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SWV(エスダブリュヴイ、Sisters with Voices、シスターズ・ウィズ・ヴォイセス)はアメリカ・ニューヨーク出身の女性3人組R&Bグループ。1990年に結成された、90年代を代表する女性ヴォーカル・グループで[1]、「ウィーク」、「ライト・ヒア/ヒューマン・ネイチャー」、「アイム・ソー・イントゥ・ユー」、「ユーアー・ザ・ワン」などヒット曲がある。1998年、ソロプロジェクトに専念するためとして一時解散したが、2005年に再結成した。米ウェブサイト "Rock on the Net" が選ぶ "Top 500 Pop Artists of the Past 25 Years(過去25年のトップ500アーティスト)"では100位にランクされている[2]。
SWV(エスダブリュヴイ[3] = Sisters With Voices の頭文字)は、シェリル・ギャンブル(Cheryl Gamble、ココ)、タマラ・ジョンソン(Tamara Johnson、タージ)、リアン・ライオンズ(Leanne Lyons、リリー)の3人によって結成された[4]。3人は5曲入りのデモテープを作成していくつかのレコード会社に送り、1992年にRCAレコードと契約、デモテープを聴いたガイのテディ・ライリーがプロデューサーをつとめるアルバムが制作されることになった。
1992年10月27日にRCAレコードから発売されたデビューアルバム『イッツ・アバウト・タイム(It's about time)』は300万枚以上のセールスを記録し、RIAAからトリプル・プラチナに認定された[5][6]。ファーストシングル「ライト・ヒア」は1992年秋にリリースされ、R&Bチャートで16位になった。セカンドシングル「アイム・ソー・イントゥ・ユー」はR&Bチャートで2位、ビルボード・ホット100では6位であった。サードシングル「ウィーク」は、R&B、ホット100両チャートで1位を獲得、フォースシングルでリミックスとしては初のシングルとなる「ライトヒア/ヒューマン・ネイチャー」は、マイケル・ジャクソンのヒット曲「ヒューマン・ネイチャー」をサンプリングした曲で、R&Bチャートで1位、ホット100では2位となった。その後「ダウンタウン」(2位)、「オールウェイズ・オン・マイ・マインド」(8位)などがR&Bチャート・トップ10入りしている[5]。アルバム『イッツ・アバウト・タイム』自体はUSビルボード200で最高8位であった。
デビューアルバムの成功をうけ、SWVは1994年の映画『Above the Rim(邦題:ビート・オブ・ダンク)』のサントラにも参加、同アルバムからのシングル「エニシング」はR&Bトップテン入りを果たし、1994年春のホット100でも18位となった。この「エニシング」を含む同年のミニアルバム『エニシング+リミクシーズ(The Remixes)』は1994年末までに50万枚以上のセールスを記録しゴールドディスクに認定された[6]。1995年夏、3人はテディ・ライリーの新たなグループ・ブラックストリートの「トゥナイト・イズ・ザ・ナイト」に客演し、同曲はR&Bチャートトップ40入りしている。
1996年のセカンドアルバム『ニュー・ビギニング』からのファーストシングル「ユー・アー・ザ・ワン」は、SWVの代表曲のひとつで、ビルボード・ホット100で最高5位、R&Bチャートでは1位となった。セカンドシングル「ユーズ・ユア・ハート」は、音楽プロデュースグループザ・ネプチューンズのデビュー曲でもあり、ホット100で22位、R&Bチャートで6位であった。同アルバムからの最後のシングルカット「イッツ・オール・アバウト・ユー」ではココではなくタージがリードボーカルをつとめた。アルバムは米国だけで100万枚以上のセールスを売上げプラチナディスクとなった[6]。また1995年にリリースされた同名映画のサントラ『ため息つかせて:オリジナルサウンドトラック(Waiting to Exhale: Original Soundtrack Album)』には「オール・ナイト・ロング」が収録されている。
サードアルバム『リリース・サム・テンション』は翌1997年に発売され、ゲストにE-40、P・ディディ、ミッシー・エリオット、フォクシー・ブラウン、リル・シーズ、リル・キム、スヌープ・ドッグ、レッドマンらが参加している。このアルバムからはジャコ・パストリアスの名曲「ポートレイト・オブ・トレイシー(Portrait of Tracy)」をサンプリングした「レイン」の他、「サムワン」、「キャン・ウィー」(ジェイミー・フォックス主演映画『Booty Call(邦題:ダブル・デート)』のサウンドトラックに収録されていた)がシングルカットされた。「サムワン」は、ノトーリアス・B.I.G.の「Ten Crack Commandment's」とレス・マッキャンの「Valantra」をサンプリングし、大物プロデューサー・パフ・ダディのプロデュースした曲だったがビルボード・チャートでは19位止まりだった。「ホエン・ユー・クライ」はタイロン・デイビスの「In the Mood」をサンプリングした曲である。アルバム『リリース・サム・テンション』は米国だけで50万枚以上のセールスを記録しゴールドディスクとなった[6]。同年11月にはカバー曲だけでなくオリジナル曲も収録されたクリスマス・アルバム『スペシャル・クリスマス』をリリースした。同アルバムは1998年解散前の最後のアルバムであり、リードヴォーカルのココは1999年にシングルアルバムを発表している。
