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楊谷寺(ようこくじ)は、京都府長岡京市浄土谷にある西山浄土宗の寺院。山号は立願山。本尊は十一面千手千眼観音菩薩。通称柳谷観音(やなぎだにかんのん、楊・柳ともにヤナギの意)。新西国三十三箇所第17番札所。独鈷水(おこうずい)の寺として、また近年は紫陽花の寺として知られている。「花手水」発祥の寺としても知られる[1]。縁日は毎月17日。
楊谷寺 | |
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所在地 | 京都府長岡京市浄土谷2 |
位置 | 北緯34度54分51.6秒 東経135度39分9.7秒 |
山号 | 立願山(りゅうがんざん) |
宗派 | 西山浄土宗 |
本尊 | 十一面千手千眼観音菩薩 |
創建年 | 伝・ 大同元年(806年) |
開山 | 伝・延鎮僧都 |
別称 | 柳谷観音 |
札所等 |
新西国三十三箇所第17番 京都洛西観音霊場第10番 |
文化財 |
木造十一面千手観音立像、絹本著色阿弥陀如来像ほか(府指定有形文化財) 本堂、表門ほか(府登録有形文化財) 浄土苑(府の名勝) |
公式サイト | 京都 眼の観音様 〜柳谷観音 立願山楊谷寺〜 |
法人番号 | 9130005006475 |
寺伝では清水寺の開祖延鎮が大同元年(806年)に開山したとされ、延鎮が夢告によりこの地で十一面千手千眼観音菩薩像を感得し、堂を建て安置したのが始まりとされる。その後延鎮が清水寺に帰った後に空海が度々、ここで修行をしたとされる。
伝承によれば、弘仁2年(811年)、楊谷寺を参詣した空海は、堂の傍らの湧き水で、眼のつぶれた小猿を抱いてその眼を懸命に洗っている親猿を見かけると、小猿のために17日間の祈祷を行った。すると満願の日に小猿の眼が見事に開いた。それ以来、空海はその湧き水を眼病に効く独鈷水として広めたという。
独鈷水は、江戸時代に眼の悪かった霊元天皇がそれで眼病を治癒したのをきっかけとして、以後歴代の天皇へ献上されるようになり、明治時代となって皇居が東京に移るまで献上は続けられた。
東山天皇の皇妃新崇賢門院が当山の本尊に祈祷したことにより、後の中御門天皇が誕生した。その返礼として、中御門天皇が当山本尊を模し、勅刻したとされる観音像が奥之院の本尊として祀られている。
当寺は手水鉢に花を浮かべて楽しむ「花手水」発祥の寺である。2017年(平成29年)に当寺によって行われたのが、2019年(令和元年)末よりのコロナ禍を経て全国に広まった。
(典拠)本節の文化財の名称は京都府指定・登録等文化財(京都府教育庁サイト)及び 指定・登録文化財(長岡京市サイト)による。
楊谷寺は1970年台頃までは多くの参拝者を集めた寺院であった。そのため、1975年まで高槻市交通部が市営バスを運行していた。1920年代前半にはふもとまで柳谷登山鉄道という鋼索鉄道を作り、長岡天神駅からふもとの駅まで新京阪鉄道の支線を引くという話まであった。
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