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大乗仏教の経典群、三経 ウィキペディアから
『法華三部経』(ほっけさんぶきょう)は、大乗仏教の経典群である。法華経十巻、妙法蓮華経並開結(みょうほうれんげきょうならびにかいけつ)とも称される。 なお、ここでいう三部とは、『無量義経』、『妙法蓮華経』、『仏説観普賢菩薩行法経』の三経を指す。
漢訳の『妙法蓮華経』は鳩摩羅什によって訳されたものだが、智顗によれば一経だけで完結した内容とはなっておらず、『妙法蓮華経』八巻二十八品を根幹部分とし、『無量義経』一巻を開経・『仏説観普賢菩薩行法経』一巻を結経という三部で構成・完結すると説いた。これによって、釈迦が最終的に開示した最高の教えである法華経の主題部が成り立つと智顗は考えている(三経一体説)。
諸の菩薩の為に、大乗経の無量義、教菩薩法、仏所護念と名くるを説きたもう。仏此の経を説き已って、結加趺坐し、無量義処三昧に於て入り、身心動ぜず。
— 『法華経』序品
上記の説を教義として、日本の天台宗(山門派・寺門派)ならびに日蓮宗・日蓮正宗等の法華宗各派は、この三経を所依の経典としている。また、これら三経を一つとして看做すことから一部経という呼称も用いられ、殊に霊友会やその分派にあたる立正佼成会や佛所護念会などで呼び習わされている。
天台思想の根幹となる一文「四十余年未顕真実」が含まれる重要な経典である[1]。一方で出処に不明点が多く、荻原雲来が中国撰述説を指摘し学術レベルでは定説となっている。作成の目的としては、法華経と頓悟説の擁護が背景にあったともみられている[2][3][4]。
一経三段 二門六段 一部八巻二十八品(法華七喩)
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