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Vベルト(ぶいべると・英語表記Vee belts)は、ローラーチェーンや歯付ベルトなどと同じ巻掛け伝動装置の一種で、動力の伝達に摩擦力を使う(摩擦伝動)ベルトドライブ(回転型の動力伝達機構)の一種である。ベルト断面の外周側が広く内周側が狭いため、台形を逆さにした形状(V字形状)をしている。動力伝達手段として自動車や工業機械などに広く普及しているベルトである。
摩擦伝動には平ベルトとVベルトがあるが、Vベルトはその形状による接触面積の大きさとくさび作用によって、同一幅の平ベルトよりも強い摩擦力を発生する。そのため平ベルトよりすべりが少なく大きな伝達能力を発揮する[1]。ベルトのV字角は通常40°である。ベルトの構造は まず幅広い上部に強靭な紐(心線)をゴムで固めた構造があり、その内周側(V字の下のほう)はプーリーでの曲げに対応する柔軟なゴム(下ゴム)があり、ベルトの上下はゴムで固めた布でおおわれている[2]。摩擦力を確保するため駆動軸と従動軸の間に一定の張力をかける必要があり、軸受に余分な負担がかかる。 ベルトの高さを確保し、接触面積を増やしたものがある。高さによる曲げ損失を抑えるため、内側に切り込みを入れたコグベルト/ノッチベルトもある(歯付ベルトとは異なる)。
代表的な巻掛け駆動であるローラーチェーンおよび歯付ベルトと比較すると下記の特徴がある[3]。
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