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シマイサキ科(学名:Terapontidae)は、スズキ目スズキ亜目に所属する魚類の分類群(科)の一つ。シマイサキ・コトヒキなど、沿岸付近で暮らす種を中心に16属52種が含まれる[1]。
シマイサキ科 | |||||||||||||||||||||||||||
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ニセシマイサキ Mesopristes argenteus | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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タイプ属 | |||||||||||||||||||||||||||
コトヒキ属 Terapon Cuvier,1815 | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Grunters (Tigerperches) | |||||||||||||||||||||||||||
下位分類 | |||||||||||||||||||||||||||
本文参照 |
シマイサキ科の魚類はインド洋から西部太平洋にかけて分布する[1]。河口など沿岸近くの浅海で生活する種類が多く、汽水域から淡水に進出することもしばしばある[1]。純粋な淡水魚も少なからず含まれ、その多くはオーストラリア・ニューギニア島から知られている[1]。日本では沖縄諸島をはじめとする南日本の沿岸・淡水域から4属7種が報告され、うち3種(シミズシマイサキ・ニセシマイサキ・ヨコシマイサキ)は西表島の河川にほぼ限局して分布する[2]。
本科魚類は浮き袋に独特な発音筋を備え、漁獲されたときに大きな音を出す種類が多い[1]。食性はさまざまで、他の魚類や無脊椎動物を捕食するもののほか、藻類を摂食する種類もいる[3]。
やや左右に平たく側扁した、楕円形から卵型の体型をもつ[1]。体長10-40cmほどの種類が多く、最大種では全長80cmにまで成長する[3]。体色は暗灰色や褐色を基調とし、黒色の縦縞をもつ種が多い[4]。鱗は櫛鱗で、側線鱗は45-80枚[4]。前後に分割されたダンベル状の浮き袋をもち、スズキ亜目の中で際立った特徴となっている[1]。浮き袋と頭蓋骨を接続する1対の筋肉が存在し、他のスズキ亜目魚類にみられる発音筋とは位置が異なっている[1]。
背鰭は1つで切れ込みをもち、11-14本の棘条と8-14本の軟条で構成される[1]。背鰭の棘条部分は、鱗状の鞘で構成された溝に折りたたむことが可能となっている[1]。臀鰭は3 棘7-12軟条で、腹鰭は胸鰭の基底よりも後方に位置する[1]。尾鰭の形状は円形から截形、あるいは陥凹するものまでさまざまで、分枝鰭条は15本[3]。側線は途切れることなく尾鰭まで達する[1]。
鰓蓋骨に2本のトゲをもち、下位の方がより長い[1]。両顎には微細な歯が並び、ほとんどの種は鋤骨と口蓋骨の歯を欠く[1][4]。鰓条骨は6本で、椎骨は25-27個[1]。
シマイサキ科にはNelson(2016)の体系において16属52種が認められている[1]。本科のスペルには表記ゆれがあり、「Teraponidae」「Theraponidae」「Therapontidae」などと書かれることもあるが[3]、Nelson(2006)以降は「Terapontidae」と記述されるようになっている[5]。
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