Loading AI tools
2019年制作のアメリカのアニメ映画作品 ウィキペディアから
『ライオン・キング』(The Lion King)は、2019年に公開されたアメリカ合衆国のミュージカル映画。1994年に公開されたディズニーの長編アニメーション映画作品『ライオン・キング』のフルCG(ディズニー公式では「超実写版」と銘打っている[2])リメイク作品である。ライオン・キングシリーズ生誕25周年記念作品。
ライオン・キング | |
---|---|
The Lion King | |
監督 | ジョン・ファヴロー |
原作 | 『ライオン・キング』 |
出演者 |
ドナルド・グローヴァー セス・ローゲン キウェテル・イジョフォー アルフレ・ウッダード ビリー・アイクナー ジョン・カニ ジョン・オリバー ビヨンセ・ノウルズ=カーター ジェームズ・アール・ジョーンズ |
音楽 | ハンス・ジマー |
製作会社 |
ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ フェアビュー・エンターテイメント |
配給 |
ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ ウォルト・ディズニー・ジャパン |
公開 |
2019年7月19日 2019年8月9日 |
上映時間 | 119分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
興行収入 |
$1,656,943,394 66.7億円[1] |
次作 | ライオン・キング:ムファサ |
動物たちの王国、プライド・ランド。その王として尊敬を集めるライオンのムファサとサラビの間に次期王となる息子シンバが誕生した。シンバ誕生の儀式に大勢の動物たちが集まりシンバを称える。一方、シンバの叔父かつムファサの弟で次期王に選ばれなかったスカーは儀式を欠席し、王になる事ができない自分の立場を呪っていた。
その後、ムファサはシンバに自然界を支配するバランス、サークル・オブ・ライフ(the Circle of Life、生命の環)について、また王としての心構えについて教えた。シンバは叔父のスカーに自分が王になれることを話すとスカーは思わず口を滑らせてシンバに「ゾウの墓場」のことを話してしまい、「あそこへは行くな」と忠告するが、シンバはその忠告を無視しガールフレンドで幼馴染のナラを誘い、サイチョウの執事・ザズーの目を盗んでゾウの墓場へ遊びに行ってしまう。しかし、そこはハイエナ達の住処だった。シンバとナラはハイエナ達に襲われるが、助けに来た父のムファサに命を救われる。帰りにムファサはシンバを厳しく叱責し、約束を破ってしまったことを反省したシンバは「父さんみたいな勇敢で怖いもの知らずなライオンになりたかった」と打ち明ける。ムファサはそれに対して「勇気と無謀は別だ。王にだって怖いものはある」とシンバを失う不安があったことと王としての誇りを教え、更に星空を見上げて「歴代の王が見守っている」と諭した。
その頃、火山の噴火口のハイエナ達の住処で傷だらけになったハイエナ達の前にスカーが現れた。実はスカーは自分が王の座に就くためにムファサとシンバを亡き者にしようと、ハイエナ達と手を組んで暗躍していた。今回の作戦が失敗したスカーはハイエナ達に自分の餌を与え、再び作戦を練り直す。 ある日、スカーはゾウの墓場へ行ったことを反省するシンバに「お前と同じくらいの時にお父さんと訓練した場所で仲直りさせてやるから待っていろ。それから吠え方も練習した方が良い」と嘘をつき、荒野に取り残す。シンバは言われた通りに吠える練習をすると、突然地面が揺れ出した。シンバがふと見上げると崖の上のヌーの群れが暴走しだした。必死にヌーから逃げるシンバだが、とうとう追い詰められてしまった。ムファサは何とかシンバを救いあげるが、今にも崖から滑り落ちそうだった。崖をあがくムファサはスカーに助けを求めるがスカーに裏切られ、そのまま突き落とされてしまった。シンバが崖から降りるとムファサは既に死んでいた。父の死に途方に暮れるシンバの前にスカーが現れ、シンバはスカーに濡れ衣を着せられ追放されてしまった。ムファサの死とシンバの追放によってプライド・ランドは完全にスカーに支配されてしまった。
