ベン・ダニエルズ

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ベン・ダニエルズ

ベン・ダニエルズ(Ben Daniels、1964年6月10日[1] - )は、イングランド俳優[2]ヌニートン出身[3]

概要 ベン・ダニエルズ Ben Daniels, 生年月日 ...
ベン・ダニエルズ
Ben Daniels
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ニューヨーク・コミコンでのダニエルズ
生年月日 (1964-06-10) 1964年6月10日(60歳)
出生地 イングランドヌニートン
職業 俳優
ジャンル 映画、テレビドラマ、舞台
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生い立ち

1964年6月10日にウォリックシャーヌニートンで生まれた[4]。父親はロールス・ロイスの整備士であり、その後食料雑貨店の店主となった。母親は子供服の店主であった。「とても内気な子供だったが、規律を乱す子供でもあった。こっそり行動して、見つからないようにしていた」とダニエルズは回想した[5]

ダニエルズはManor Park Schoolで学んだ。Manor Park Schoolはウォリックシャーのヌニートンにある州の総合制中等学校であり、コヴェントリーに近く、現在は廃校となっている[6]。ダニエルズによると、Oレベル英語版の演劇の授業は自分を表現する場となった。1980年から1982年の間、ストラトフォード・カレッジ英語版シックスフォーム英語版に通い、演劇学英文学Aレベル英語版を学び、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの公演を観に行った[5]。同級生はダニエルズ(同級生はダニエルズをデイブと呼んでいた)を「自分の課題に真面目で、非常に知的だと感じた…ダニエルズが知性を働かせていて、歯車が動いているのを感じ取ることができた」と回想した[7]。その後、ダニエルズはロンドン・アカデミー・オブ・ミュージック・アンド・ドラマティック・アート英語版(LAMDA)で3年間学んだ[4][8]

経歴

要約
視点

最初期にはムーディー・ブルースミュージックビデオユア・ワイルデスト・ドリームス英語版」(1986年)と「アウト・ゼア・サムホェア英語版」(1988年)で、10代のジャスティン・ヘイワード英語版役を演じている。ジャスティン・ヘイワードはムーディー・ブルースのメインボーカルである。1992年にテレビ番組『Casualty英語版』の悪名高い飛行機事故のエピソード「Cascade」に出演し、運の尽きた飛行機の副操縦士を演じている。『クレーンの叫び』(1991年)のロビン役、1997年にエミー賞にノミネートされたテレビ映画『David』の聖書のキャラクターであるヨナタン英語版役、『Cutting It英語版』(2002年-2005年)の女好きのFinn Bevan役、 BBCのミニシリーズ『ステート・ウイズイン~テロリストの幻影~英語版』(2006年)のニコラス・ブロックルハースト役など、イギリスのテレビドラマにたくさん出演している。ニコラス・ブロックルハースト役はダニエルズの演じるキャラクターと他のキャラクターの間で同性同士でキスをしたため注目された[9]。2008年に『Lark Rise to Candleford英語版』に出演した。『Lark Rise to Candleford』はフローラ・トンプソン英語版がイギリスの田舎について執筆した3部作の自伝的小説に基づくBBCのドラマである。Netflixシリーズの『ハウス・オブ・カード 野望の階段』(2013年-2014年)で写真家のアダム・ギャロウェイ役を演じた。テレビドラマの『Interview with the Vampire英語版』に出演する[10]

謀議』のヨーゼフ・ビューラー役など実在するキャラクターをたくさん演じた。『謀議』はユダヤ人問題の最終的解決が承認されたヴァンゼー会議をドラマ化した2001年のテレビ映画である。『Ian Fleming: Bondmaker』(2005年)で著者でジャーナリストのイアン・フレミング役を演じた。イアン・フレミングはジェームズ・ボンドシリーズの著者である。また、『The Virgin Queen英語版』(2005年)のサーフランシス・ウォルシンガム役、『Who Killed Mrs De Ropp?』(2007年)のイギリスの作家サキ役を演じた[11]。さらに、『Soldier Soldier英語版』(1992年)、『フロスト警部』(1992年)、『Outside Edge英語版』(1994年)、『MI-5 英国機密諜報部』(2005年)、『魔術師 MERLIN』(2011年)など、多くのイギリスのテレビドラマシリーズにゲスト出演している。2017年に『ザ・シンプソンズ』のTreehouse of Horror英語版エピソードに司祭役でゲスト出演した[12]

ダニエルズは1996年のゲイ映画『とても素敵なこと-初恋のフェアリーテール-』への出演でアメリカの視聴者に最もよく知られているかもしれない。主人公の母親サンドラの恋人であるトニー役を演じた。Lavinia Currier監督のインディペンデント映画Passion in the Desert英語版』(1997年)でフランスの兵士であるAugustin Robert役を演じた[13]。この映画はゴールデン・シェル賞英語版にノミネートされた。その他にダニエルズが出演した長編映画には『橋の上の貴婦人英語版』(1992年)、『アイ ウォント ユー』(1998年)、『マドレーヌ』(1998年)[14]、『DOOM』(2005年)がある[15]。2000年に公開された『パトリオット』と『バーティカル・リミット』の役を提案されたが断り、「報酬はよかったが、その役は自分に向いていなかった」と述べた[16]。スター・ウォーズの映画である『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』にメリック将軍役で短時間出演した[10]

