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アメリカのソフトウェア技術者、計算機科学者 (1931 - 2022) ウィキペディアから
フレデリック・フィリップス・ブルックス・ジュニア(Frederick Phillips Brooks, Jr. 、1931年4月19日 - 2022年11月17日[1][2])は、アメリカ合衆国のソフトウェア技術者で、計算機科学者である。IBM のメインフレームである System/360 およびそのオペレーティングシステム OS/360 の開発者として有名である。その過程を率直に描いた著書『人月の神話』と論文『銀の弾などない』は、ソフトウェア工学およびソフトウェアプロジェクト管理の世界で多くの人々に読まれ、大きな影響をあたえている[3]。それら著作も含め、コンピュータアーキテクチャ、オペレーティングシステム、ソフトウェア工学への貢献から、1995年にはアメリカ国家技術賞、1999年にはチューリング賞を受賞した。
バーチャルリアリティ技術に大きく貢献した人物でもある。
ブルックスは、アメリカ合衆国ノースカロライナ州ダーラムに生まれ、デューク大学を1953年に卒業、1956年に応用数学(計算機科学)でハーバード大学から博士号を授与された。ハワード・エイケンが彼の指導教官であった。
ブルックスは1956年にIBMに入社し、ニューヨークのポキプシーおよびヨークタウンで勤務した。ロスアラモス国立研究所向けの一千万ドルもする科学計算用スーパーコンピュータであるStretchコンピュータや、アメリカ国家安全保障局向けの IBM 7950 Harvest コンピュータの開発に従事した。その後、System/360 およびそのオペレーティングシステム OS/360 の開発グループのマネージャとなった。このころ、コンピュータアーキテクチャという用語を生み出している。
1975年には、その著書『人月の神話』(原題:The Mythical Man-Month)[注 1]において、ソフトウェア工学におけるプロジェクト管理の経験則であるブルックスの法則を提唱した。1986年に発表した論文でNo Silver Bullet(銀の弾丸など無い)というフレーズを用いて、全て問題に通用する万能な解決策などは存在しないと論じたことから、理想論的なソフトウェア設計について否定的な意味で Silver Bullet (銀の弾丸)という言葉が用いられるきっかけともなった。
1964年のノースカロライナ大学チャペルヒル校計算機科学部の創設に尽力し、20年間学部長を務めた。2010年現在もそこで活発に研究活動しており、特にバーチャルリアリティと科学的可視化を専門としている[4]。
2010年、WIRED誌のインタビュー記事で[5]、「あなたの最大の技術的貢献は何だと思いますか?」と聞かれ、「私が行った最も重要だった決断は、1バイトを6ビットから8ビットに変更したことだ。それによって小文字が使えるようにした。この変更はあらゆる場所に伝播していった」と答えている。
IEE/BCSの主催するチューリングレクチャーの講演者に選ばれ、2005年1月ロンドンにて "Collaboration and Telecollaboration in Design" と題して講演した。1994年、Association for Computing Machinery (ACM) フェローに選ばれた。
ブルックスは福音派のキリスト教徒で InterVarsity Christian Fellowship でも活動していた[6]。
時系列で主な賞を示す。[7]
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