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ハッピーハードコア (happy hardcore) はハードコアテクノの音楽のジャンルの一つ。イギリスの地方都市を発祥の地とする[1]。 これより発展し、進化したジャンルをUKハードコア (UK Hardcore) と呼び、現在の主流となっている。 またここから影響を受けたジャンルにトランスコア (Trancecore)、更に派生したフリーフォーム (Freeform) がある[2]。
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テンポが速く(一般に160bpm以上)、狂気を通り越して笑えてしまうほどの高速ビートやふざけたリフ、音程を上げた甲高いボーカルサンプルやピアノのバッキングの連打が奏でる[1]「ポジティブ」「ハッピー」な印象は他の様々な音楽ジャンルと一線を画する。ハーコー、ハピハコ、ハピコア、ハッピーなどと略す場合がある。構成は主に4つ打ちとブレイクの配置が一般的だが、ドラムンベースのリズムを多用する傾向も認められるため、一貫性は薄い。M1ピアノとサンプリングしたレイヴスタブを多用しており、トランスなどで見られるシンセサイザーによるメロディラインも大きな特徴の一つである。
ハッピーハードコア以前に存在していたハードコアは主にオールドスクール(Oldskool) と呼ばれ、代表的なアーティストにはSL2、Prodigy、Hyper-On Experience、DJ Jonny L and Sonz of a Loop da Loop Eraなどがいる。それらのアーティストと共にMoving Shadow、Reinforced、XLレコーディングスなどのレーベルが一躍有名となり、この時代のレイヴシーンを圧倒し1992年にピークを迎えた。セカンド・サマー・オブ・ラブのあとレイバーたちが急増し、ロンドンとブリストルではこのレイヴカルチャーが再編されジャングルが流行し、逆にUKの地方都市(シェフィールド、ドンカスター、ニューカッスル、リヴァプール、マンチェスター、スコットランド、ウェールズ)のオーディエンスはより大きく、より明るく、より楽しいハッピーハードコアを求め膨れ上がった[1]。 Slipmatt、Hixxy & Sharkey、Force & Styles、DJ Dougalに代表されるDJ兼プロデューサーたちは無数のコンピレーション盤や12インチシングルの制作を推進し、聴衆や批評家たちからある程度の敬意を集めるようになった。
現在は活動の拠点がロンドンを中心としたイギリスに移っており、専門のレーベルやパーティなどが活動を続けている。そのため最近はUKハードコアもしくは単にハードコアと呼ばれることも多い。日本ではURAKENを擁するQ RECORDS(既に活動終了、URAKEN自身は活動を継続)、及びDJ EVILを中心とした動きが1990年代後半に東京と大阪で同時多発的に発生した。現在UKハードコアは、これまでの要素にEDMの要素を取り入れたスタイルへと進化しており、ある意味ではより商業的に進化しているとも言える。東京都内ではWEEKEND RAVERS等のパーティーでこれらのジャンルが扱われている。またリズム面においては、他ジャンルであるハード・ハウスやハード・ダンスの影響を受けたかの様なはっきりとしたキックドラムに加え、重厚なシンセサイザー音色の裏拍オフビート・ベースを取り入れ、ハイテンポながらもダンス・ミュージックとしての時代適応化と先鋭化に成功している。
またイギリスを含むヨーロッパの音楽制作の現場では、その時代のシンセサイザーやサンプラーの最新技術や最新機能を取り入れる場合が多く、ハードコア・シーンにおいても多くの制作者達が、過去より常に新しい音楽の制作を試みており、トランスやハード・ダンスが発生する前からUKハードコア・サウンドの発生を暗示するサウンドは存在していた。その流れの中から考慮すると、これらのサウンドがトランス等の他ジャンルからの影響があり進化したのか、またハードコア独自の路線の中からシンセサイザーの進化により必然的にそのサウンドが進化して行ったのかは、共に断言できない。 一つUKハードコアがハードコア・テクノ・ジャンルのサウンドとしての位置に付くであろうことの証明は、1990年代初頭にハードコアテクノが発生して黎明期にあった、現在で呼ばれるオールドスクールのサウンドの一部、もしくはサウンドの多くをハッピーハードコアと共にアレンジの方法として有していることにある。
またUKハードコアでは、ドラムンベースのリズムを楽曲構成内に含んでいる曲も多く存在し、主に楽曲全体にメリハリを付加する様にダンス・トラック内でのブレイクの部分にあたる箇所に使用されている。この事から考慮するとドラムンベースと同様に、踊る人の気分や好みに応じて2つの方法を選ぶ(もしくは柔軟に組み合わせる)ことができるジャンルだとも解釈できる。キックドラム(バスドラム)に集中し一拍(四分音符)を単位としてそのBPM通りに感じることでより上昇感・疾走感を強める方法と、キックドラムに加えてスネアドラムの音にも集中することで、二拍を単位としそのBPMの半分(BPM170であればBPM85)としてとらえることで、ゆったりとした感覚や空間的広がりを強める方法が可能である。
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