orano

アイヌ語

カナ表記 オラノ

発音

• IPA^(?): /o.ɾa.no/, [ʔo.ɾa.no]

接続詞

orano

1. そして。それから。それで。そうして。
   • paykar ki soyne orano ek ruwe ka isam wa.^[1]

     春になって、外に出たきり、戻ってきた様子もありません。

   • orano cis=an kor an=an akusu herikasi wa seta niwn iwse haw as ruwe ne hine.^[2]

     それで私は泣いていると、上のほうから犬がクンクンなく声がするのです。

   • orano nani ekimne arpa=an ka etoranne hi kusu ora nusakorkamuy ne y akka a=koyayap apu poro nispa kotca ta ki ruwe ne.^[3]

     それから、すぐに山へ行くのもいやだったので、祭壇の神のところで立派なニㇱパの代わりにお詫びをしました。

   • orano suy kesto an kor ekimne=an kor oka=an ayne sinea nta suy a=poro -yupi ene hawan hi.^[4]

     それから、再び、毎日私は山に登って暮らしていまして、ある日また、大きい兄がこのように言いました。

   • orano konto akusu onuman an akusu yuk se utar iwak h ine.^[5]

     そうして、夕方になると、鹿を背負った人々が帰ってきました。

   • orano cise pannok un cise pennok un a=kesanpa ayne tup ne rep ne a=ousatu [[]].^[6]

     それから家の西の軒へ、家の東の軒へ追いかけたあげく二つに三つに斬り散らした。

   • orano a=yupihi isimne sake supa wa sake kar ayne tutko rerko ne a kor sake pirka ruwe ne.^[7]

     そうして兄は次の日に酒を煮て醸し２、３日するといい酒になりました。

   • orano konto a=unuhu cis patek ki ayne cis ekot wa isam.^[8]

     それで俺の母親は泣いてばかりいて、それが原因で母親も死んでしまった。

   • nep ka a=nukar ka somo” sekor hawean hine mono a hine an akusu, orano konto sapaha ehokannasi kikkik.^[9]

     何も見なかった」と言って座っているとすると今度は、頭を上から叩いた。

   • oro ta oka=an hine orano nea cip san ayne inne kotan an sirki hine kotan ra ta nea cip yan hine an.^[10]

     それからあの舟は川を下り、そのうちに大きなコタン（村）が見えてきて、その村の下の方に舟が着いた。

類義語

• oraun

参考文献

1. 貝澤とぅるしの (1969), “1-8 シサㇺウエペケㇾ「ピㇼカ チャペ アレス」（良い猫を育てた）”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月
2. 貝澤とぅるしの (1969), “2-4 ウエペケㇾ「アウナㇻペ イキモルラ」（おばに山へ連れられて）”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月
3. 貝澤とぅるしの (1969), “2-9 ウエペケㇾ「オンネ ニス」（古い臼）”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月
4. 平賀さだも (1969), “7-2 ウエペケㇾ 「ケソラㇷ゚ カムイ イレス」（孔雀の神に育てられた）”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月
5. 平目よし (1969), “18-2 ウエペケㇾ「トパットゥミ オッタ アサハ トゥラ アエイッカ」（トパットゥミで姉とともに連れ去られた話）”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月
6. 平目よし (1969), “19-4 ルパイェユカㇻ「ポイサルンクㇽ」（若い沙流の人）”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月
7. 木村きみ (1969), “20-2 ウエペケㇾ「チナナサパ」（ホッチャリの頭）”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月
8. 黒川てしめ (1969), “22-4 ウエペケㇾ「アスチヒ イレス」（祖母が私を育てた）”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月
9. 黒川てしめ (1969), “23-5 ウエペケㇾ「 ペトウエカリ ウン カムイ」（川の合流地の神）”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月
10. 黒川てしめ (1969), “23-8 ウエペケㇾ「ケトゥペトノ イカオピューキ」（ハリガネムシに助けられた）”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月