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2015年公開の日本のアニメ映画 ウィキペディアから
『攻殻機動隊 新劇場版』(こうかくきどうたい しんげきじょうばん、GHOST IN THE SHELL: THE NEW MOVIE)は、2015年6月20日公開された日本の劇場用アニメ映画。
Production I.G 制作。原作は士郎正宗の漫画『攻殻機動隊』。総監督は黄瀬和哉。
『攻殻機動隊』を冠する4つの作品(士郎正宗の原作漫画、押井守の『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』、神山健治の『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズ、そして本作の総監督である黄瀬和哉の『攻殻機動隊ARISE』)に連なる、「攻殻機動隊」25周年記念作品として制作される作品。
前記の4作品のうち、総監督・脚本が同じ『ARISE』の世界観・ストーリーラインを直接受け継いでおり、シリーズの主人公「草薙素子」の過去と公安9課(攻殻機動隊)の創設にまつわる物語という作品コンセプトはそのままに、長編劇場版として更なる作品のスケールアップ、物語のブラッシュアップがはかられている。
総監督の黄瀬はキャラクターデザインと総作画監督も兼任し、要所要所で作画修正を入れている。アバンタイトルとエピローグの作画は全て黄瀬が担当し、その部分の絵コンテも修正している[2]。
黄瀬総監督のもとで監督を手掛けた野村和也は当初、劇場版の監督ではなく、全部で6本作られる予定だった『ARISE』のエピソード監督の予定だった[3][4]。最終回前の第5話の監督だけを担当するはずが、5話と6話をセットにした劇場版の監督を担当することになった[注 1][4]。野村は「『ARISE』は、プロモーションを含めて過去の『攻殻』シリーズとは切り分けた作り方をしているから、過去作との絡みは気にしなくていい」と言われて制作に当たった[2]。
総作画監督には、野村の希望で彼が『戦国BASARA』シリーズで一緒に仕事をした大久保徹が起用されている[4]。野村が大久保の絵が気に入っていたことと、出来るだけProduction I.G生え抜きの人間にメインスタッフとして入って欲しいと思っていたことが理由だった[4]。
脚本打ち合わせの場では、総監督の黄瀬は「好きなように」と言うだけであまり発言せず、初参加の野村が戸惑い悩みながら方向性を打ち出した[5]。野村が出したアイデアは、「2人の素子」というキーワードと水のシーンを作ること、そして全編にわたる対比の構造だった[5]。
多彩なアクション描写が見どころの一つとなっているが、当初は冒頭と終盤だけの予定だった。しかし、それでは最後までもたないのではないかという意見を受け、中盤にも盛り上がりを持たせるために戦闘シーンが追加された。これにはProduction I.G社長の石川光久から最初に「マニア向けや大人向けというよりは、もう少し間口を広げて、より多くの人が見て楽しめるようなエンターテインメントな『攻殻機動隊』を作ってほしい」と言われたことも影響しているという[5]。またそのことで作画面においても、黄瀬が原作の士郎正宗の漫画から表情を拾ってきて、作画監督の大久保の作画修正にさらに修正を加えているため、それまでのクールなアニメ版より表情豊かなキャラクター描写となっている[5]。
西暦2029年3月、国防省の防衛庁への格下げを不服とした国防軍の11人の将校が、大使館関係者42人を人質に東亜連合経済体極東通商部大使館に籠城し、国防省の維持と軍事裁判の中止を要求する事件が発生。公安9課の荒巻部長は200人規模の機動隊で現場を包囲するが、軍の部隊は海外の戦争商売屋のために同胞を撃ちたくないとして出動を拒否する。一方、草薙素子は内閣総理大臣補佐官の藤本修から直接出動命令を取り付け、7人の独立部隊で議事堂内に突入した。草薙たちの部隊は首謀者たちを拘束し、人質を解放することに成功するが、ゴーストハックされた人質数名が武器を使い、犯人たちを殺害してしまう。同時刻、修の父で内閣総理大臣の藤本彰が会談中に爆弾によって暗殺される事件が発生、会談に同席していた草薙のかつての上官・クルツ中佐も爆発に巻き込まれて死亡する。
総理大臣暗殺事件という戦後最大の事件に対し、草薙たちは捜査を開始。事件の背後には戦後の義体開発を左右する技術的問題である「デッドエンド」を巡る政治的取引があった上、更にゴースト侵入・ハック・洗脳を同時に行う疑似記憶ウイルス「ファイア・スターター」の存在も見え隠れしていた。そして捜査の過程で掴んだ手がかりは、草薙の生い立ちにも関わるものだった。
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