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マメ科の一年草 ウィキペディアから
アズキ(小豆、荅、学名: Vigna angularis var. angularis または Vigna angularis)は、マメ科ササゲ属アズキ亜属に属する一年草。種子は豆の一種(広義の穀物)である。しょうずともいう[7]。
アズキ | |||||||||||||||||||||||||||
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アズキの花 | |||||||||||||||||||||||||||
分類(APG III) | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Vigna angularis (Willd.) Ohwi et H.Ohashi var. angularis (1969)[1] | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
azuki bean adzuki bean aduki bean |
100 gあたりの栄養価 | |
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エネルギー | 1,418 kJ (339 kcal) |
58.7 g | |
食物繊維 | 17.8 g |
2.2 g | |
飽和脂肪酸 | 0.27 g |
一価不飽和 | 0.07 g |
多価不飽和 | 0.55 g |
20.3 g | |
ビタミン | |
ビタミンA相当量 |
(0%) 1 µg |
チアミン (B1) |
(39%) 0.45 mg |
リボフラビン (B2) |
(13%) 0.16 mg |
ナイアシン (B3) |
(15%) 2.2 mg |
パントテン酸 (B5) |
(20%) 1.00 mg |
ビタミンB6 |
(30%) 0.39 mg |
葉酸 (B9) |
(33%) 130 µg |
ビタミンE |
(1%) 0.1 mg |
ビタミンK |
(8%) 8 µg |
ミネラル | |
ナトリウム |
(0%) 1 mg |
カリウム |
(32%) 1500 mg |
カルシウム |
(8%) 75 mg |
マグネシウム |
(34%) 120 mg |
リン |
(50%) 350 mg |
鉄分 |
(42%) 5.4 mg |
亜鉛 |
(24%) 2.3 mg |
銅 |
(34%) 0.67 mg |
セレン |
(1%) 1 µg |
他の成分 | |
水分 | 15.5 g |
水溶性食物繊維 | 1.2 g |
不溶性食物繊維 | 16.6 g |
ビオチン(B7) | 9.6 µg |
ビタミンEはα─トコフェロールのみを示した[5]。 | |
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%はアメリカ合衆国における 成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。 |
祖先の野生種であるヤブツルアズキ(V. angularis var. nipponensis)は日本からヒマラヤの照葉樹林帯に分布し、栽培種のアズキは極東のヤブツルアズキと同じ遺伝的特徴をもつ[8]。原産地は一般に東アジアと考えられている[9]。しかし、野生種が以前の想定よりも広い範囲に分布していることが明らかになったため栽培化が起こった地域を再検討する必要があるとされている[9]。
以前はインゲンマメ属(Phaseolus)やアズキ属(Azukia)に入れられていたことがあった[10]。
日本では古くから栽培されており、縄文時代の遺跡からも発掘され、日本最古の書籍『古事記』にも登場する。滋賀県の粟津湖底遺跡(紀元前4000年頃)[11]や登呂遺跡(弥生時代、紀元1世紀頃)からも出土しており、古くから日本の様々な地域で栽培されていたと考えられている[12][13]。
アズキは「小豆」と漢字が当てられるが[14]、その読みはショウズであり[7]、アズキは大和言葉(和名)であると考えられる。「アズキ」の名称の由来については、以下の各説がある[15][16]。
平安時代の『本草和名』(ホンゾウワミョウ)には「赤小豆」を阿加阿都岐(アカアツキ)と記述している[17]が、由来は記されていない。
『古事記』には、殺されたオオゲツヒメの鼻から小豆が生じたとする。『万葉集』2580・2582・2899では「あづきなく」(不当に)の「あづき」に「小豆」の漢字をあてており、この語が奈良時代からあったことがわかる。
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日本における栽培面積の6割以上、生産量の4分の3を北海道が占める[18]。北海道のほか、丹波(現在の兵庫県北東部や京都府北部など)、備中(現在の岡山県西部)が、日本の三大産地である。低温に弱く、霜害を受けやすいため、霜の降りなくなった時期に播種される。
日本産の品種には以下のようなものがある。えりも小豆の開発によって、収穫量は大幅に増大した。
古くは赤米で炊いたご飯が赤飯であったが、現在は少量のアズキ入りのおこわまたはもち米の飯が、一部地域を除いて、最も一般的な赤飯となっている。ただし、小豆は水に浸して戻すための浸漬時間を長くするほど加熱中に割れる「胴切れ」が起きやすくなる[26]。関東地方などでは「切腹に通じる」として武家では避けられ、赤飯に小豆ではなく皮が破れにくいササゲを用いる地域もある[27]。
また、祝事の席で食す料理の一つに白米と小豆で作った小豆粥(あづきがゆ)がある[28]。日本では1月15日(小正月)に邪気を払い、1年の健康を願って、小豆粥を食する風習が年中行事として残る[28]。
和菓子や中華菓子の重要な原料の一つ。和菓子業界ではしょうずとも呼ぶ。餡(あん)にして、饅頭、最中、どら焼き、たい焼き、今川焼き、あんパンなどの中に入れる。牡丹餅の重要な材料でもあり、節句などの行事でも使用されている。
種子は低脂質で炭水化物が多く、他の豆類同様に高蛋白で食物繊維が豊富であり、無機質やビタミンも多く含む。約20%はタンパク質で栄養価が高く、カリウムや亜鉛などのミネラルも豊富である。ビタミンB1が豊富であるが、餡等にすると激減する[29]。
赤い品種の皮に含まれる紫色色素は、歴史的にアントシアニンであると信じられていたが、2019年にこの紫色色素としてシアニジンとカテキンが縮環した疎水性物質カテキノピラノシアニジン類が発見された[30]。
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