoffee(ホットコーヒー)」というMODでロックを解除できるようにした。このことによって、本来は封印されていた性的なミニゲーム(直接的な性描写)が明らかとなり、(元々GTAシリーズは世論の非難があったが)アメリカで大きな社会問題となった。
当初は、データの存在を否定していたロックスター社も、最終的にはデータの存在を認め、販売元で親会社のテイクツー・インタラクティブ社と共に各種対応や訴訟問題の解決にあたった。このことによって、ESRBレーティングは直接的な性描写を含む「Adults Only 18+」に引き上げられたが、後に該当データを削除した新バージョンを発売し、「Mature」に戻った。
日本語版においては、コーヒーブレイクのシステムはあるものの、性的ミニゲームのデータの除去をし、喘ぎ声といった音声が流れるシーンも全面にわたってカットされている。
当初、PlayStaton 2の日本語版は2005年秋に発売予定であった。しかし、ホットコーヒー問題がアメリカで社会問題となると、その余波を受けて日本国内でも規制論争が活発となった。発売元であるソニー・コンピュータエンタテインメント(以下、SCE)といったハードメーカーが自主規制の強化を表明し、その原因である本作の発売も暗礁に乗り上げた。どのハードから発売されるかも未定となり、2006年1月と発表された新たな予定日を過ぎても、何の音沙汰もない状態が続いた。
2006年5月29日にカプコンの辻本憲三社長が「まだ検討段階」と前置きした上で、米国で問題となっている性的描写部分を削除し、ゲーム業界団体の審査を経た上で、2006年末にプレイステーション2用向けに発売するとの見解を述べた。その後、同年11月に入り、発売日などの情報が公開され、10日に日本語版公式サイトも開設した。そして2007年1月25日にCERO審査「Z(18歳以上のみ対象)」で発売された。
日本語版は問題となった「GTASA:コーヒーブレイク」に対し、修正された北米版以上の修正が加えられ、さらにコーヒーブレイクとは別に、暴力・性的シーン全般にも修正が加えられた[注 6]。
日本語版のみの追加要素はないが、約20分の本編開始前の物語を描いたインストロダクションDVDが早期購入特典として付いた。このDVDは北米版スペシャルエディションの特典DVD内の「SAN ANDREAS:THE INTRODUCTION」に日本語訳をつけたものである。北米版DVDではロックスターゲームスが手がけた「SUNDAY DRIVER」というドキュメンタリー映画も収録されていたが、これは日本版特典DVDでは省かれている。
SCEによる修正要求箇所は60ヶ所以上に及び、これに伴いロックスター社は様々な調整を行った[8]。日本語版の発売元であるカプコンは、公式にサイトにおいてゲームの達成度は問題なく100%になると発表した[9]。
主な修正点は以下の通り。
PS2版のみ存在する主な修正点は以下の通り。
人体の切断など、従来の日本語版で規制対象となった物も含まれるが、全体的に他に例を見られないほどに多くの規制が加えられた。このため、日本語翻訳版攻略本もこれらに沿って該当記事が削除され、空白になっていたりイラストに挿げ替えられたりしている(例をあげると2007年1月25日にカプコンから発行されたオフィシャル・ストラテージガイド日本語版には削除された採石場のミッションが掲載されている)。
なお、iOS版はじめスマートフォン版ではテキスト関連の規制を除き、これらの規制のほとんどが取り払われた。また、PS3版もPS2版と比べて規制が少なくなり、カットシーンの表現はミッション "Gone Courting" における拷問の部分とカタリーナの喘ぎ声の部分が無音になっているのを除いてすべて北米版と同じものになった。
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