SWVは1998年に一度解散し、各メンバーは個々の道を歩むことになる。SWV解散後、ココはRCAからソロアルバム『ホット・ココ(Hot Coko)』を1999年8月にリリースし、息子ジャズ(Jazz)に捧げたファーストシングル「サンシャイン」は99年夏のR&Bチャートトップ40位入りしている。だがアルバムもシングルもSWVで成し遂げたような成功を収めるにはいたらなかった。2001年はじめ、ココはソロとしてのセカンドアルバム『ミュージック・ドール』の作成に取り掛かっていたが、RCAがブラック・ミュージック部門を閉鎖したため同アルバムはお蔵入りとなった。それからのココは家族に目を向けるようになり、やがてイスラエル・アンド・ニューブリードのドラマー、マイク・"ビッグ・マイク"・クレモンズと結婚した。このビッグ・マイクはココの2人目の息子ジェイロンの父親でもある。2001年、ココとココの母親クライド・"Lady Tibba"・ギャンブル(Clyde "Lady Tibba" Gamble)の歌ったエリック・クラプトンの「ティアーズ・イン・ヘヴン」のリメイク曲がアルバム『Rhythm and Spirit: "Love Can Build a Bridge"』に収録された。このアルバムにはジェニファー・ホリディ、パティ・ラベル、トラメイン・ホーキンズらが参加している。ココは、2002年にはブレント・ジョーンズ&T.P.モブのシングル曲「midnite」にも参加しており、2003年ユースフル・プライズのゴスペルアルバム『Thank you for the Change』の「Up There」リードボーカルを歌った。
ココのゴスペルアルバム『グレイトフル』は米国で2006年10月31日にリリースされ[7]、ビルボード・トップインデペンデントアルバムチャートで5位につけた[8]。このアルバムにはクラーク・シスターズの「エンドウ・ミー」をフェイス・エヴァンス、ファンテイジア、リル・モーと共に歌った曲も収録されている[9]。フェイス・エヴァンス抜きの別バージョン「エンドウ・ミー」はブラック・エンターテインメント・テレビジョンの『Celebration of Gospel '07'』という番組で披露された。ウォールマートでのみ発売された『グレイトフル』のスペシャルバージョンには「アイ・ウィッシュ」とココがリードボーカルをつとめるブレント・ジョーンズの「ミッドナイト」の2曲のボーナストラックが収録されている。またココはシェリー・シェパード、スター・ジョーンズ、ヴァネッサ・ウィリアムスらと共に舞台『ヴァギナ・モノローグス』にも出演した[10]。2008年、ビルボード・ライブ・ツアーで来日したココは、ソロのヒット曲「サンシャイン」、「クラップ・ユア・ハンズ」の他、SWVの曲「ライト・ヒア/ヒューマン・ネイチャー」などを披露した。
SWVが1997年に解散した後、タージはフォード・モデル・エージェンシーと2年間の契約を結んだ。この契約が終わったころ、1994年にショッピングモールで出会ったNFLテネシー・タイタンズの選手(当時)エディ・ジョージと交際をはじめた[11]。タージは2000年に刊行された文集『Souls of My Sisters: Black Women Break Their Silence, Tell Their Stories and Heal Their Spirits』に寄稿、2002年にはナッシュビルのベルモント大学に入学し、2004年5月ビジネス管理の学士号を取得した[12]。翌月、タージはエディ・ジョージと結婚しニュージャージー州ロックリーで式を挙げた。2005年には息子エリック・マイケル(Eric Michael)が生まれたが[13]、困難な妊娠だったようであり、妊娠初めの5ヶ月はベッドに寝た切りであったという[14]。なおエディには前妻との間に息子 Jaire David がいるが、タージは Jaire は「自分の長男」だとしている[15]、またタージはココの長男 Jazz の名付け親でもある[16]。 2007年には友人カトリーナ・チェンバーズと共に書籍『Player hateHER: How to Avoid the Beat Down and Live in a Drama-Free World'』を出版した。同年夫エディと共にTV番組「I Married a Baller」に出演した。この番組は5週間にわたってタージとエディの結婚生活に密着しタージの妊娠太り解消などの内容を9回に分けて放送したもので[17]、SWVメンバーも番組テーマソングを歌うなどして出演した。またエディの非営利活動「Visions with Infinite Possibilities」も番組で取り上げられた。タージは2009年2月に人気TV番組『サバイバー』にも出演している。
