概要
積載許容荷重8 - 9トン、完全武装の兵員約40名を乗せることができた。車輪の外側と内側に車軸を締め付ける留めボルトがあり、これを緩めることで1,000 mm軌間(主に東南アジアで使用)から1,524 mm(主にソ連・ロシアで使用)まで改軌できる、車軸と車輪が可変構造になった特殊な軌間可変車両であった。
また、車軸受にローラーベアリングを採用したことで走行抵抗がいちじるしく低減し、後述のように永く用いられる一因となっている。一〇〇式鉄道牽引車と組み合わせると1,067 mmでの軽運搬作業もできた。
泰緬鉄道建設時にはレール輸送などの軽列車として活躍した。
戦後の転用
戦後は全国の私鉄に放出されて、堅牢さや取り扱いの易しさ故に、今なお西武鉄道、京成電鉄、新京成電鉄、小湊鉄道、ひたちなか海浜鉄道、大井川鐵道、秩父鉄道、阪堺電気軌道などの車両工場や車庫などで見ることができる。
諸元
参考文献
- 「鉄道器材票券保安器甲乙外一点制式制定ノ件 (陸軍省大日記甲輯 昭和13年)」 アジア歴史資料センター Ref.C01001615600
- 票券保安器甲、票券保安器乙、九七式貨車
- 笹田昌宏「貨物鉄道博物館だより 旧日本陸軍91式・97式軽貨車のナゾ」
- ネコ・パブリッシング『Rail Magazine』2004年7月号 No.250 p131
関連項目
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