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新潟県の山 ウィキペディアから
新潟焼山(にいがたやけやま)は、新潟県西部の糸魚川市と妙高市にまたがる標高2,400 mの活火山。頸城山塊に属する。気象庁が24時間体制で観測を行う常時観測火山の一つである[4]。
通常「焼山」と呼ばれ[2][5][6][7]、また他の焼山と区別するために「新潟焼山」の名称が用いられることがあるものの、新潟県内には、新発田市・阿賀野市と小千谷市・長岡市にも「焼山」という名称の山がある。
妙高山、火打山とともに頸城三山と呼ばれ、東には火打山、西には富士見峠を隔てて金山が連なっている。周辺の山域は妙高戸隠連山国立公園の特別保護地区および特別地域の指定を受けている[8]。当山は日本山岳会により日本三百名山の一つに選定されている[6]ほか、糸魚川ジオパークのジオサイトの一つにもなっている[9]。山頂からは日本海や白馬岳などの北アルプスの山並みを望むことができる[6]。
山の大部分は火山体ではなくフォッサマグナ由来の第三紀層である。これを基盤とした火山体は比高約400 mの2,400 mの安山岩・デイサイト (SiO2 58-64%) からなる成層火山で、山頂は溶岩ドームからなる。その活動史はかなり新しく、約3,000年前に活動が始まった若い火山[10]である。山頂部は森林限界の高山帯で、日本におけるライチョウの分布北限である[11]。
現在までの活動は4期に分けられ、第1期は3,000年前頃に活動が始まり、第2期はその後の約1,000年間、第3期は約650年前からで、1773年からは第4期の活動とされている[12][13]。過去の活動では火砕流は主に山体北面に向かって流出しており、1773年の活動では日本海まで達したと考えられる[14]。現在でも2つの噴気口からガスを吹き出している。火山活動度ランクはB[3]。気象庁は、2011年(平成23年)3月31日に火山活動に特段の変化はなく、火口周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められないとして、噴火予報(噴火警戒レベル1、平常)を発表した[15]。2013年(平成25年)2月現在も、その噴火予報を継続している[15]。
記録に残る噴火は、887年、989年、1361年、1773年[16]など。20世紀に入ってからも水蒸気爆発を複数回記録している。最新の噴火活動は2016年5月6日である。
新潟焼山は気象庁が24時間体制で観測を行う全国47の常時観測火山の一つに指定されている[4]。気象庁が地震計を、新潟県が監視カメラなどを設置しているが、山頂付近はほぼ通年、雲がかかっているため、目視による観測は難しい。北面側に位置する糸魚川市では火山防災マップ(ハザードマップ)を作成・配布している。北面の火打山川と焼山川では土石流などの対策として砂防施設の整備が行われている[26]。2011年3月31日、噴火警戒レベルを導入した[27]。2012年(平成24年)に、「新潟焼山火山防災協議会」が設立され、8月に新潟焼山火山噴火緊急減災砂防計画が策定された[17]。
火山活動に伴ってたびたび入山規制が行われている。1974年の噴火後に規制が行われ、1981年(昭和56年)に解除された[21]。1987年(昭和62年)に再度登山禁止となり[21]、2006年(平成18年)12月4日に再び解除された[28]。その後2016年3月より、山頂から半径1 kmの範囲で入山規制が敷かれ、2018年11月に解除された[29]。
新潟県の条例により、山頂から半径2 kmの範囲内に立ち入る場合は、事前に登山届の提出が義務付けられている[30]。
糸魚川市側の笹倉温泉方面から登山道が開設されている[28]。山頂の西約800 mには、岩穴を利用した泊岩避難小屋があるが、荒廃している[28][6]。新潟県が公表している山のグレーディングによると、林道焼山線ゲートから山頂までのルートの体力度は「6」(1 – 2泊以上が適当)、技術的難易度は「C」(地図読み能力、ハシゴ・くさり場などを通過できる身体能力が必要)とされている[31]。
雨飾山から尾根伝いに登山道が開設されている[32][33]。
妙高市側の笹ヶ峰キャンプ場から、関川の支流である真川に沿って登る登山道がある。
妙高山・火打山方面から続く登山道がある[32][33]。火打山 - 焼山山頂の区間は、2016年からの入山規制により登山道が荒廃し安全が確保できていなかったため、一時期通行禁止となっていた[30][9]が、2022年7月に解除された[29]。
妙高火山群の北端に位置する[16]。
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