森雄二とサザンクロス

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森雄二とサザンクロス(もりゆうじとサザンクロス)は、森雄二をリーダーとする歌唱グループである。

概要 森雄二とサザンクロス, 出身地 ...
森雄二とサザンクロス
出身地 日本
ジャンル ムード歌謡
活動期間 1975年 - 1985年
1995年 -
レーベル 日本クラウン
日本エンカフォンレコード(1作品)他
事務所

森雄二 個人事務所 旭川にて

山口晃生 K2entertainment
共同作業者 森田まゆみ
公式サイト https://k2entertainment.amebaownd.com/ (山口晃生)
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概要

1975年、森雄二をリーダーとする4人組でデビュー。一時解散・再結成[1]、メンバー交代はあったが活動を続けた。2018年、リーダーの森雄二が死去[2]するも、2020年から菅野ゆたか、山口晃生、奥野広道の3人組で「新☆森雄二とサザンクロス」として活動中[3]。ヒット曲に「意気地なし」「足手まとい」「好きですサッポロ」など。

特色は、メイン・ボーカリストの菅野ゆたかが鼻にかかった独特の声質で、男女の別れ話を題材にした歌詞が多い。レパートリーの大半はマイナー・コード短調)で、哀愁・悲壮感が常に漂う。またラテン音楽を意識したアレンジやイントロ・間奏・エンディング等で流れる森雄二のレキントギターの音色も楽曲を彩る重要な要素である。そしてバック・コーラスは裏声を多用し「ウ〜〜〜、ウ〜〜〜、ア〜〜〜〜〜〜〜」と女声の声域でちりめんビブラートを効かせるのが定番。1978年発表の「母性本能」は、曲名として甚だ衝撃的であり、マニアの間ではことに有名なナンバーでカラオケでも隠れた人気曲である[4]

なお、「森雄二とサザンクロス」とは別に元メンバーなどによる「サザンクロス」を名乗るグループが活動している(「サザンクロス」および「大前あつみ&サザンクロス」)。

バイオグラフィ

森雄二は敏いとうのグループ「トシ伊藤とザ・プレイズメン」などに在籍した後、新宿の店で菅野ゆたかとデュオで活動していた。そこへ目を止めたのが作曲家・中川博之とクラウンレコードの関係者で、当時ビクターに移籍していた黒沢明とロス・プリモスに代わる歌手を探していたところであった[5]。最初に情報をもたらしたのは喜多條忠だったという[5]。検討の結果4人組でデビューすることが決まり、グループ名は当時のクラウンレコード社長により、4人組ということから南十字星を意味する「サザンクロス」と命名された[5]。またそれまで本名で活動していた森に「森雄二」と芸名を付けたのは中川であった[5]

1975年、「さようなら幸せに」(中川博之作曲、高畠じゅん子作詞。この曲は高畠の作詞デビュー作でもあった)でデビュー。以後、クラウン時代のシングル曲はそのほとんどの作曲を中川博之が手掛けた。「意気地なし」「足手まとい」(後に敏いとうとハッピー&ブルーがカバー)などのヒット曲を世に送り出す。1981年の「好きですサッポロ」は、同年開催されたさっぽろ雪まつりのテーマソングにもなり、現在でも北海道のテレビ・ラジオで放送されるなど一定の人気があり、代表曲の一つとなった。しかしクラウンからのリリースは「ひとり占め」などを発表した1984年が最後となり、翌1985年2月に一時解散する[1]。同年11月に新メンバーにて再結成[1]1987年、元メインボーカルの菅野ゆたかがソロデビュー。

敏いとうの勧めもあり、1995年に再編成[6]。なお「Tokyoなみだ」(2003年)リリース頃の参加メンバー(田村修三・生田目章彦・島ゆたか・柳田さとる)[7][8]はその後「サザンクロス」として別に活動している(田村修三は2014年1月16日死去[9])。またこの間、元メンバーの大前あつみが「大前あつみ&サザンクロス」として1996年から活動を始めている。

森は菅野ゆたか、山口晃生(1992年にオーディションにより加入[2])と共に、旭川を中心にディナーショーを開催。

2018年4月18日、森雄二が腎不全のため75歳で死去した[2]。死去前は、山口晃生・奥野広道(1985年一時解散後の再結成時に加入[1])との3人組だった[2]

2020年より菅野ゆたか、山口晃生、奥野広道の3人で「新☆森雄二とサザンクロス」として活動開始[3]

2022年5月、菅野ゆたかが階段から転落する事故により負傷[10]、以後リハビリ中となったため2024年より補欠メンバーとしてむらさき竜二が加入。森雄二、森田まゆみより、「森雄二とサザンクロス」の正式後継者として現在3人で活動中。

メンバー

「森雄二とサザンクロス」[要出典]
  • 菅野ゆたか(ボーカル)
  • 山口晃生(ボーカル)[2]
  • 奥野広道(コーラス)[2]
  • むらさき竜二(コーラス)