2005年、SWVは再結成しニューアルバムを翌年発表する計画であると報じられた[5]。2008年6月24日には、2008年のBETアワードに特別出演しアリシア・キーズと共に「ウィーク」を歌った。2010年2月2日、「ザ・モニーク・ショー」に出演しココとリリーのリードボーカルでパティ・ラベルの「イフ・オンリー・ユー・ニュー(If Only You Knew)」を歌った。
2011年、SWVはMass Appeal EntertainmentおよびE1 Musicとレコーディング契約を交わしたことを発表した[18]。2011年6月10日には、クリス・ブラウンが「ライト・ヒア/ヒューマンネイチャー」をリメイクした曲「シー・エイント・ユー」のリミックスに客演した。2011年12月15日にはシングル「コーサイン(Co-sign)」をiTunesでリリース[19][20]、2012年4月17日には15年振りのアルバム『アイ・ミスト・アス』がeOne Music および Mass Appeal Entertainment から発売された[21]。
スタジオアルバム
リミックスアルバム
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年 | 結果 | 賞 | カテゴリー |
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1993 | ノミネート | アメリカン・ミュージック・アワード | Favorite New Artist - Pop/Rock |
1993 | ノミネート | Favorite Band, Duo or Group - Soul/Rhythm & Blues | |
1993 | ノミネート | Favorite Album - Soul/Rhythm & Blues for It's About Time | |
1993 | ノミネート | Favorite New Artist - Soul / Rhythm & Blues | |
1993 | 受賞 | キッズ・チョイス・アワード | Female Group Of The Decade |
1993 | 受賞 | ビルボード・ミュージック・アワード | Top Hot 100 Singles Artists - Duos/Group |
1993 | 受賞 | Top R&B Artists - Duos/Group | |
1993 | 受賞 | Top R&B Singles Artists - Duos/Group | |
1993 | 受賞 | Top Pop Artists - Duo/Group | |
1993 | 受賞 | Top New Pop Artist | |
1993 | 受賞 | Top Hot 100 Singles Artist | |
1993 | 受賞 | Top Hot 100 Airplay Track for "Weak" | |
1993 | 受賞 | Top R&B Artist | |
1993 | ノミネート | Top New R&B Artist | |
1993 | ノミネート | Top R&B Album Artists - Duos/Group | |
1993 | ノミネート | Top R&B Singles Artist | |
1994 | ノミネート | Top R&B Singles Artists - Duos/Group | |
1994 | ノミネート | Top R&B Artists - Duos/Group | |
1997 | ノミネート | ソウル・トレイン・レディ・フォー・ソウル賞 | Best R&B Soul single by a Group, Band, or Duo |
1997 | ノミネート | ソウル・トレイン・レディ・フォー・ソウル賞 | Best Soul/R&B album by a Group, Band or Duo |
1998 | ノミネート | ソウル・トレイン・レディ・フォー・ソウル賞 | Best Soul/R&B album by a Group, Band or Duo |
1998 | ノミネート | ソウル・トレイン・レディ・フォー・ソウル賞 | Best Soul/R&B single by a Group, Band or Duo |
1994 | ノミネート | グラミー賞 | 最優秀新人賞 |
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