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太宰治の小説 ウィキペディアから
本作品は妻美知子が太宰の口述を筆記してできたものである[1]。後年、美知子は以下のように回想している[3]。
イスカリオテのユダを主人公とした視点で、イエス・キリストに対してどういう感情を持っていたのかを述べるという形式を取っている。全体としてはイエスの薄情や嫌らしさを訴える内容となっている。しかしその実質は、自暴自棄になったユダの愛と憎しみがないまぜになって、どちらがどちらか本人すらすでに判別つかなくなり、混乱しながらも悲痛に訴えているというものである。ユダがどこに駆け込んで誰に訴えかけたのかは、明らかにされない。
太宰は「姥捨」において「ユダの悪が強ければ強いほど、キリストのやさしさの光が増す」と記している。
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