父親を失い故郷を追われ、絶望に打ちのめされていたシンバは砂漠で行き倒れになり、ハゲワシに食べられかけた。そこにミーアキャットのティモンとイボイノシシのプンバァが現れ、偶然にも助けられた。当初は肉食のシンバを敵視していたティモンだったが、シンバを味方にすれば敵に襲われなくても済むと考えたプンバァの提案を受け入れ、彼を仲間にすることにした。しかし、過去のことで元気のないシンバは2匹と一緒に「ハクナ・マタタ(Hakuna Matata、スワヒリ語で『くよくよするな』の意味)」をモットーとした暮らしを続け、立派なオスライオンへと成長する。しかし、シンバは未だに過去を引きずっていたため、星空について話しあった時に2匹にからかわれたため落ち込んでしまう。すると、偶然にもフケが飛び散り、遠くプライド・ランドまで届いたその臭いを嗅いだヒヒのラフィキはシンバがまだ生きていることを確信した。
一方プライド・ランドはスカーによって荒廃していた。もう食料も残っておらずみんな飢え死に寸前だったが、スカーは王位に就いたことに満足し現状を変えようとしなかった。シンバは助けを求めて故郷を出てきたナラと偶然にも再会し、王国の現状を知らされる。過去と向き合うことに躊躇し、葛藤するシンバはナラの説得に応じずにその場を出て行ってしまう。しかしラフィキと父の幻に導かれ、スカーと対決して王国の平和を取り戻すことを決意する。自由な暮らしが奪われる不安を抱いていたティモンとプンバァもナラからシンバが王国へ戻りに向かってることを聞き、彼の後を追った。
帰還したシンバはスカーと対決しようとした。しかしスカーは「お前のせいで父親が死んだ。その父親をお前が殺した!」とシンバをなじって崖に突き飛ばし、燃え上がる炎に落とそうとした。その光景を見たスカーはシンバに真実を言い当てられてしらを切るが、サラビに問い詰められてライオン達がシンバに寝返る。その後はナラ、ティモン、プンバァ、ラフィキ、ザズーも参戦し、ライオンやハイエナたちが入り乱れた大混戦となる。ナラはシェンジを倒し、スカーはハイエナ達に後詰をさせて逃げ惑うがとうとうシンバに追い詰められてしまった。弱気になったスカーは「真実の敵はハイエナだ!」と命乞いをして見逃してもらうとするが、シンバにはそんな見え透いた嘘は通じなかった。「無力な叔父を殺す気か?」と弱音を吐くスカーに対しシンバは「お前とは違う。」と言い放つ。それを聞いて命拾いしたと思ったスカーは、その思いに報いるために何でもすると言うがシンバが言い渡したのは永久追放だった。スカーは出ていくフリをして油断させシンバに襲いかかるが、一瞬の隙を突かれてそのまま崖から突き落とされてしまい敗北する。スカーが起き上がるとそこにはハイエナ達が待ち伏せしていた。ホッとしたスカーは「真実の友よ。」とつぶやくが、前述の命乞いを全てハイエナ達に聞かれており、ハイエナ達からも愛想を尽かされ食い殺されてしまった。
スカーが倒されたことでプライド・ランドに平和が戻り、シンバは勝利の雄たけびを上げた。そしてシンバはプライド・ランドの新たな王となり、ナラと結婚してその間に息子のフラッフィーが産まれるのであった。
役名 | 原語版声優 | 日本語吹替[4] |
---|---|---|
シンバ | ドナルド・グローヴァー | 賀来賢人[5] |
幼いシンバ | JD・マックラリー | 熊谷俊輝 |
ナラ | ビヨンセ・ノウルズ=カーター | 門山葉子[5] |
幼いナラ | シャハディ・ライト・ジョセフ | 小林星蘭 |
ムファサ | ジェームズ・アール・ジョーンズ | 大和田伸也 |
スカー | キウェテル・イジョフォー | 江口洋介[5] |
ティモン | ビリー・アイクナー | 亜生(ミキ)[5] |
プンバァ | セス・ローゲン | 佐藤二朗[5] |
サラビ | アルフレ・ウッダード | 駒塚由衣 |
ラフィキ | ジョン・カニ | 駒谷昌男 |
ザズー | ジョン・オリバー | 根本泰彦 |
サフィナ | ペニー・ジョンソン・ジェラルド | 伊沢磨紀 |
シェンジ | フローレンス・カサンバ | 沢城みゆき |
アジジ | エリック・アンドレ | 白熊寛嗣 |
カマリ | キーガン=マイケル・キー | 加瀬康之 |
