鈴木たろう
競技麻雀のプロ雀士 ウィキペディアから
鈴木 たろう(すずき たろう、1973年10月4日[1] - )は、競技麻雀のプロ雀士。日本プロ麻雀棋士会に所属したのち、2005年に日本プロ麻雀協会へ移籍後[2]、2020年11月、最高位戦日本プロ麻雀協会に移籍した[3]。茨城県水海道市(現在の常総市)出身[1]。高千穂大学出身[4]。
経歴
1997年、日本麻雀棋士会でプロ入り。
2003年、月刊プロ麻雀の連載で小林剛や村上淳とともに、オカルトバスターズを結成[5]。
2003年、トップと16000点差の倍満ツモ条件となったオーラスで四暗刻をツモり、30歳で最強戦に優勝する。
2004年、所属団体のリーグタイトルである愛翔戦で優勝。
2005年、日本プロ麻雀協会へ移籍。
雀王戦B2リーグからのスタートだったが、毎年ストレートでB1、Aリーグへと昇格し、2007年には移籍3年目、Aリーグ1年目で雀王決定戦に出場。
2009年、野口恭一郎賞を受賞。
2010年、初の雀王となる。
2012年、最強戦で2位となる。
2012~14年には史上初の雀王戦3連覇。移籍後8年で史上最多の4回の雀王戦制覇を果たす。
2014年の最強戦ファイナルでは、オカルトバスターズ3人ともが同時に参戦したものの、小林剛の3位が最高成績だった。
2015年、最強戦で3位となる。
2015年12月8日、マカオで行われたワールドシリーズオブ麻雀(WSOM)で準優勝し、日本円にして約466万円を獲得[6]。
2018年に行われたMリーグドラフト会議にて、赤坂ドリブンズから3位指名を受ける(実際には渋谷ABEMAS、U-NEXT Piratesと指名が被り、3チームで交渉権を争った結果赤坂ドリブンズが交渉権を獲得)。
Mリーグ初年度の2018-2019ファイナルシーズンでは、339.2ポイントを取得、村上淳、園田賢とともにチームで個人成績上位1~3を独占する強さで赤坂ドリブンズに優勝をもたらした。
2020年11月、降級を機に最高位戦日本プロ麻雀協会へ移籍。A2リーグからのスタートとなり、最高位を目指している。
2023年10月、A2リーグで1位となり、初のA1リーグとなる。
2024年2月、Mリーグにて史上最高スコアとなる112,800点を記録[7]。
人物
- 愛称は「ゼウスの選択」[1]。テレビ対局などでは、同じくプロ雀士の鈴木達也との混同を避けるためか、「たろう」と呼ばれることが多い。なお、「たろう」は本名ではない。
- デジタル派雀士として知られているが、彼の掲げる「デジタル」とは、「ツキなどの曖昧な要素を否定し、論理的な思考に基づいた選択を行う」という意味での「デジタル」であり、近年流行している「統計データを基にした戦術」とは異なる。
- 趣味は将棋。
- 好物は肉。その食べっぷりの良さから食いしん坊たろうの異名を持つ。ドリブンズ楽屋配信内でも弁当を食べている姿が頻繁に見られる。他にも内川幸太郎のバースデーケーキを求めてサクラナイツの楽屋に向かい、分けて貰ったケーキを頬張る様子がサクラナイツの楽屋配信で流れた事もある。
- 堀慎吾とは、堀が雀荘で働いていた19歳の頃からの仲で、Mリーグ開幕時にもオススメの麻雀書籍に当時Mリーグに指名されていなかった堀の書籍を挙げている[8]。
- 多井隆晴、村上淳、石橋伸洋らとは研究会をしており、仲が良い[9]。
- 学生時代働いていた店では、安藤満が専属プロとしてきており、当時は強いとは思っていなかったが、最近は河野高志から、「たろうの麻雀が一番安藤さんに似ている」と言われるとのこと[10]。
- 2022年から2024年まで開催された神域リーグにて、チームゼウスの監督を務めた[11][12]。
- 2025年1月4日のYouTubeでの麻雀配信時に、麻雀プロ(日本プロ麻雀協会所属)の水口美香と結婚(鈴木は再婚)した事を報告した[13]。
獲得タイトル
- 第15期 麻雀最強戦 優勝
- 雀王戦 優勝 (第9期・第11期・第12期・第13期)
Mリーグ成績
シーズン | チーム | 半荘 | 個人スコア | 最高スコア | 4着回避率 | 連対率 | トップ率 | 平均 着順 |
1着 | 1.5 | 2着 | 2.5 | 3着 | 3.5 | 4着 | 参照 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Pt | 順位 | 平均 | 点 | 順位 | 率 | 順位 | ||||||||||||||
2018-19 | 赤坂ドリブンズ | 29 | 30.1 | 9/21 | 1.0 | 61,000 | ―― | 0.62 | 20/21 | 51.7% | 34.5% | 2.52 | 10 | 0 | 5 | 0 | 3 | 0 | 11 | [14] |
2019-20 | 赤坂ドリブンズ | 26 | ▲125.6 | 18/29 | ▲4.8 | 55,600 | 13/29 | 0.7308 | 14/29 | 38.5% | 26.9% | 2.62 | 7 | 0 | 3 | 0 | 9 | 0 | 7 | [15] |
2020-21 | 赤坂ドリブンズ | 26 | 6.5 | 14/30 | 0.3 | 62,900 | 9/30 | 0.7692 | 13/30 | 46.2% | 26.9% | 2.52 | 7 | 0 | 5 | 0 | 7 | 1 | 6 | [16] |