「舞台で演じることは難しく、役者として気を引き締めることになる」ため、舞台で演じることを好んでいるとダニエルズは述べた[17]。『終わりよければ全てよし』、『お気に召すまま』(1999年-2000年)に出演し[18]、1994年のテレビ映画『ロミオとジュリエット』でマーキューシオ英語版役を演じた。その他に演劇では『ゴドーを待ちながら』(1994年)、『900 Oneonta』(1994年)に出演している。『900 Oneonta』では、イブニング・スタンダード・シアター・アワード英語版で最優秀男優賞にノミネートされた[4]。『Martin Yesterday』(1998年)に出演し、マンチェスター・イブニング・ニュース英語版・シアター・アワードで最優秀男優賞にノミネートされた[4]。また、『Naked』(1998年)、『Tales From Hollywood』(2001年)[19]、『三人姉妹』(2003年)[20]、『アウリスのイピゲネイア』(2004年)[21]、『The God of Hell英語版』(2005年)[22]、『野鴨英語版』(2005年-2006年)に出演した[23]。2006年に『テレーズ・ラカン英語版』でローラン役を演じ[24]、批評家はダニエルズの演技を「心を奪われる」と評した[25]。2018年4月1日にNBCのライブミュージカル『Jesus Christ Superstar Live in Concert!英語版』でピラト役を演じた[26]

2001年のアーサー・ミラーの戯曲『みんな我が子英語版』で、Whatsonstage.comのシアターゴアーズ・チョイス・アワード[27]と第25回ローレンス・オリヴィエ賞[28][29]の助演男優賞を受賞した。ダニエルズの経歴において、最初にローレンス・オリヴィエ賞の助演男優賞にノミネートされたのは、1991年のPlayhouse Theatreの『Never the Sinner』における殺人犯リチャード・ローブ役である[28]。2008年に『危険な関係』のリバイバルでヴァルモン子爵役で主役を務めてブロードウェイにデビューし[30]、長年の夢を叶えた[16][31]。この演劇は2008年5月1日に公演された[32]。この役でトニー賞演劇主演男優賞にノミネートされた[33]

Radiotopia英語版が制作したポッドキャストの作品『Passenger List』のシーズン2で弁護士のRory Murray役を演じた。

私生活

俳優のイアン・ゲルダー英語版と1993年から交際している。[34][5]ダニエルズとゲルダーはジョー・オートン英語版の『Entertaining Mr Sloane英語版』で出会った。ふたりはサウス・ロンドンに住んでいる[35]。ダニエルズは10代の頃からすでに自分の性的指向を確信していた(「カミングアウト?一度もクローゼットに入ったことはないよ」とかつて述べた[5])。もっとも、両親とはあまり親密な関係ではなかったため、性的指向について両親と話し合うことはなかった。「演劇学校を卒業した頃は、皆エイズを怖がり、同性愛を嫌悪するような反発が大きかったため、性的指向に言及することに慎重になっていた。」ダニエルズはオールスター公演の慈善興行であったマーティン・シャーマン英語版の『ベント』に出演していた24歳のときに同性愛者であることを明かすことを決断した。

ダニエルズは2004年のインタビューで次のように述べた。「映画やテレビにおいて、同性愛嫌悪はいまだにゾッとするほど蔓延している。ゲイであるという理由で仕事を失ったことがあるのを知っているし、ゲイであるということはいつも問題になる。真面目なBBC Twoのドラマにさえ、「ふーん、あいつホモじゃないか?」と言っている会社の重役がいるだろう。自分を政治的なゲイだと思っていないが、今ではそういう気配に気づくたびに、勢いよく取り組んでいる[5]。」2007年に、ダニエルズは『インディペンデント・オン・サンデー』が発表したイギリスにおける100人の影響力のあるゲイ及びレズビアンの人々というピンクリスト英語版において79位となった[36]。2006年の47位から下降した[37]

アマチュア画家であり、アシュタンガヨガ英語版をしている[16]。幼少の頃から40代前半まで睡眠麻痺に悩まされていた[38]

フィルモグラフィー

映画

テレビ

受賞

さらに見る 年, 賞名 ...
賞名 部門 作品名 結果
1991 ローレンス・オリヴィエ賞英語版 助演男優賞英語版 Never the Sinner ノミネート
1994 イブニング・スタンダード・シアター・アワード英語版 最優秀男優賞英語版 900 Oneonta ノミネート
1998 マンチェスター・イブニング・ニュース・シアター・アワード英語版 Best Actor Martin Yesterday ノミネート
2000 TMA Award英語版 Best Supporting Actor お気に召すまま ノミネート
2001 ローレンス・オリヴィエ賞英語版 助演男優賞 みんな我が子英語版 受賞[39]
WhatsOnStage Awards英語版 Best Supporting Actor in a Play 受賞
2008 トニー賞 演劇主演男優賞 危険な関係英語版 ノミネート
ドラマ・リーグ賞英語版 Distinguished Performance ノミネート
アウター・クリティクス・サークル賞英語版 Best Actor in a Play ノミネート
シアター・ワールド賞英語版 Honoree
2017 ファンゴリア・チェーンソー賞英語版 Best TV Supporting Actor The Exorcist ノミネート
2019 グラミー賞 最優秀ミュージカル劇場アルバム英語版 Jesus Christ Superstar Live in Concert!英語版 ノミネート
2020 全米映画俳優組合賞英語版 アンサンブル賞(ドラマシリーズ) ザ・クラウン 受賞
2022 ローレンス・オリヴィエ賞英語版 主演男優賞英語版 ノーマル・ハート ノミネート
Critics' Circle Theatre Award英語版 Best Actor 受賞
WhatsOnStage Awards英語版 Best Performer in a Male Identifying Role in a Play英語版 ノミネート
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脚注

外部リンク

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