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パリメトロ6号線(パリメトロ6ごうせん、Ligne 6 du métro de Paris)はパリ交通公団(RATP)の運営するフランス・パリのメトロ(地下鉄)路線の一つ。パリ市西部のシャルル・ド・ゴール=エトワール駅と東部のナシオン駅を結ぶ。ほぼフェルミエー・ジェネローの城壁跡に沿ってパリの南半分を回る半環状路線である。
6号線の西部と南部はパリを一周する環状路線2号線の一部(2号南線)として計画された区間であり、1900年にパリで2番目のメトロ路線として開業した。本来の6号線はプラス・ディタリー〜ナシオン間の短い路線であった。2号南線は5号線に編入された後、1942年に6号線に移管されて現在の姿となった。
6号線はセーヌ川の橋(2ヵ所)をはじめとして全線の半分弱が道路の中央に設けられた高架線となっている。高架線の割合はパリのメトロでもっとも高く、特にビラケム橋からはエッフェル塔を間近に見ることができ、観光客などに人気である。
6号線は開業時は鉄車輪・鉄軌道だったが、1974年にゴムタイヤを利用した側方案内軌条式鉄道に転換された。回送や分岐器部分での案内のため鉄のレールも残されている。
6号線の西端のシャルル・ド・ゴール=エトワール駅はシャルル・ド・ゴール広場の地下にある。駅はラケット状になった線路の途中にあり、ナシオン行の列車は西向きに発車する。
シャルル・ド・ゴール=エトワールからは南南西に進み、パッシー駅付近で南東に向きを変えて地上に出、ビラケム橋の中央に設けられた高架線でセーヌ川を渡る。そのままパスツール駅西方まで高架線で進み、モンパルナス地区では地下線となる。モンパルナス=ビヤンヴニュ駅の東では超高層ビルトゥール・モンパルナスの地下階を貫くように線路が通っている。サン・ジャック駅で再び地上に出て高架線となり、北東よりに向きを変える。プラス・ディタリー駅の前後は地下となるが、すぐに再び高架となり、ベルシー橋中央の高架線で再度セーヌ川を渡る。ベルシー駅西方で地下に潜った後はほぼ地下線であるが、ベレール駅のみは地上駅となっている。
東端のナシオン駅もラケット状の折り返しとなっており、シャルル・ド・ゴール=エトワールからの列車は東側から駅に入る。
1898年のメトロ整備計画では、6号線(F線)は環状路線2号線(B線)のプラス・ディタリー〜ナシオン間を短絡する路線とされていた。2号線はエトワール(現シャルル・ド・ゴール=エトワール駅)〜プラス・ディタリー間は現6号線と一致し、プラス・ディタリー〜ナシオン間はオステルリッツ駅、リヨン駅を経由することになっていた。後に2号線の環状運転計画は取りやめられ、南半部は2号南線として分離されることになった。
建設は西側から始まり、まず1900年にエトワール〜トロカデロ間が開業した。開業はパリ万国博覧会の期間の終わり近くであり、トロカデロはその会場の一つだった。その後東へ延伸され、1906年にはプラス・ディタリーに達した。1907年には2号南線は5号線に編入された。
一方本来の6号線区間は1909年にプラス・ディタリー〜ナシオン間が開業した。以来5号線がエトワール〜プラス・ディタリー〜北駅、6号線がプラス・ディタリー〜ナシオンという状態が続いていた。
1931年、ヴァンセンヌの森を会場にパリ植民地博覧会が開催されると、パリ南部各地から万博会場へのアクセスを便利にするため、6号線の列車は5号線に乗り入れてエトワール〜ナシオン間で運転された。これは万博会場へ通じる8号線へは6号線のドーメニル駅で乗り換えることができるが、5号線から8号線へ直接乗り換えようとするとオペラ駅まで遠回りしなければならないためである。なおこのとき5号線の列車はプラス・ディタリー〜北駅間に短縮された。万博が終わると、両線の運行形態は元に戻った。
1942年、5号線の北東部郊外のパンタンへの延長にあわせて、エトワール〜プラス・ディタリー間が6号線に移管され、現在の6号線の形態が定まった。
1974年には軌道が鉄レールから案内軌条方式に改められた。これは高架区間が多いため騒音を減らすことを狙ったものである。パリでは1956年の11号線を皮切りに1号線、4号線が案内軌条方式に転換されていたが、既存路線の転換はこれが最後となった。
1974年の案内軌条化にともない、ゴムタイヤ式のMP73が投入された。5両編成で1、3、5両目が電動車である。計50編成が在籍している。
車両基地はプラス・ディタリーにあり、駅の西側から5号線への連絡線を経由して入線する。大規模な検査や改修作業は1号線シャトー・ド・ヴァンセンヌ駅の東にあるフォンテネー(Fontenay)車両基地で行なわれる。
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