足摺岬 (映画)
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田宮虎彦が1949年、雑誌 『人間』10月号に発表した同名小説をベースに、「菊坂」(『中央公論』1950年6月号)、「絵本」(第23回芥川賞候補作『世界』1950年6月号初出、1951年5月、目黒書店刊『絵本 自選作品集』所収、毎日出版文化賞受賞)のエッセンスや設定などを加味して、新藤兼人が脚色。
物語の展開は、「足摺岬」が基本となっており、姉弟に中国戦線で捕虜となる兄がいるのは「絵本」の設定、菊坂の下宿界隈の様子や母の死は「菊坂」を下敷きにしている。
1934年(昭和9年)、冬の本郷菊坂。浅井は、この地にある下宿に住んでいる。そこで、八重という女とその弟義治に出会う。左翼運動で逮捕され、仕事にも失敗。さらに心を寄せていた八重もある事件がもとで故郷の足摺岬近くの実家に戻っていく。この世に絶望した浅井は、死を覚悟して足摺岬に辿り着く。しかし、浅井の足は、八重の叔母が営む旅館に向かうのだった。
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