髙村 薫(たかむら かおる、1953年2月6日 -)は、日本の小説家[3]。
概要 髙村 薫(たかむら かおる), 誕生 ...
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重厚な推理小説『黄金を抱いて翔べ』(1990年)で文壇に登場。骨太の社会派サスペンスで人間に切り込む。作品に、直木賞を受賞した『マークスの山』(1993年)のほか、『新リア王』(2005年)、『太陽を曳く馬』(2009年)など。
大阪府大阪市東住吉区出身[1]。同志社高等学校[2]、国際基督教大学教養学部人文科学科卒業(専攻はフランス文学)。卒業後は外資系商社勤務[2]。現在、髙村の「髙」は、「髙」(はしご高)に統一されている。2014年9月以来、世界平和アピール七人委員会のメンバーの一人。
「差別というのが生理的に嫌な性格だ。」「差別されがちな同性愛者の人々への思いも後押ししていたかも。」と語っている[5]。単行本から文庫化するにあたって、大胆な改稿を行うことが多い。
雑誌『ダ・ヴィンチ』のインタビュー[6][7]
でも公言していたように、趣味はピアノで、楽器を備え長時間の練習にも耐えられたが、人前で弾くことはしていない。執筆の合間には、ピアノソロのレコードほかを好んで聞く[8]。
福澤彰之シリーズ
- 晴子情歌(2002年5月、新潮社 のち文庫)
- 新リア王(2005年10月、新潮社
- 初出:『日本経済新聞』2003年3月1日号 - 2004年10月31日号・作品未完のまま打切り、単行本刊行時に加筆)
- 太陽を曳く馬 新潮社、2009
ノン・シリーズ作品
- 黄金を抱いて翔べ 1990年12月、新潮社 のち文庫
- 神の火 1991年8月、新潮社(新潮ミステリー倶楽部)のち文庫
- わが手に拳銃を(1992年3月、講談社) 「李歐」(1999年2月、講談社文庫)[9]
- リヴィエラを撃て 1992年10月、新潮社(新潮ミステリー倶楽部)のち文庫、双葉文庫(日本推理作家協会賞受賞作全集 70、71)
- 地を這う虫 1993年12月、文藝春秋 のち文庫
- 四人組がいた。 2014年8月、文藝春秋 のち文庫
- 収録作品:四人組、怪しむ / 四人組、夢を見る / 四人組、豚に逢う / 四人組、村史を語る / 四人組、跳ねる / 四人組、虎になる / 四人組、大いに学習する / 四人組、タニシと遊ぶ / 四人組、後塵を拝す / 四人組、危うし! / 四人組、伝説になる / 四人組、失せる
- 土の記 2016年11月、新潮社
- 警視庁捜査第一課第三強行犯捜査第七係シリーズ(『小説現代』連載)
- 東京クルージング(1993年4月号)
- 放火(アカ)(1993年6月号)
- 失踪(1993年8月号)
- 情死(1993年10月号)
- 凶弾(1993年12月号)
- モグラ(『小説現代』連載)
- モグラ(1994年6月号)
- 村は踊った(1994年8月号)
- 奏でる女、踊る男(1994年10月号)
- 冬の役者たち(1994年12月号)
- ヨゼフ断章(『オール讀物』連載)
- 黙せる村(1994年5月号)
- 天翔る花火・ヨゼフ十六歳(1994年7月号)
- 蟹・ヨゼフ二十六歳(1994年9月号)
- 光る闇・ヨゼフ三十六歳(1994年11月号)
- 佇む人びと・ヨゼフ四十六歳(1995年1月号)
- 凧・ヨゼフ断章(1995年3月号)
単行本未収録作品
- 炎のドレス(『小説新潮』1991年6月号)
- ドッグズ・デイズ(『小説現代』1991年9月号)
- 暗夜を行く(『小説NON』1991年11月号)
- アルコホリック・ホテル(『小説現代』1991年12月号)
- マダム・ジョーカー(『小説現代』1992年4月号)
- さすらい人帰る(『オール讀物』1992年6月号)
- 旅の終わり(『小説NON』1992年8月号)
- セーターを編む女(『小説現代』1992年10月号)
- 昭子の家(『小説NON』1992年12月号)
- 浜辺にて(『小説中公』1993年3月号)
- 東京クルージング(『小説現代』1993年4月号)
- 毒は友(『小説NON』1993年5月号)
- 私とKと財布の関係(『野性時代』1993年6月号)
- 放火(アカ)(『小説現代』1993年6月号)
- 馬(『オール讀物』1993年6月号)
