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日本の映画、1954年公開 ウィキペディアから
近松門左衛門作の人形浄瑠璃の演目『大経師昔暦』(だいきょうじ むかしごよみ、通称「おさん茂兵衛」)を下敷きにして川口松太郎が書いた戯曲『おさん茂兵衛』を映画化した作品である。脚本は、近松の『大経師昔暦』と、同一事件(おさん茂兵衛参照)を題材にした西鶴の『好色五人女』の「おさん茂右衛門」の二つを合体させたものである[1]。スター嫌いだった溝口健二監督は、大映社長の永田雅一の強い要請で長谷川一夫を起用した。
キネマ旬報ベストテン第5位にランクインされた。1999年にキネマ旬報社が発表した「映画人が選ぶオールタイムベスト100・日本映画編」では第49位にランクインされた(同じ順位に『隠し砦の三悪人』『もののけ姫』など)。
京都烏丸の大経師の手代茂兵衛は、主人の妻おさんから、兄の金策依頼で困っていると相談を受ける。冷酷無情な主人が貸すわけがなく、茂兵衛は主人に内緒で店の金を融通しようとするが、それが主人にばれようとしたところを、茂兵衛に好意を寄せる女中お玉の嘘に救われる。しかし、主人はお玉に気があり、茂兵衛とお玉の仲を勘違いして茂兵衛を軟禁状態にした。 お玉の寝間に主人が忍び込むという話を聞いたおさんは、お玉の布団で主人を待つが、やってきたのは屋根裏から抜け出した茂兵衛だった。それを運悪く番頭格である同じ手代の助右衛門に見られ、不義密通と騒がれることとなり、二人とも家を追われる。 もう死ぬしかないと琵琶湖に舟を出し、身を投げようとするが、死ぬ間際に茂兵衛からおさんに対する思慕の告白があり、それを受けたおさんも茂兵衛を愛していたことに気づき、死を思いとどまる。 二人は愛を深め、逃げ延びる気持ちになるが、役人に追われ、親からも疎まれ、二人は捕まってしまう。不義密通の罪は町内引き回しの上、極刑となるが、真実の愛を貫いた二人は、穏やかで晴れ晴れとした顔で刑場に引かれていった。
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