2021-22 | 赤坂ドリブンズ | 28 | 132.0 | 12/32 | 4.7 | 56,400 | 19/32 | 0.7500 | 15T/32 | 57.1% | 32.1% | 2.36 | 9 | 0 | 7 | 0 | 5 | 0 | 7 | [17] |
2022-23 | 赤坂ドリブンズ | 24 | ▲327.3 | 31/32 | ▲13.6 | 51,600 | 25/32 | 0.7083 | 23T/32 | 41.7% | 12.5% | 2.75 | 3 | 0 | 7 | 0 | 7 | 0 | 7 | [18] |
2023-24 | 赤坂ドリブンズ | 24 | 211.2 | 7/36 | 8.8 | 112,800 | 1/36 | 0.7500 | 19T/36 | 50.0% | 33.3% | 2.42 | 8 | 0 | 4 | 0 | 6 | 0 | 6 | [19] |
2024-25 | 赤坂ドリブンズ | 25 | 262.5 | 6/36 | 10.5 | 86,300 | 3/36 | 0.7200 | 19T/36 | 60.0% | 36.0% | 2.32 | 9 | 0 | 6 | 0 | 3 | 0 | 7 | [20] |
通算 | 182 | 189.4 | 1.0 | 112,800 | 72.0% | 49.5% | 29.1% | 2.50 | 53 | 0 | 37 | 0 | 40 | 1 | 51 |
- 個人賞は規定打荘数(20半荘)以上の選手が対象
- 着順の1.5、2.5、3.5は1着同着、2着同着、3着同着
- 2019年シーズンから最高スコアが表彰対象に
シーズン | チーム | 半荘 | 個人スコア | 最高スコア | 4着回避率 | 連対率 | トップ率 | 平着 | 1着 | 1.5 | 2着 | 2.5 | 3着 | 3.5 | 4着 | ||
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Pt | 平均 | ||||||||||||||||
セミファイナルシリーズ | |||||||||||||||||
2020-21 | 赤坂ドリブンズ | 5 | 58.4 | 11.7 | 60,900 | 100% | 60.0% | 20.0% | 2.20 | 1 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | |
2023-24 | 赤坂ドリブンズ | 6 | ▲241.3 | ▲40.2 | 36,200 | 16.7% | 16.7% | 0% | 3.67 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 5 | |
セミファイナル通算 | 11 | ▲182.9 | ▲16.6 | 60,900 | 54.5% | 36.4% | 9.1% | 3.00 | 1 | 0 | 3 | 0 | 2 | 0 | 5 | ||
ファイナルシリーズ | |||||||||||||||||
2018-19 | 赤坂ドリブンズ | 10 | 339.2 | 33.9 | 56,800 | 100% | 80.0% | 50.0% | 1.70 | 5 | 0 | 3 | 0 | 2 | 0 | 0 | |
2020-21 | 赤坂ドリブンズ | 3 | ▲38.3 | ▲12.8 | 22,400 | 100% | 33.3% | 0% | 2.67 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | |
2023-24 | 赤坂ドリブンズ | 3 | ▲22.8 | ▲7.6 | 49,700 | 33.3% | 33.3% | 33.3% | 3.00 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | |
ファイナル通算 | 16 | 278.1 | 17.4 | 56,800 | 87.5% | 62.5% | 37.5% | 2.13 | 6 | 0 | 4 | 0 | 4 | 0 | 2 | ||
ポストシーズン通算 | 27 | 153.6 | 5.7 | 60,900 | 74.1% | 51.9% | 25.9% | 2.48 | 7 | 0 | 7 | 0 | 6 | 0 | 7 |
出演
映画
- 劇場版 打姫オバカミーコ(2021年2月5日公開、アイエス・フィールド)監督:松田圭太[21]
テレビ
ウェブテレビ
- 新春オールスター麻雀大会2019(2019年1月2日 - 3日、AbemaTV)[22]
著書
- デジタル麻雀の達人(小林剛・村上淳との共著)(2008年2月5日、毎日コミュニケーションズ)ISBN 978-4839927349
- ゼウスの選択 デジタル麻雀最終形(2015年10月27日、マイナビ出版)ISBN 978-4839957728
- 迷わず強くなる麻雀(著者:鈴木たろう、編集:鈴木聡一郎) (2017年3月15日、講談社ビーシー)ISBN 978-4062203791[23]
脚注
参考文献
外部リンク
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