- 失踪(『小説現代』1993年8月号)
- 情死(『小説現代』1993年10月号)
- 現身世の人なれば(『小説NON』1993年10月号)
- いつか見た死(『小説新潮』1993年10月号)
- 凶弾(『小説現代』1993年12月号)
- 日吉町クラブ(『野性時代』1993年12月号)
- ある強盗(『週刊小説』1994年1月号)
- 格子の窓を仰いで(『小説現代』1994年2月号)
- 黙せる村(『オール讀物』1994年5月号)
- モグラ(『小説現代』1994年6月号)
- 顔(『小説新潮』1994年6月号)
- 天翔る花火・ヨゼフ十六歳(『オール讀物』1994年7月号)
- 村は踊った(『小説現代』1994年8月号)
- 蟹・ヨゼフ二十六歳(『オール讀物』1994年9月号)
- 奏でる女、踊る男(『小説現代』1994年10月号)
- 美しいひと(『小説新潮』1994年10月号)
- 光る闇・ヨゼフ三十六歳(『オール讀物』1994年11月号)
- 冬の役者たち(『小説現代』1994年12月号)
- 佇む人びと・ヨゼフ四十六歳(『オール讀物』1995年1月号)
- 凧・ヨゼフ断章(『オール讀物』1995年3月号)
- 海へ(『小説新潮』1996年8月号)
- 少年の日には(『新潮』2004年6月号)
- 双子の秋(『読売新聞』2005年11月8日号)
- カワイイ、アナタ(『文藝春秋』2006年4月号)
評論集
- 半眼訥訥
- 作家的時評集 2000-2007
- 閑人生生 平成雑記帳2007-2009
- 続 閑人生生 平成雑記帳2009-2011
- 作家的時評集 2008-2013
- 空海
- 作家的覚書
- 時代へ、世界へ、理想へ 同時代クロニクル 2019→2020
共著
- なにわ金融事件簿 闇に蠢く懲りない面々(朝日新聞大阪本社経済部と共著、阪本順治・宮脇磊介との対談を含む)
- 快楽と救済(梁石日との対談集)
- いやな時代こそ想像力を(佐高信との対談)
- 作家と新聞記者の対話 2006-2009(毎日新聞記者・藤原健との対談)
- 日本人の度量 3・11で生まれ直すための覚悟(姜尚中・鷲田清一・本多弘之とのシンポジウム)
- 生死の覚悟 (南直哉との共著)
- 高村薫の本 高村薫が自作を語りつくす!(別冊宝島編集部編)
台湾(繁体字中国語)
合田雄一郎刑事シリーズ
- 《馬克斯之山》 (2011.06.05、独歩文化)-マークスの山
- 《照柿》 (2013.06.01、独歩文化)
- 《LADY JOKER》(上、下) (2014.03.13、独歩文化)-レディ・ジョーカー
中国大陸(簡化字)
- 抱着黄金飞翔 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-黄金を抱いて翔べ
- 狙杀里维埃拉 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-リヴィエラを撃て
- 福澤彰之シリーズ
- 晴子情歌 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)
- 新李尔王 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-新リア王
- 合田雄一郎刑事シリーズ
- 马尔克斯之山 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-マークスの山
- 照柿 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)
- 女王 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-レディ・ジョーカー
- 曳日马 (2015年5月、吉林出版集团有限责任公司)-太陽を曳く馬 ISBN: 9787553427942
出典
『ダ・ヴィンチ』第62号「解体全書neo:高村薫」1999年6月1日 pp. 146-149
「PAUSE お気に入りのディスクを教えてください 8」『レコード芸術』1996年1月1日
“銃撃事件と日本社会”. NHK (2022年9月17日). 2022年9月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月11日閲覧。