歴代メンバー

  • 菅野ゆたか(ボーカル)[11][12]
  • 小川良雄(サイドギター)[12] - 結成時のメンバー。
  • 川池真一(ベース)[12] - 結成時のメンバー。
  • 大前あつみ(ベース)[13]
    • 川池真一に代わって加入。1985年の一時解散後、1996年から(森雄二と)サザンクロスとは別のメンバーで「大前あつみ&サザンクロス」として活動。2024年4月30日、がんのため73歳で死去[14]
  • 奥野広道(レキントギター・コーラス)[1]
    • 1985年の一時解散後、再結成し1987年「ふたりのシュビドゥバ」発表時のメンバー。その後いくつかの曲では編曲、コーラスアレンジも手掛けている。
  • 矢藤史郎(ボーカル)[1] - 「ふたりのシュビドゥバ」発表時のメンバー。
  • 三井純平(ギター、コーラス)[1] - 「ふたりのシュビドゥバ」発表時のメンバー。
  • 菅谷聡(ベース、コーラス)[1] - 「ふたりのシュビドゥバ」発表時のメンバー。
  • 山口晃生(ボーカル)[15]
    • 1992年「足手まとい'92」でデビュー。1996年からは田村修三との演歌デュオ「金剛と榛名」としても活動した[16]
  • 田村修三(ボーカル)
    • 1994年「ためらい」でボーカルを務める。1996年からは山口晃生との演歌デュオ「金剛と榛名」としても活動[16]。その後は「サザンクロス」で活動した。2013年末に肺炎で倒れ、その後多臓器不全を併発し、危篤状態のまま翌2014年1月16日に52歳で死去した[9]

ディスコグラフィー(森雄二とサザンクロス)

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#発売日A/B面タイトル作詞作曲編曲規格品番
クラウンレコード
1 1975年A面さようなら幸せに 高畠じゅんこ 中川博之 小杉仁三 CW-1510
B面愛してくれてありがとう
2 1976年A面夜の銀狐[注 1]水沢圭吾 中川博之高橋五郎 CW-1533
B面さそり座の女[注 2]斎藤律子馬飼野俊一
3 1976年A面意気地なし 高畠じゅんこ 中川博之 神保正明 CW-1540
B面縁があったら逢いましょう
4 1976年A面札幌の星の下で[注 3] 星野哲郎 中川博之 原田良一 CW-1563
B面生命のブルース[注 3]木村伸
5 1976年A面渚ホテル 高畠じゅんこ 中川博之 原田良一 CW-1590
B面感謝しています
6 1976年-四国のおばあちゃん[注 4]星野哲郎叶弦大竜崎孝路 CW-1610
-  A面は美川憲一「お待ちしてます」
7 1977年A面二人だけの世界 丹古晴巳 中川博之 小杉仁三 CW-1617
B面帰っておいでよ
8 1977年A面足手まとい[注 5] 高畠じゅんこ 中川博之 小笠原寛 CW-1646
B面やさしく別れて
9 1977年A面トゥワイライト・サッポロ星野哲郎 中川博之伊藤雪彦 CW-1646
B面可愛がられて丹古晴巳原田良一
10 1977年A面女子大小路のあの店で 山本正之 神保正明 CW-1704
B面女子大小路ホステス小唄鶴谷紅彦安藤実親
11 1978年A面生命のブルース木村伸 中川博之 小林郁夫 CW-1750
B面(カラオケ)-
12 1978年A面母性本能丹古晴巳 中川博之 神保正明 CW-1780
B面泣きたいわたし松下章一
13 1979年A面夜の甲府[注 6]広瀬善正 中川博之神保正明 CW-1809
B面わたしのあなた川野ただし新井利昌
14 1979年A面サザンクロスのディスコ・ソーラン節 北海道民謡 小杉仁三 CW-1826
B面サザンクロスのサンバ・北海盆歌
15 1979年A面サザンクロスのディスコ常磐炭坑節 福島県民謡 小杉仁三 CW-1847
B面サザンクロスのディスコ会津磐梯山
16 1979年A面あゝばかみたい[注 7] 関沢新一 関野幾生 小杉仁三 CW-1877
B面あゝショックだね[注 7]
17 1980年A面死にもの狂い 高畠諄子 中川博之 神保正明 CW-1904
B面罪つくりなあなた
18 1980年A面アロハまつり[注 8]新川龍
補作詞:南沢純三
島津伸男神山純一 CW-1919
B面 B面は三條れい子「忘れじの宿」
19 1980年A面今は仲良くやってます 山田孝雄 叶弦大 薗広昭 CWA-3
B面今夜はそっとしておいて
20 1980年A面三の宮ブルース 福本茂 神山純一 CWA-30
B面(カラオケ)-福本茂
21 1981年A面好きですサッポロ星野哲郎 中川博之 神山純一 CWA-55
B面もっと愛していたら高畠諄子
22 1981年A面モシモシタンゴさとうありひろ 中川博之 神山純一 CWA-71
B面小雨にぬれたネオン街酒谷明良
23 1981年A面足手まとい[注 9] 高畠諄子 中川博之 神山純一 CWA-95
B面献身
24 1982年A面その名はレイコ酒谷明良 中川博之神山純一 CWA-117
B面鍵をかえして高畠諄子原田良一
25 1982年A面前橋ブルース星野哲郎 中川博之神山純一 CWA-117
B面いちりんざし松下章一神保正明
26 1982年A面はじめまして仙台 新本創子 中川博之 神山純一 CWA-129[注 10]
B面旅情・みやぎ路
27 1983年A面金沢のひとわたなべけい 湯野カオル CWA-159
B面男と女のミステリー高畠諄子中川博之神保正明
28 1983年-かえるのうた[注 11]関沢新一関野幾生麻生武男 CWA-160
-  A面は鳥羽一郎・星恵津子「お待たせ音頭」
29 1983年A面せめて聞かせて新本創子中川博之神山純一 CWA-175
B面愛ある限り栗林雪男斎藤覚神保正明
30 1983年A面起こさないでね横山やすし
補作詞:高畠諄子
中川博之 神山純一 CWA-199
B面それはキッスで始まった高畠諄子
31 1984年A面ひとり占め 高畠諄子 中川博之 神山純一 CWA-215
B面甘ったれ
32 1984年A面京都ろまん新本創子 中川博之 神山純一 CWA-233
B面誰かが泣いて…北島和明
33 1984年A面愛はゆらゆら栗林雪男 中川博之 神山純一 CWA-254
B面五分五分(フィフティ・フィフティ)堀美弥子
リバスター
34 1987年A面ふたりのシュビドゥバ[注 12]たかたかし杉園雅寛 小杉仁三 7RC-0083
B面モイザ・ソウル[注 12]原作詞:朴健鎬
日本語詞:吉屋潤
吉屋潤
キングレコード
35 1989年A面夫婦げんか 三浦弘薗広昭 064R 10122
B面ふるさとに帰ります三浦弘 奥野広道
36 1991年01酔いしれて歌舞伎町 酒井智雄柳田六合雄 奥野広道 KIDD 148[注 13]
02地球岬森雄二
ポニーキャニオン
37 1992年01足手まとい'92高田文夫 中川博之 石田勝範 PDCA-00381
02(カラオケ)-
38 1994年01ためらい高橋睦子都志見隆 槌田靖識[注 14] PDCA-00538
02意気地なし[注 15]高畠じゅん子中川博之
スバック
39 2003年01Tokyoなみだ 生田目章彦 神保正明 SVDA-150[注 16]
02サ・ヨ・ナ・ラ
ユアーズミュージックエンタテイメント
40 2023年01愛の兆しある中谷馨
02愛のゆくえ中谷馨中谷馨
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サザンクロス

