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メジャーリーグベースボールの第18回ナショナルリーグ優勝決定シリーズ ウィキペディアから
1986年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)のポストシーズンは10月7日に開幕した。ナショナルリーグの第18回リーグチャンピオンシップシリーズ(18th National League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、翌8日から15日にかけて計6試合が開催された。その結果、ニューヨーク・メッツ(東地区)がヒューストン・アストロズ(西地区)を4勝2敗で下し、13年ぶり3回目のリーグ優勝およびワールドシリーズ進出を果たした。
1986年のナショナルリーグ チャンピオンシップシリーズ | |||||||
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シリーズ情報 | |||||||
試合日程 | 10月8日–15日 | ||||||
観客動員 | 6試合合計:29万9316人 1試合平均: 4万9886人 | ||||||
MVP | マイク・スコット(HOU) | ||||||
殿堂表彰者 | ゲイリー・カーター(NYM捕手) ヨギ・ベラ(HOUコーチ[注 1]) ノーラン・ライアン(HOU投手) ダグ・ハーヴェイ(審判員) | ||||||
チーム情報 | |||||||
ニューヨーク・メッツ(NYM) | |||||||
シリーズ出場 | 13年ぶり3回目 | ||||||
GM | フランク・キャッシェン | ||||||
監督 | デービー・ジョンソン | ||||||
シーズン成績 | 108勝54敗・勝率.667 東地区優勝 | ||||||
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ヒューストン・アストロズ(HOU) | |||||||
シリーズ出場 | 6年ぶり2回目 | ||||||
GM | ディック・ワグナー | ||||||
監督 | ハル・ラニアー | ||||||
シーズン成績 | 西地区優勝 | 96勝66敗・勝率.593||||||
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ワールドシリーズ |
両球団がリーグ優勝決定戦で対戦するのはこれが初めて。この年のレギュラーシーズンでは両球団は12試合対戦し、メッツが7勝5敗と勝ち越していた[1]。今シリーズは第5戦・第6戦が2試合連続で延長戦となり、第5戦は12回裏にメッツがサヨナラ勝利、第6戦はメッツが16回表に3点を奪ったあと裏に2失点したものの逃げ切った。合計で延長イニング数は10にのぼり、延長戦なしで7試合を戦うより多くのイニングをこなしたことになる[2]。また、第6戦は1試合のイニング数でポストシーズン最長記録を更新した[注 2][3]。シリーズMVPには、第1戦と第4戦でいずれも完投勝利を挙げ、18.0イニングで防御率0.50・19奪三振・1与四球という成績を残したアストロズのマイク・スコットが選出された。メッツは、ワールドシリーズでもアメリカンリーグ王者ボストン・レッドソックスを4勝3敗で下し、17年ぶり2度目の優勝を成し遂げた。
当時、リーグ優勝決定戦の第1・2・6・7戦を本拠地で開催できる "ホームフィールド・アドバンテージ" は所属地区の持ち回りで決まっており、この年は本来であればナショナルリーグ東地区とアメリカンリーグ西地区の優勝球団に与えられるはずだった。しかし実際には、ナショナルリーグ西地区とアメリカンリーグ東地区の優勝球団がアドバンテージを得た。これは、アストロズの本拠地球場アストロドームが野球専用球場ではなく、アメリカンフットボールでも使用されるからである。今シリーズ第4戦開催予定日の10月12日、アストロドームではNFLのヒューストン・オイラーズが試合を行うことになっていたため、シリーズは第3~5戦の開催地をメッツの本拠地球場シェイ・スタジアムへ移さざるを得ず、アドバンテージ付与地区を入れ替えた[4]。
1986年のナショナルリーグ優勝決定戦は10月8日に開幕し、途中に移動日と雨天順延を挟んで8日間で6試合が行われた。日程・結果は以下の通り。
日付 | 試合 | ビジター球団(先攻) | スコア | ホーム球団(後攻) | 開催球場 | |
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10月 | 8日(水)第1戦 | ニューヨーク・メッツ | 0-1 | ヒューストン・アストロズ | アストロドーム | |
10月 | 9日(木)第2戦 | ニューヨーク・メッツ | 5-1 | ヒューストン・アストロズ | ||
10月10日(金) | ||||||
10月11日(土) | 第3戦 | ヒューストン・アストロズ | 5-6x | ニューヨーク・メッツ | シェイ・スタジアム | |
10月12日(日) | 第4戦 | ヒューストン・アストロズ | 3-1 | ニューヨーク・メッツ | ||
10月13日(月) | 雨天順延 | |||||
10月14日(火) | 第5戦 | ヒューストン・アストロズ | 1-2x | ニューヨーク・メッツ | ||
10月15日(水) | 第6戦 | ニューヨーク・メッツ | 7-6 | ヒューストン・アストロズ | アストロドーム | |
優勝:ニューヨーク・メッツ(4勝2敗 / 13年ぶり3度目) |
映像外部リンク | |
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MLB.comによる動画 | |
9回裏、ボブ・オヘーダがビリー・ハッチャーを三ゴロに打ち取り試合終了、メッツが1勝1敗のタイとする(47秒) |
映像外部リンク | |
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MLB.comによる動画 | |
アストロズ先発投手マイク・スコットの投球(59秒) |
『ハードボール・タイムズ』のクリス・ジャフは2011年10月、歴代のポストシーズン各シリーズについて、面白さの数値化を試みた。「1点差試合は3ポイント、1-0の試合ならさらに1ポイント」「サヨナラゲームは10ポイント、サヨナラが本塁打によるものならさらに5ポイント」「7試合制のシリーズが最終戦までもつれれば15ポイント」などというように、試合経過やシリーズの展開が一定の条件を満たすのに応じてポイントを付与することで、主観的ではなく定量的な評価を行った。その結果、その年の両リーグ優勝決定戦まで全262シリーズの平均が45ポイントのところ、今シリーズは132ポイントを獲得した。これは全シリーズ中6位、リーグ優勝決定戦に限れば1999年ナショナルリーグ(147.3ポイント)に次いで2位の高得点だった[2]。
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