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『インシディアス』(原題: Insidious)は、2010年のアメリカ合衆国のホラー映画である。『ソウ』シリーズ1作目にてコンビを組んだジェームズ・ワンとリー・ワネルが再びタッグを組み、さらに『パラノーマル・アクティビティ』のオーレン・ペリが製作を務めている。北米・イギリスで5週連続でトップ10入りを記録した。なお、本作は時系列的には第4作の直後からスタートする作品である。
インシディアス | |
---|---|
Insidious | |
監督 | ジェームズ・ワン |
脚本 | リー・ワネル |
製作 |
オーレン・ペリ スティーヴン・シュナイダー ジェイソン・ブラム |
製作総指揮 | ブライアン・カバナー=ジョーンズ |
出演者 |
パトリック・ウィルソン ローズ・バーン |
音楽 | ジョセフ・ビシャラ |
撮影 |
デヴィッド・M・ブリュワー ジョン・R・レオネッティ |
編集 |
カーク・モッリ ジェームズ・ワン |
製作会社 |
Haunted Movies フィルム・ディストリクト |
配給 |
フィルム・ディストリクト ショウゲート |
公開 |
2010年9月14日(トロント国際映画祭) 2011年4月1日 2011年8月27日 |
上映時間 | 103分 |
製作国 |
アメリカ合衆国 カナダ |
言語 | 英語 |
製作費 | $1,500,000[1] |
興行収入 |
$54,009,150[1] $97,009,150[1] |
次作 | インシディアス 第2章 |
ジョシュ・ランバート(パトリック・ウィルソン)とその家族が新居に引っ越してきて間もなく、長男のダルトン(タイ・シンプキンス)が昏睡状態に陥ってしまう。医者にも原因は分からず、3ヶ月後には昏睡したままのダルトンを自宅のベッドに移すことになった。
ある日、妻のルネ(ローズ・バーン)は赤ん坊の娘カリの部屋から不気味な声が聞こえることに気付く。夜には次男のフォスターが「夜中に兄が歩き回る」と言い出した。夫妻が就寝しようとすると玄関の呼び鈴が鳴り、ジョシュが確認するも誰かがいる様子はない。ルネは泣き出したカリの部屋に向かい、不気味な男の影を見つけてジョシュを呼び戻す。途端に今度は玄関に設置した警報が鳴り響いてくるが、侵入者の姿は見当たらなかった。
翌日、ダルトンのベッドシーツに血で付いたような不気味な手形を発見したルネは、夜中に悪夢を見て飛び起きたところを謎の男に襲われる。ジョシュが駆けつけると男の姿はなかったが、立て続けに起こる怪奇現象に怯えるルネは今すぐにでも引っ越したいとジョシュに懇願する。
一家は別の家に引っ越すが、それでも怪奇現象は収まらなかった。ジョシュの母ロレイン(バーバラ・ハーシー)の紹介でやってきたエリーズ・レイニア(リン・シェイ)は、ダルトンには並外れた幽体離脱能力があり、“あちらの世界”から魂が帰ってこれなくなっていること、空っぽになった肉体を悪魔が狙っていることを告げる。ジョシュはエリーズの話を信じず追い返したが、ダルトンの描いていた絵に気付くと考えを改め、エリーズに解決を依頼する。
エリーズがダルトンの魂と交信すると、それに気付いた悪魔は悪霊を伴って部屋に現れ、交信を妨害してきた。なんとか悪魔を退けたエリーズはロレインを呼び出し、ダルトンの幽体離脱能力はジョシュから遺伝した物だと語らせる。ジョシュに覚えはなかったが、彼も8歳の頃に“あちらの世界”へと連れ去られかけた過去があり、彼を助けたエリーズによって記憶を封印されていたのだ。
ダルトンを助けるため、幽体離脱に成功したジョシュは“あちらの世界”へ向かう。ジョシュは辿り着いた家でダルトンの魂を助け出し、気付いた悪魔に妨害されながらもなんとかダルトンを連れ帰ることに成功する。
全員が安堵している中、エリーズは一緒に後片付けをしているジョシュの様子に違和感を覚え、不意打ちで写真を撮る。激高したジョシュはエリーズに襲い掛かり、間もなくしてルネがやって来た時にはエリーズの死体だけがあった。傍に落ちていたデジタルカメラを拾ったルネは画面を見て絶句していたが、背後から呼びかけるジョシュの方を見て声を上げてしまう。
※括弧内は日本語吹替声優。
作中にジェームズ・ワンの過去作のキャラクターがカメオ出演しており、黒板の落書きに『ソウ』シリーズのビリー人形が描かれている。
リー・ワネルが脚本を執筆し、ジェームズ・ワンが監督した[2]。撮影は2010年の初めにロサンゼルスで行われた[3]。撮影最終日にワネルの思いつきにより、急遽、『ソウ』のビリーが出演することとなった[4]。元々は『The Further』というタイトルであり、その後『The Astral』に変更され、最終的に『Insidious』となった[5]。
本作はホラー映画としてだけでなく、親子の絆を描いたドラマ映画の要素もあるが、そのことに関してワン監督は「『ソウ』の後、誰もが僕を流血や暴力を描く監督として分類したがったんだ。...だから『インシディアス』で、監督としてとても重要だったのは、僕がドラマ、ストーリーやキャラクターに気を配っていて、流血や暴力は避けていることを示すことだったんだ。」と語っている[6]。
2010年のトロント国際映画祭で初上映された。北アメリカではPG-13指定だが[1]、日本ではG指定(年齢制限なし)である[7]。
北アメリカで2011年4月1日に公開され、初週末3日間で1327万1464ドルを稼いで初登場3位となった[8]。その後5週連続でトップテン入りを果たしている[9]。2011年8月24日までに北米で5400万9150ドル、全世界で9700万9150ドルの興行収入を上げている[1]。
批評家からは概ね好意的な評価を受け、Rotten Tomatoesのよると154個のレビューで支持率は67%であり、平均点は10点満点で6点であった[10]。ロジャー・イーバートは4つ星満点で2つ星半を与え、「すごく良いわけではないが、観客の期待には応えられる」と書いた[11]。
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