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光学ドライブ(こうがくドライブ、英: optical drive)とは、光ディスクのデータを、レーザー照射など光学的な方法を使い読み出したり書き込んだりするドライブ(駆動装置)であり、外部記憶装置(ストレージ)の一種[1][2]。光学式ドライブ(こうがくしきドライブ)または光ディスクドライブ(ひかりディスクドライブ、英: optical disc drive)とも呼ばれ[3]、BIOSやUEFIでは頭文字からODDとも略記される。
一般的にCDドライブ、DVDドライブ、BDドライブ、相変化型記憶装置(PD)などを指す。広義にはミニディスク(MD)、光磁気ディスク装置(MO)、光磁気テープドライブなど記録に磁気を併用する装置も含む。
本項では光ディスク(CD、DVD、BDなど)用のディスクドライブについて主に記述する。
回転の中心となる軸(スピンドル)に光ディスクを固定する[1]。スピンドルモーターで光ディスクを高速回転させ、円周状にレーザー光を照射、ピックアップレンズでディスクからの反射光の変化を検出することでデータを読み込む。
ピックアップレンズはディスクの半径方向(ディスク中心付近から外縁までの間)に動きこれにディスクの回転が加わることで、ディスク全体を処理することが可能である[注 1]。
書き込み可能なドライブでデータを書き込む場合には、レーザーを照射して光ディスクの記録面の表面の状態を変化させることによりデータを記録する[1]。
光学ドライブはディスクの挿入方法や接続方法、対応メディアによっていくつかに分類できる。
ドライブ装置へのディスクのローディングの方式による分類としては、次のものが挙げられる[1]。
使用可能なディスクによるドライブの分類としては、まずCDドライブ、DVDドライブ、BDドライブなどと分類するのが基本である。 古くはまずCD-ROMドライブ、CD-Rドライブ、CD-RWドライブなどと分類された時期があり、後から登場した規格のディスクに対応するドライブはそれ以前の規格のディスクも読むことができることが一般的だった(一部に例外あり)。DVDドライブが登場してからは、DVD-ROMドライブ、DVDコンボドライブ、DVDスーパーコンボドライブ、DVDマルチドライブ、DVDスーパーマルチドライブなどと、より多くの種類の光ディスクを使用可能な種類が増えていった。→#DVDドライブの種類、#書き込み可能型ドライブの規格の種類
CD-ROMとCD-RやCD-RWは規格策定の時期が異なっており、CD-ROMにしか対応しない古いドライブではCD-RやCD-RWを読み込むことはできない。
1996年にはDVDが製品化されたが、CD-R/RWドライブとDVD-ROMドライブは別個に普及を進めたので、初期のDVDプレーヤーやDVD-ROMドライブはCD-Rの再生に非対応だった。
1996年の「オレンジブック パートIII」の規定によって1997年にCD-RWが商品化されたが[4]、これ以降はCD-R/RW両対応製品が多くなった。さらに開発競争によって、読み込み/書き込み速度の高速化も進んだ。
1998年には音楽専用のCD-R/RWレコーダーが発売された。データ用のCD-R/RWは使用できず、私的録音補償金が上乗せされた音楽専用メディアを使う必要がある。一般向けにはミニディスクほど普及しなかったが、アナログレコードのデジタル化やデジタル放送の録音等、DATデッキの代わりとして使用されることも多くなり、低価格化も進みプロ及びオーディオ愛好家向けに生産されるようになった。
「バッファーアンダーラン」とは、CD-Rへの記録中に、記録装置へのデータの転送が途切れ、記録用バッファー内のデータが必要量を下回ってしまう現象を言う。つまり、書き込むデータが必要なのに、そのデータが存在しない状況である。バッファーアンダーランが発生すると書き込みは失敗し、そのディスクは不良ディスクとなり、事実上、使用不能になってしまう。メディアへの記録中にコンピュータの負荷が増大した際に発生し易く、特にドライブの記録速度が向上したことに伴って発生率が上昇し、問題となった。
なお、バッファアンダーランエラー回避技術はDVD-Rドライブでは、仕様で必須の機能とされている。
記録速度が8倍速以上のCD-R(「High-speed」の記載がある)が登場した2000年頃に、バッファーアンダーランが発生することによる書き込みの失敗(バッファアンダーランエラー)を回避する機能を持ったドライブが開発された。その仕組みは、書き込みソフトウェアと連携し、記録中にドライブへのデータ転送が停滞した際にはディスクへの記録を一時的に中断し、その後データ転送が復旧したらその位置から記録を再開する方法である。例えば、三洋電機の「BURN-Proof」(バーン・プルーフ)や、リコーの「JustLink」(ジャストリンク)、ライトンの「SMART-BURN」(スマート・バーン)といった物が知られている。これらはその後多くのコンピュータ向け記録装置や書き込みソフトウェアに採用され、ドライブバッファの大容量化やコンピュータの性能向上などと共に書き込み不良の減少に寄与している。