一時期「森雄二とサザンクロス」として活動[17]したメンバーで、その後は「サザンクロス」として活動[7][8]。2014年に田村修三が死去、2023年に一条聖矢が加入。

メンバー

  • 生田目章彦(ギターコーラス[7]
  • 島ゆたか(ボーカル)[7]
  • 柳田さとる(ベース、コーラス)[7]
  • 一条聖矢(ボーカル) - 2023年加入[18]
  • 田村修三(ボーカル) - 2014年1月16日死去[9]

ディスコグラフィー (サザンクロス)

  • 好きです前橋/煙が目にしみる (2009年、スバック SVCA-221)[注 17]
  • いで湯恋吹雪/ふれ愛 (2012年、日本エンカフォンレコード YZNE-15028)
  • ラストナイト・イン札幌[注 18]/面影グラス(2014年、日本エンカフォンレコード YZNE-15060)

大前あつみ&サザンクロス

大前あつみによって、1996年に結成[13]

メンバー

  • 大前あつみ(ボーカル)[13] - 2024年4月30日死去[14]
  • 赤坂憲一(コーラス、レキントギター)[13]
  • 阿部康幸(コーラス、エレキギター、キーボード)[13]
  • 岩浪晴彦(ドラムス)[13]
  • 織井仁(キーボード)[13]
  • 須藤哲史(コーラス、キーボード)[13]
  • 塚本行男(コーラス、ベースギター)[13]

ディスコグラフィー (大前あつみ&サザンクロス)

  • TOKYOなみだ(2001年)
  • ひとりがつらいの(2002年)
  • 愛されて高崎(2004年) - 「大前あつみ&サザンクロス with TOMO」名義
  • アスタ・ラ・ビスタまた明日(2006年) - 「 大前あつみ & サザンクロス With アンジェリカ[19]」名義
  • 星の河〜ニューバージョン〜(2008年) - 「愛されて高崎」カップリング曲のニューバージョン
  • 洒落た関係(2008年) - 「大前あつみ&サザンクロス with ジュン」名義
  • エンドレス・ラブ(2015年) - 「大前あつみ&サザンクロス with ファンファン」名義
  • 永遠(とき)をこえて(2017年)

関連項目

出典

注釈

外部リンク

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