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iOSシリーズの5番目のバージョン ウィキペディアから
iOS 5(アイオーエス ファイブ)は、Appleが開発しているモバイルオペレーティングシステムiOSの5番目のメジャーリリースである。2011年10月12日にリリースされた[1][2]。
2011年6月6日にアメリカ合衆国サンフランシスコにて開催されたApple Worldwide Developers Conference 2011の、スティーブ・ジョブズによる基調講演で公開された。アップデートにより、200以上の新機能が追加された[3]。これまでのiOS Betaでは最多のBeta 7までリリースされた[4][5]。
10月4日にiPhone 4SとiPod touch (第4世代)のホワイトモデルの発表と同時にGM版がリリースされ、10月12日に正式版の配布が開始された。iOS 4がインストールされた全てのiOS 5対応端末は無料でアップデートが可能[6]。
対応端末は、iPhone 3GS以降、iPad (第1世代)以降、iPod touch (第3世代)以降。iPhone 4SとiPod touch (第4世代)には標準で搭載される。標準搭載デバイス以外はiOS 4からアップデートする際にiTunes 10.5が必要[6]。
iOS 4までサポートされたモデルのうち、iPhone 3G、iPod touch (第2世代)がiOS 5以降においてサポート対象外となった。
iOS 5では通知機能が刷新され、画面上部に一時的なバナーが表示されたり、最近の通知をまとめて表示する「通知センター」が導入された[7][3]。また、対応端末間でコンテンツやデータを同期するAppleのクラウドストレージサービス「iCloud」と、Appleのインスタントメッセージ「iMessage」が追加された[7][3]。また、TwitterとのOSレベルでの連携、iPadでのマルチタスクジェスチャーの導入、ロック画面から素早くカメラを起動するショートカットなどが追加された[7][8][3]。
iOS 5は、初期リリースではバッテリーの持ちが悪く、SIMカードが故障したり、電話中にエコーがかかったりするなど、iPhone 4Sユーザーにとっては批判の対象となった[9][10]。これらの問題は、その後のリリースで修正された[11]。
以前までは、通知がダイアログボックスとして画面上に表示され、作業内容が中断されていた。iOS 5では、通知機能が刷新され、画面上部に一時的なバナーが表示されるようになった。最近の通知には、画面上部を下に引っ張ることで「通知センター」を表示させることも可能である。旧来の通知システムを好む利用者は、設定Appから変更できる仕様になっている[12][13]。
iOS 5には、AppleのオンラインストレージのiCloudが導入された。これにより、音楽、写真、ビデオ、アプリケーションデータを、iCloud対応のすべての端末で同期させることが可能になった[14][13]。
iOS 5では、対応端末において単体でのシステムアップデートが可能になり、コンピュータとiTunesが不要になった。新しい端末のアクティベーションも、端末単体で行うことが可能になった[13][3]。
iOS 5には、Twitterとの連携機能がOSレベルで搭載されている。設定Appから直接Twitterにサインインすることが可能になった。また、写真AppやカメラAppから写真を直接ツイートできるほか、Safari、YouTube、Google マップAppからもツイートすることができるようになった[15][16]。
iPadでは、iOS 5のリリースと同時にマルチタスクジェスチャーが導入された。ホームボタンをダブルクリックしたり、ホーム画面を表示したりすることなく、複数のアプリケーション間を移動できる機能である[17]。マルチタスクジェスチャーは、iPad 2以降に対応した[8]。
iPadのキーボードは、画面の下部から固定を解除して、2つに分割することが可能になった[8]。
最初のiOS 5のリリースでは、初めてロック画面から素早くカメラAppを起動できるようになった。ホームボタンをダブルクリックし、「スライドでロックを解除」の横にカメラのアイコンが表示され、直接カメラにアクセスできるようになっていた[18][19]。iOS 5.1からは、ホームボタンをダブルクリックする手段を廃止し、最初から表示されているカメラアイコンを上にスワイプする仕様に変更した[18]。パスコードでロックされている場合のセキュリティのために、この方法ではカメラAppにしかアクセスできず、他の機能にはアクセスできない仕様になっている[13]。また、ボリュームボタンでシャッターを押すことが可能になった[19][20]。
iMessageは、メッセージAppに組み込まれた新しいインスタントメッセージであり、iOS 5を搭載した端末であれば、テキストとマルチメディアの両方を送ることができた。SMSとは異なり、iMessageで送信されるメッセージはインターネットを使用している[21][22]。また、AndroidおよびBlackBerry端末は対応していない。iMessagesの吹き出しは青、SMSの吹き出しは緑に色分けされている[13]。
メールAppでは、Rich Text Format、インデントの改善、メッセージのフラグ付け、To、CC、BCCの行間でアドレスをドラッグできる機能などが新たに搭載された[23][24]。
新たに追加されたタスク管理アプリケーションである「リマインダー」は、タスクにリスト作成、日付または位置情報に基づいた通知を発信することができる[25][26]。
iOS 5は、2011年6月6日に開催されたApple Worldwide Developers Conferenceで発表され、その日のうちに開発者向けにベータ版が公開された[29][30]。
iOS 5は、2011年10月12日に正式にリリースされた[1][2]。
新機能・変更点(5.x) | ||||
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バージョン | ビルド番号 | 配布開始日 | 内容 | 出典 |
5.0 | 9A334 | 2011年10月12日 |
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[33] |
5.0.1 | 9A405 | 2011年11月10日 | *バッテリーの連続駆動時間が短くなる不具合を修正
|
[34] |
9A406 | 2011年12月12日 | |||
5.1 | 9B176 9B179 | 2012年3月7日 |
|
[35] |
5.1.1 | 9B206 | 2012年5月8日 |
|
[36][37] |
9B208 | 2012年5月25日 |
iOS 5は、iPhone 3GやiPod touch (第2世代)などの端末のサポートを終了した。
iPhone
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iPod touch
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iPad
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iOS 5は、新しい通知センター、ワイヤレスでの同期・更新機能、iMessageなど、多くの点で高い評価を受けた。デイリー・テレグラフのリッチモンド・シェーンは、「iOS 5は、すでに優れたオペレーティングシステムの素晴らしいアップグレードである。人によって、モバイルOSに求めるものは異なり、BlackBerry、Android、Windows Mobileを好む人がいるのはそのためだ。私は、使いやすさと細部にまでこだわったデザインを重視している。iOS 5で、Appleは最高のユーザー体験を提供し続けている」と述べている[38]。
Know Your Mobileのリチャード・グッドウィンは、「全体として、iOS 5は必要なものがすべて揃っていると思う。2011年秋にリリースされるのが待ち遠しい」とコメントした[39]。
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