高速(20倍速が目安)で書き込みを行う場合は、同じ速度を維持しながら書き込む制御を行うドライブと、ディスク内周部を低速・外周部を高速と、ディスクの回転数を変えて書き込む制御を行うドライブが存在する。後者の制御を行う場合に速度変更を行う「継ぎ目」部分では一時的に書き込み動作が停止するが、書き込み動作の停止・再開にバッファアンダーランエラー回避技術が応用されている。これにより、さらなる高速書き込みが実現された。
バッファアンダーランエラー回避機能が作動すると、ディスク上のピットパターンに微妙な不連続が生じる。しかし、CD-Rはデジタル記録であるためデータに異常が出ることはなく、不連続の大きさ自体も技術発展によって最小限に留められるようになった。しかし、音楽CDを作成した場合、この不連続が音質の劣化につながるという主張もある。
例えば、データ用CD-Rの場合は、容量の小さなファイルを幾つも記録する場合もある。このような場合に、書き込みの前に、ライティングソフトウェアの側で予め物理メモリ上などにファイルをキャッシュしておき、多数のファイルを読み取ったせいで時間を要した結果、バッファアンダーランが発生して上記のバッファアンダーランエラー回避機能を利用するといった事態が、そもそも発生しないように済ます機能を実装した例もある。
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最初にDVD-ROMドライブが開発されたのは1996年である。
初期の搭載製品としては1996年11月8日に発表され、12月20日に発売されたパナソニックのWOODY CF-200DVなどがある。CF-200DVが搭載したのはATAPI接続のDVD-ROM読み出し等倍速、CD-ROM読み出し6倍速のドライブだった。同日には同様の仕様である内蔵型のLK-RV8581ATがP3ブランドの製品として発売された[注釈 1]。
DVD-ROMドライブ登場時はパソコンのパフォーマンスが低く、DVD再生の際はソフトウェアのみではスムーズな再生ができなかった。 しかし、1999年頃からソフトウェアのみでDVDの再生が行えるようなパソコンが普及してきたため、(Pentium II 350 MHz/Celeron400 MHz以上のプロセッサー)DVD再生用ボードが不要になった。
1999年頃からDVD-ROMドライブが搭載された機種も出てきたが、本格的な採用は2000年後半にコンボドライブが登場した頃からである。2001年からは書き込み可能型DVDドライブが登場し、読み出し専用型との世代交代が進んでいる。
2000年頃のWindows Me搭載PCではDVD-ROM未対応機種が多かったが、2002年に登場したWindows XP搭載PCからはDVD-ROMに未対応の機種が減っている。
2006年には第3世代光ディスクHD DVDやBlu-ray Discとのコンボドライブと同時に搭載PCも登場し2007年1月30日に発売のWindows Vista (Ultimate) では主な供給メディアがCDからDVDに移ったこともあり、DVDに対応しないPCは新製品のラインから完全に消えている。
パソコン用DVD記録ドライブではCD-R、CD-RWの記録も可能である。
ドライブの大きさの分類はデスクトップ及びDVDレコーダー向けとノート型向け(スリムドライブ)があり、接続方式がパラレルATAとシリアルATAに分類されている。近年はシリアルATA接続が主流になっており、それぞれ読み書きの方式によって以下の3つに分類できる。
各ディスクが登場した当初はそれぞれのディスクに専用のドライブが必要だったが現在のドライブはDVD-R/-RW規格を含めた複数対応機器がほとんどであり、DVD-Rや-RW規格を使用すれば互換性の問題はほとんどない。名称は正式に策定されたものではなく通称であり、メーカーによって名称が異なる場合がある。なお、ほとんど全てのDVD書き込み型ドライブでCD-R、CD-RWへの書き込みも可能である。
書き込み速度がDVD規格の上限の16倍速に達すると、7種類のDVD書き込み規格に対応しつつ、DVD-R, DVD+Rメディアへの18–24倍速書き込みができるドライブが登場した。
PC用ドライブは日本で約2万台、海外を含め約30万台が販売。
光学ドライブの価格はレーザー光源単体の価格の約100倍になるという法則。光源が安くならなければ光学ドライブは安くならない。
以下は撤退済みメーカー
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