郷原 宏(ごうはら ひろし、1942年5月3日[1] - )は、日本の詩人、文芸評論家、翻訳家。
島根県出雲市(平田市)出身[1][2][3]。早稲田大学政治経済学部卒[1]。読売新聞社に入社し、社会部記者、週刊読売編集部、出版局編集者を歴任[2]。編集者時代は松本清張の担当を務めた[2]。若くから詩作を始め、1974年『カナンまで』でH氏賞受賞[3]。1983年、高村智恵子論『詩人の妻』でサントリー学芸賞受賞[3]。
1985年からフリーライターとなる[2]。その後、妻の山本楡美子(本名・郷原静江)とともに主としてミステリーの翻訳を始め、映画『わが愛の譜 滝廉太郎物語』の原作を書き下ろした。2006年『松本清張事典 決定版』で第59回日本推理作家協会賞評論部門受賞[1]。
娘はフランス文学者の郷原佳以。
- 『執行猶予』(思潮社) 1966
- 『歌と禁欲 近代詩人論』(国文社) 1976
- 『立原道造 抒情の逆説』(花神社) 1980、新版・未來社 2022
- 『詩のある風景』(未來社) 1981
- 『詩人の妻 高村智恵子ノート』(未來社) 1983
- 『冬の旅・その他の旅 詩集』(紫陽社) 1984
- 『「現代国語」解読講座』(有斐閣) 1989
- 『わが愛の譜 滝廉太郎物語』(新潮文庫) 1993
- 『名探偵事典 日本編』(東京書籍) 1995
- 『名探偵事典 海外編』(東京書籍) 1997
- 『このミステリーを読め! 日本篇』(三笠書房、王様文庫) 2000
- 『このミステリーを読め! 海外篇』(三笠書房、王様文庫) 2000
- 『「赤川次郎」公式ガイドブック』(三笠書房、王様文庫) 2001
- 『松本清張事典』(角川学芸出版) 2005
- 『清張とその時代』(双葉社) 2009
- 『物語日本推理小説史』(講談社) 2010
- 『郷原宏詩集 新・日本現代詩文庫』(土曜美術社出版販売) 2013
- 『日本推理小説論争史』(双葉社) 2013
- 『乱歩と清張』(双葉社) 2017
- 『胡堂と啄木』(双葉社) 2019
- 『岸辺のない海 石原吉郎ノート』(未來社) 2019
- 『ベビーシッター』(アンドルー・コバーン、山本楡美子共訳、角川文庫) 1987
- 『最終兵器V-3を追え』(イブ・メルキオー、山本楡美子共訳、角川文庫) 1988
- 『緑の檻』(ルース・レンデル、山本楡美子共訳、角川文庫) 1988
- 『シティ・オヴ・グラス』(ポール・オースター、山本楡美子共訳、角川書店) 1989、のち文庫
- 『無風地帯』(ロバート・フェリーニョ、講談社文庫) 1990
- 『全署緊急手配』(デイヴ・ペノー、山本楡美子共訳、ハヤカワ・ミステリ文庫) 1990
- 『到着時死亡』(デイヴ・ペノー、山本楡美子共訳、ハヤカワ・ミステリ文庫) 1991
- 『広域捜索指令』(デイヴ・ペノー、山本楡美子共訳 ハヤカワ・ミステリ文庫) 1992
- 『誘拐犯包囲網』(デイヴ・ペノー、山本楡美子共訳 ハヤカワ・ミステリ文庫) 1992
- 『不法家宅侵入』(デイヴ・ペノー、山本楡美子共訳 ハヤカワ・ミステリ文庫) 1993
- 『差出人戻し』(ディック・クラスター、山本楡美子共訳、光文社文庫) 1993
- 『珍獣遊園地』(カール・ハイアセン、山本楡美子共訳、角川文庫) 1994
- 紀伊國屋書店ブックウェブ:
- 『文藝年鑑 2012』(生月日)