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ローランド・カークのアルバム ウィキペディアから
『過去・現在・未来そして夢[注釈 1]』(原題:The Case of the 3 Sided Dream in Audio Color)は、アメリカ合衆国のジャズ・ミュージシャン、ローランド・カークが1975年にアトランティック・レコードから発表したスタジオ・アルバム。
オリジナルLPは2枚組だが、実際に曲が収録されているのはサイド1からサイド3までで[2]、サイド4は約8分の無音状態を経てカークの笑い声、それから約3分の無音状態を経てカークが電話をかける声が収録された[3]。なお、LPのサイド4に当たる部分は、リマスターCDでは「テレフォン・カンヴァセーション」というタイトルが付いている。
本作では列車の音、馬の足音、クラクション、爆発音、クラシック音楽の断片、ビリー・ホリデイの声を含む様々なサウンド・エフェクトが使用された[4]。当時ジョエル・ドーンのアシスタントを務めていたハル・ウィルナーは、本作を「ジャズのサージェント・ペパーズ」と表現しており、ジョン・クルースは自著『ローランド・カーク伝 溢れ出る涙』において本作と『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の類似点を指摘している[5]。
「バイ・バイ・ブラックバード」で使用された「トランバフォン」と呼ばれる楽器は、トランペットにソプラノ・サクソフォーンのマウスピースを付けたものである[6]。
『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートでは34位に達した[7]。
Thom Jurekはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「"Bye, Bye, Blackbird"におけるマイルス・デイヴィスとジョン・コルトレーンの模倣から、甲高くファンキーな解釈の"High Heel Sneakers"、そして"The Entertainer"のデルタとニューオーリンズを行き来したヴァージョンに至るまで、カークはグルーヴの深みの中にいる。しかし、カークが生み出すグルーヴは極めて巨大、宇宙的、深遠、そして穏やかで、商業主義と革新性のせめぎ合いという次元を超越している」と評している[8]。また、Jim SantellaはAll About Jazzにおいて「親しみやすいブルース・ベースのメインストリーム・ジャズと、短くて奇妙なサウンド・エフェクトをプログラムに溶け込ませた」と評している[3]。
特記なき楽曲はローランド・カーク作。オリジナルLPでは1. - 7.がサイド1、8. - 13.がサイド2、14. - 20.がサイド3に収録されていた[2]。
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