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潜水鐘(せんすいしょう)、もしくはダイビング・ベル(英語: diving bell)は、かつて使われた潜水装置の一種。本体は金属製で鐘型(すなわち底が開いている)の構造物で、船舶などから水中に吊り下ろされる。
水上から管を通じて絶え間なく送気がなされる。この送気は二つの役割を果たす。第一に、これによって潜水鐘内部の気圧が外部の水圧と等しくなるまで高められる。そのため潜水鐘には(穴があるにもかかわらず)水は浸入しない。第二には、潜水鐘内部の空気が清浄に保たれ、搭乗者が呼吸を続けられる。
つまり潜水鐘を使えばスクーバ器材等を付けなくとも長時間水中に潜ることができ、なおかつ大気圧潜水とは違って搭乗者が半ば水中に開放されている(水に直接ふれることが可能)という利点がある。ただし潜水鐘内部は深度に応じて高圧になるので、搭乗者は潜水服を使う潜水の場合と同様、減圧症になる可能性がある。
18世紀には原型が完成し、19世紀には盛んに使用されたが、密閉型の潜水球(Bathysphere)や独立して動けるバチスカーフ(Bathyscaphe)にとって変わられたため、現在では使用されていない。
なお、飽和潜水に用いられるPTC(Personnel Transfer Capsule、人員輸送カプセル)もベルと呼ばれる。
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1790年にオランダから日本に泳気釣鐘が輸入され、飽の浦撃船所築造に使用[2]。寛政5年(1793)に将軍徳川家斉の命により出島オランダ商館に注文されたが、ナポレオン戦争等の影響により出荷が遅れ、天保5年(1834)に英国製の泳気鐘がオランダ語のドイケスクロクの名で長崎に到着し、長崎造船所の最初の工場である江戸幕府の長崎製鉄所の建設に際して、修理船接岸用の岸壁の築造水中工事に使用された[3]。現在、長崎造船所史料館の三菱長崎造船所旧木型場に展示されている[4]。
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