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『男女7人秋物語』(だんじょしちにんあきものがたり)は、1987年10月9日から同年12月18日にかけて、TBS系列で毎週金曜日21:00 - 21:54(JST)に放送されたテレビドラマであり、前年にヒットした『男女7人夏物語』の続編でもある。
キャストは今井良介(明石家さんま)、神崎桃子(大竹しのぶ)、大沢貞九郎(片岡鶴太郎)のみ夏物語から据え置き、他のメンバーは入れ替えた。浅倉千明(池上季実子)はロンドンに転勤した設定で、夏物語のラストには付き合って結婚の約束までした貞九郎は独り者に戻っている。野上君章(奥田瑛二)は中国に転勤し恋人である沢田香里(賀来千香子)も同伴、椎名美和子(小川みどり)は結婚し幸せに暮らしている設定。
マイケル・ジャクソンのツアーに同行、それを書くことでノンフィクションライターとして売り出す夢を持って神崎桃子が渡米して1年。いつしか彼女から恋人・今井良介への連絡も途絶えていた。 マイケルジャクソンは来日したのに桃子ちゃんは帰ってこないよねと友人の大沢貞九郎にからかわれる始末だ。
その貞九郎は浅倉千明とはうまくいかず別れ、その後、千明は海外勤務していた。貞九郎は当時と同じく結婚式場で働いている。椎名美和子はお見合い結婚して家庭におさまっていた。野上君章は中国転勤となり、沢田香里がその後を追い、当時の仲間は今井と貞九郎だけになっていた。
同じ旅行代理店でツアーコンダクターとして働く今井は川崎市に転勤、海外勤務となった先輩宅の留守を頼まれて木更津にある先輩宅(一軒家)へと越してきていた。
通勤で使うフェリーの中、1年ぶりに桃子に再会する良介。「どうでもいいけど、帰ってきたなら帰ってきたって連絡くらいしてもいいんちゃうの」。平気なふりを装って桃子に言う良介。その桃子には、恋人らしき横山健という男性の連れがいた。
失意の良介。「俺たちは新しい恋をするのが一番」と貞九郎に励まされ、貞九郎と、学生時代の友人で現在は行政機関で体育の講師をしている高木と共に、かつての時のように合コンへと出かける良介。
相手は親の後を継ぎ、釣り漁船店を経営し、自らが海に出て対応する、さっぱりした性格の沖中美樹。チケットショップで働く、美人でスラリとしているが、優柔不断で何事もなかなか決められない小泉ひかる。親の不仲で振り回され、寂しさを抱え、男性をとっかえひっかえして遊び回り、後始末をいつも美樹に頼んでくる、建設関連企業の研究室勤務である島村一枝。
誰もが色っぽく男性の扱いに長けている島村一枝に惹かれ、男3人のアタックが始まる。一方、良介は美樹と意気投合して、釣り漁船に乗せてもらう約束をしていながら、横山健と桃子とまた再会したその夜、一枝に会ってしまい、失意の中で一夜を共にしてしまう。
一枝がそれを美樹に告げ、怒りまくり、「バカヤロー!」と電話で良介を一喝する美樹。不思議なことに、それで良介と美樹の関係は近づくのだった。一枝は高木にもアプローチを欠かさない。しかし、良介との一夜のことを貞九郎に知らされた高木は一枝を拒絶、変わり身の早い彼は小泉ひかるへとアタックし始める。
一枝の寂しさを理解して、温かく見守る貞九郎。わがままの限りを尽くしながら、一枝もまた貞九郎といるとほっとするのだった。桃子を忘れ、美樹と向き合っていこうとする良介。近づいてくる桃子にも「もう遅いねや」ときっぱり伝える。しかし良介と桃子とはあちこちで再会してしまう。昔のことが蘇り、楽しい時間があることで良介は揺れ続ける。一枝に邪魔されたり、桃子の影に怯えながらも良介とうまくやっていこうと頑張る美樹。
桃子は渡米先で急病になり、献身的に看病してくれたのが横山だったが、彼が次に病に倒れた時に放っておけず、「私には待っててくれている人がいるんだから」と言いながら看病し、いつしか横山と恋仲になってしまったという経緯があった。
その横山の母親は依存的な性格で、桃子は休みの度に横山の実家に通い、すぐにあちこちが痛いと騒ぐ母親のサポートをせねばならなかった。すまないと言いながら母親を突き放せず、桃子に苦労をかける横山。彼もまた良介の存在を恐れつつ、桃子に甘えていた。
一枝はある日、自分が捨てた男から会社前で中傷のビラをまかれ、会社の人間たちから無視されたり冷たい扱いをされることになる。必死に頑張る一枝。彼女に振り回されながらも、友情を捨てきれない美樹は一枝を励まし続ける。
桃子がある時、「病院に一緒に来てほしい」と良介に言いにやってくる。付き添わされた場所は産婦人科。なんでそんなところに俺がついていかなあかんのや!と激昂しながらも、心配で一緒に行ってしまう良介。妊娠しているかもしれないと受診したが、それは間違いだった。「もし赤ちゃんができていたら、あなたと本当にさよならしないといけないと思うと」と嗚咽する桃子。良介はいつしか桃子を抱きしめていた。
「桃子ちゃんは勝手すぎるよ」と貞九郎には言われ、「あんたこそ不誠実」と一枝にもすさまじい勢いで詰め寄られ、美樹が自暴自棄な行動をとったことで「おまえらのせい」と高木にも責められたが、「俺はあいつとおったらおもろいねん」とその非難を受けとめる良介。
貞九郎にも変化が起きていた。小泉ひかるの同僚の工藤波子という美女から猛アプローチを受け、腰が引けていたが、波子が本気だったことを知り、勇気を出して波子に会いに行った。
高木は小泉ひかるへのアプローチが成功して、ふたりはつきあっていた。驚くことに、優柔不断なひかるが彼といると、はっきりとものが言えて、物事をきっぱり決められる態度へと変わり、周囲を驚かせるのだった。
良介と桃子がようやく一緒に住もうとした時にも非難は免れなかった。そんな時に桃子には、大阪出張の話が訪れる。「こんな時に!」とふたりは大喧嘩になるが、桃子は大阪に行ってしまうのだった。それは彼女が周囲の非難に打ちひしがれた末の行動でもあり、良介はそれもわかっていた。
帰宅後、桃子は貞九郎づてに沖中美樹からの伝言を告げられる。「あなたの気持ちはそんなものだったのか」という厳しいメッセージだったが、本当に愛し合うふたりは離れちゃいけないのよという温かさのこもったメッセージでもあった。
再会する良介と桃子。「もうお前を離さへんのや」。ふたりはしっかりと抱き合うのだった。
各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|
第一回 | 1987年10月 | 9日再会 | 生野慈朗 | 23.6% |
第二回 | 1987年10月16日 | 揺れる心 | 26.6% | |
第三回 | 1987年10月23日 | 迷路 | 27.4% | |
第四回 | 1987年10月30日 | 昔の夢 | 清弘誠 | 28.2% |
第五回 | 1987年11月 | 6日新しい恋 | 28.9% | |
第六回 | 1987年11月13日 | 地球滅亡の日 | 生野慈朗 | 29.0% |
第七回 | 1987年11月20日 | 清洲橋 | 30.8% | |
第八回 | 1987年11月27日 | 妊娠 | 清弘誠 | 32.3% |
第九回 | 1987年12月 | 4日嘘 | 32.3% | |
第十回 | 1987年12月11日 | 二人 | 生野慈朗 | 33.8% |
最終回 | 1987年12月18日 | 離さない | 36.6% | |
平均視聴率 30.0%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
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