音楽は、1994年のアニメーションで使用されたエルトン・ジョンと作詞家ティム・ライスが手掛けた楽曲に加えて、ドナルド・グローヴァーとビヨンセによる新曲「Never Too Late」(エンドクレジットで使用)や、ビヨンセによる新曲「Spirit」などが使用されることが発表となった[6]。
日本盤CDは、本国オリジナル・キャストによる英語歌を収録した「英語版」、吹替版キャストによる日本語歌を収録した「日本語版」、そして両方を収録した「デラックス版」の3種類で発売。「英語版」のみ、デジタル配信は7月12日に発売。「英語版」の日本盤CD、「日本語版」と「デラックス版」の日本盤CDとデジタル配信は8月7日に発売された[7]。
2016年9月28日、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズは『マレフィセント』、『シンデレラ』、『ジャングル・ブック』、『美女と野獣』に続き、ジョン・ファヴロー監督による1994年公開の『ライオン・キング』のリメイク計画を立てる[8]。10月13日、ジェフ・ネイサンソンを脚本として契約した[9]。11月、ジョン・ファヴローがComingSoon.netとのインタビューで彼が監督を務めた『ジャングル・ブック』で使ったバーチャル映画撮影技術は、『ライオン・キング』でより多く使われることになるだろうと述べた[10]。
基本的にすべてCGで制作されているが、1490のショットのうち「サークル・オブ・ライフ」冒頭の1ショットのみがアフリカで撮影された実写映像であることをファヴローが明かしている[11]。
2017年2月、主人公のシンバ役としてドナルド・グローヴァー、ムファサ役をジェームズ・アール・ジョーンズが1994年の『ライオン・キング』で演じた同役(日本語吹き替え版の大和田伸也も同様)を再演した[12]。4月、ビリー・エイチュナー、セス・ローゲンがそれぞれティモン、プンヴァを演じた[13]。7月にはジョン・オリバーがザズー[14]、8月にはアルフレ・ウッダード、ジョン・カニがそれぞれサラビとラフィキを演じた[15][16]。
ファヴローはビヨンセがナラ役に適任と判断し、彼女のスケジュールに合わせるためには何もしても構わないとした[17]。11月1日、ビヨンセの起用が発表された[18][19]。
日本語吹替版は、ムファサ役の大和田伸也がアニメ版から続投している。ラフィキ役はアニメ版で声を担当した槐柳二が2017年に死去したこともあって、『ライオン・ガード』でラフィキ役を担当した駒谷昌男が担当した。それ以外はすべて新たなキャストとなっている。
ティモン役は兄弟漫才コンビミキの亜生が担当しているが、相方で実兄の昴生はプンバァ役のオーディションを受験したものの落選し佐藤二朗がキャスティングされたことを明かしている。[20]
全世界で16億5600万ドルを記録し、2019年公開作では『アベンジャーズ/エンドゲーム』に次ぐ2位を記録。同興収は歴代映画で7位を記録しており、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ制作作品では歴代1位となった。また本作は超実写と銘打っているが、実際はほとんどのシーンがCGアニメーションであるため、アニメーション映画とカテゴライズされることもあり、「史上最も成功したアニメーション映画」とされることもある。
RottenTomatoesでの評価は53%となっており、賛否両論となっている。主な批判的意見として、「リアル過ぎるライオンに感情移入しにくい」「オリジナル版に忠実過ぎる」「映像は素晴らしいが、ファンを満足させるには力強さや心を動かす力が不十分」などがある。
本作のエキストラにはアフリカゾウ、キリン、カバ、サバンナシマウマ、トムソンガゼル、ゲムズボックなどアフリカのサバンナでお馴染みの動物が登場しているほか、シンバの即位の儀のシーンで絶滅寸前となったキタシロサイが登場している。これについて監督は「制作中にこの事実を知って悲しくなり、種の記憶だけでも残しておきたかった。願わくばこの作品が動物たちと我々を繋ぐ架け橋になって欲しい。まず子供たちには娯楽映画として楽しんでもらい、そしてサバンナの現状を知り、保護活動に力を入れてくれればと思う。『命の環』と同じように、次の世代に繋いでいくことが僕らの使命なのさ」と語っている[22]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.